まぼろしのドラえもんと16番レイアウトのはなし

 今回は思い出話ではありますが、実は読者の皆さんへの一種の「捜索依頼」でもあります。
 簡単に答えが得られるとは思わないのですが・・・
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 以前当ブログで「ドラえもんと鉄道模型」のテーマで一筆したためた事があります。
(リンクは以下に)
のび太のレイアウトのはなし
 そこで私が小学生当時に読んだはずの鉄道模型ネタを取り上げました。

 当時の記事を自己引用すると

 ~確か「お座敷レイアウトを部屋に広げて自慢するスネ夫を羨ましがったのび太がドラえもんにミニチュア製造カメラを出してもらい自室に一大パノラマを現出させる」話だったと記憶しています。
 その際、ミニチュアカメラでのび太とスネ夫のミニチュアも出すのですが「ミニチュアの世界でも同じ様にスネ夫が鉄道模型でのび太を羨ましがらせていた」
 というレイアウトのミニシーンを思わせる落ちが付いていました。
これが描かれた当時は当然16番が主流でしたから恐らくエンドウの組み立て線路を念頭に置いていたレイアウトだと思われます~
 
(追記)
 冒頭でスネ夫が自慢していたのが鉄道模型だったのでカメラで最初に撮られるのは当然「電車」です。のび太が電車を手に取って「こまかいところまでそっくり」と感心し、次のコマではドラえもんが「電車だけじゃなくて線路や駅も撮ろう」「ついでに僕らの町の建物も撮ろう」と進んで行く部分、後に水野良太郎氏が「鉄道模型入門」で書いていたレイアウト造りの魅力を漫画化した部分に先行するイメージがあります。
 後の「のび太の模型鉄道」以上に「レイアウトを作る楽しみ」をごく素朴に表現していたと思います。
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 とまあ内容的にはドラえもんのアイテムの中でも有名な「インスタントミニチュア製造カメラ」の一篇である事はお分かり頂けると思います。
 実は最近になって単行本未収録の作品も含めたドラえもんの全集が出ている事を知り、該当の作品がないか調べてみましたが、全く見つかりません。
 一応藤子・F・不二雄先生の作品のフルコンプリートを目指した全集だそうなのですぐに見つかると思ったのですが…

 当該のアイテムは単行本の「夢の町のび太ランド」に登場しており大筋では同じような使われ方をしているのですが、私が覚えている作品は冒頭にスネ夫のお座敷レイアウトが登場するようにかなり鉄道模型、レイアウト嗜好の強い内容でしてある意味後の私の趣味にも大きな影響を与えている(と私自身思う)だけに再読できなかったのが残念でした。

 私の記憶違いと言う可能性ももちろんあるのですが「のび太ランド」では「生き物は写せない」となっていたカメラが当該作では「のび太とスネ夫のミニチュアを写している」と言う相違がある事、しかもそれが作品のオチに直結している点から見て単なる思い違いとは言い切れない点もあります。
 その他の手掛かりとして

 漫画の内容が小学校低学年向けだった
 当時は3色カラーで印刷されていた。
 総ページ数は6ページから8ページ前後

という所まで覚えています。
そこから導き出される私なりの仮説として以下の可能性が考えられます。

 1)小学館の学習雑誌、てれびくん、コロコロコミック以外の雑誌の掲載物だった可能性
  (或いは毎年夏と冬の二回出ていた「増刊号」に掲載されていた可能性も含む)
 2)当時の藤子先生以外の作者・アシスタントによる代作だった可能性
   (代作は全集には収録されません)
 3)何かの理由で大幅に改作されて「のび太ランド」になった可能性
 4)これも何らかの理由で封印されてそのままになっている可能性

 このうち2)の可能性ですが藤子・F先生が当時から鉄道模型のファンだった点から見て、自分の嗜好を反映させた作を誰かに代筆させたとは思いにくい所もありますし、当時の私の記憶でも絵柄に違和感を感じなかったので藤子先生本人の筆になる作だと思いたいところもあります。
 3)4)の可能性については内容自体に封印されるような理由が思い当りません。強いて言えばカメラの特徴が後の作品との相違がある事から読者を混乱させないために先行作となった本作を封印した可能性はあり得そうです。
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 (因みに同じカメラは「幼稚園」誌上でも2ページ漫画として昭和45年頃に登場していますが「生き物を写す」描写はありませんでした)

 いずれにしても今回も壮大な空振りになってしまいましたが、できる事ならもう一度読みたいドラえもんであることには変わりありません。
 もしどなたかご存知の方が居られましたら情報をお願いします。
光山鉄道管理局
 HPです。


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この記事へのコメント

レサレサ
2024年10月21日 22:35
数年越しの上、捜索依頼とも直接関係ないのですが藤子F作品で鉄道模型関係について調べてたところこんな情報をゲットしました。

『四畳半SL旅行』(「マンガ少年」1979年12月号初出)
SF短編の1つで、主人公のなじみの男子が「何か一つのことに熱中すると見境がなくなってしまう変わり者」で鉄道模型に嵌って離れ(となっているが外見は広めの物置っぽい)にレイアウトを作ってしまうというお話。
一瞬期待しましたが、主人公はパーマンのミツ夫系の顔で『ドラえもん』と混同はまずありえませんし、ストーリーも違うみたいです。

『ポコニャン』の「ダイナミック模型鉄道」(「希望の友」1978年4月号初出)
これは期待しました(ほぼノリが「低学年版ドラえもん」で、なおかつキャラデザインも酷似なので『ドラえもん』との混同が十分ありうる)が、存在は確認できたもののストーリーの詳細が分かりません。
ただ、道具の情報からなんか地下鉄のレイアウトらしいようなので違うかな・・・

他に『ドラえもん』の「サンタえんとつ」(てんコミ19巻・小学1年生1977年12月号初出)で、レイアウトではありませんが、のび太が「電気機関車」名義(機関車はSLっぽいが)で鉄道模型のスターターセットを手に入れる場面がありました。
光山市交通局
2024年10月23日 22:26
>レサレサさん

 「四畳半SL紀行」高志国太郎さんのブログで一部の画像を観ているのですが通しで読んだ事がまだありません。
 どうかして一度通読していみたいです。

 掲載誌が「マンガ少年」というのがまたマニアックですが、あの雑誌は基本漫画家に好きな題材で自由に描かせる方針だったようですから、間接的に「藤子F先生の趣味が反映されている」のを示していると言えなくもないですね(笑)
レサレサ
2024年10月24日 15:50
自分も『四畳半~』はちょっと読めたんですが『ポコニャン』の方が気になります。
(ポコニャンはアニメ版をしっかり見ていましたが、それらしい回は記憶にありません。)
あと、候補の年代を間違えて「昭和45(=西暦1970)年頃」を1975年頃と誤解してたようですw 
この時期で鉄道関係道具の話だと「せん用電車で行こう」というのが『幼稚園』1970年10月号にあるのですが、これのせん用電車が道具図鑑に載っていたので確認したところ、遊園地の乗り物みたいなのに乗って自分で線路を作って走る奴でした。
他に調査中に「写したものを出すカメラ」というのが『幼稚園』1973年5月号で登場しており「撮影したものをミニチュアにして出す」という機能のようですが、どういう話なのか気になります。
光山市交通局
2024年10月27日 10:29


>レサレサさん

 返事が遅くなり、すみません。
>「写したものを出すカメラ」というのが『幼稚園』1973年5月号〜

 私の記憶とネット上の一部画像から推察するに、この作品が私の探していたものではないかという感触を得ています。

 なんとか全編が読めれば確認できるのですが、当分は探索を続けなければならない様ですね汗