「あの頃の流線形」C55編
昭和の初め頃、蒸気機関車を筆頭に電車や電気機関車までもが流線形ばやりだった事があります。もちろん私自身はリアルタイムでそれを経験していないのですが、当時を偲ばせる形式のNゲージモデルはなかなかの充実度を見せます。
そんな訳で今回は流線型機特集の第一陣としてC55を取り上げたいと思います。

C55の流線形で最も入手しやすいモデルはマイクロエースではないかと思います。私も動力改良版が出た位のタイミングで入線させています。
ほぼワンオフと言っていいボディ構成と3シリンダーという個性的な中身のC53をポルシェやフェラーリに例えるなら中身はコンベンショナルな2シリンダ(実質C54のバージョンアップ版)と量産向けのボディ(流線型機としては異例な20両の大所帯)を纏ったC55はさしずめフォードムスタングかカローラレビンに例えられましょうか。

デザインはC53やEF55に比べると日本人好みのあっさり感が感じられます。事実上の試作機扱いで緊張感のあるマッス感が売りのC53に対し、適度の肩の力が抜けたとでもいうのか凄味のない見ていてリラックスできる格好ではあります。
動力が改良版との事で走りについて問題はありませんが、デザインがデザインなだけに建築限界ぎりぎりまで膨らませたボディはなかなかの迫力です。

そしてNゲージの完成品としては初の中村精密のC55
従来の中村製蒸気の殆どがダイカスト鋳造ボディで細密感に欠ける(という評判)だったのに対し、流線型ボディのC55とC53は真鍮板で造形されている為非常にすっきりしたプロポーションになっているのが特長だそうですが実際現物を見ると、最近の細密志向の蒸機モデルの隣にいても引けを取らない存在感を見せます。
プラ成形の様な独特な肉厚感もなく非常にすっきり(特にキャブの窓周り)したスタイルが特徴。更に塗装も一旦黒を吹いてから帯に相当する部分のみを磨きだすという手の込んだ事をしておりこれもすっきり感に貢献しているようです。

プロポーションはマイクロのそれに比べるとかなりスリムな印象です。

中村の蒸気の大半がそうであるように本機もテンダードライブです。走行性は・・・
従来機より機関車部が軽いらしく先輪が時々止まったりします(笑)が走り自体はパワフルです。テンダードライブとはいえ、非常に強力なユニットを使っている印象でした。
EF55やC53と共にイベント車のスターエンジンです。
それにしても流線型の車両といえば例の「はやぶさ」をはじめとした新幹線、特急電車など平成に入ってからでも数多くの種類が出ているのですが、空力とかがよく解っていなかったこの時期(昭和初期)の流線型車両には実際の性能はともかくデザインに勢いがあって最近好きになってきた感じがします。
(余談ですがこの頃の「冒険ダン吉」に「象が牽引する列車」が出てくるのですが、その象が「日本でもはやっている最新型だから」とこの型のC55みたいなカバーを身に纏っていた話があります。それ位当時の流線型は今以上に華やかなイメージがあったのでしょう)
光山鉄道管理局
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そんな訳で今回は流線型機特集の第一陣としてC55を取り上げたいと思います。

C55の流線形で最も入手しやすいモデルはマイクロエースではないかと思います。私も動力改良版が出た位のタイミングで入線させています。
ほぼワンオフと言っていいボディ構成と3シリンダーという個性的な中身のC53をポルシェやフェラーリに例えるなら中身はコンベンショナルな2シリンダ(実質C54のバージョンアップ版)と量産向けのボディ(流線型機としては異例な20両の大所帯)を纏ったC55はさしずめフォードムスタングかカローラレビンに例えられましょうか。

デザインはC53やEF55に比べると日本人好みのあっさり感が感じられます。事実上の試作機扱いで緊張感のあるマッス感が売りのC53に対し、適度の肩の力が抜けたとでもいうのか凄味のない見ていてリラックスできる格好ではあります。
動力が改良版との事で走りについて問題はありませんが、デザインがデザインなだけに建築限界ぎりぎりまで膨らませたボディはなかなかの迫力です。

そしてNゲージの完成品としては初の中村精密のC55
従来の中村製蒸気の殆どがダイカスト鋳造ボディで細密感に欠ける(という評判)だったのに対し、流線型ボディのC55とC53は真鍮板で造形されている為非常にすっきりしたプロポーションになっているのが特長だそうですが実際現物を見ると、最近の細密志向の蒸機モデルの隣にいても引けを取らない存在感を見せます。
プラ成形の様な独特な肉厚感もなく非常にすっきり(特にキャブの窓周り)したスタイルが特徴。更に塗装も一旦黒を吹いてから帯に相当する部分のみを磨きだすという手の込んだ事をしておりこれもすっきり感に貢献しているようです。

プロポーションはマイクロのそれに比べるとかなりスリムな印象です。

中村の蒸気の大半がそうであるように本機もテンダードライブです。走行性は・・・
従来機より機関車部が軽いらしく先輪が時々止まったりします(笑)が走り自体はパワフルです。テンダードライブとはいえ、非常に強力なユニットを使っている印象でした。
EF55やC53と共にイベント車のスターエンジンです。
それにしても流線型の車両といえば例の「はやぶさ」をはじめとした新幹線、特急電車など平成に入ってからでも数多くの種類が出ているのですが、空力とかがよく解っていなかったこの時期(昭和初期)の流線型車両には実際の性能はともかくデザインに勢いがあって最近好きになってきた感じがします。
(余談ですがこの頃の「冒険ダン吉」に「象が牽引する列車」が出てくるのですが、その象が「日本でもはやっている最新型だから」とこの型のC55みたいなカバーを身に纏っていた話があります。それ位当時の流線型は今以上に華やかなイメージがあったのでしょう)
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この記事へのコメント
・・・ただ、造形抜きに致命的な問題がありまして「この時点でC55は標準型もNで模型化されていない」んです。このせいでペンシルバニア鉄道のK4s本体+関水D51テンダーか、関水のC62(+関水D51テンダー)を使えと書いてありましたw( 10月号(No.328)より)
うーむ、後者はそれでいいのか?
作り方がTMSに掲載されているという事で当時地元に有った専門店の店主に掲載されている本をお借りしてコピーさせてもらったのですがそのお店もだいぶ前に閉店してしまいました。
このキット、著名な方が持っていらっしゃらない様でしたので差し上げますから作ってみませんか?とお訊ねしたところ年齢から来る諸事情から辞退されまして宙ぶらりん、それから幾年月何処に保管してあるのか?板なままなのに思い出だけはあるキットです。
実は記事中で「完成品としては」と但し書きを付けたのはTMSのキットの存在を念頭に置いたものでした。本文にもそう書いておけばよかったのですが実物が無かったのでつい書きそびれまして(汗)
このキットは実は「しなのマイクロ」の製造だったので同ブランドでは唯一の蒸気機関車だった事にはなります。これの製作法の載ったTMSは何度も読み返していますが仰る様にベースの機関車の入手が地方では難しかったのと「キットの製作に治具を自作する」というプラモデルでは見られない工程に恐れをなして買えませんでした。
(TMSの通販でキット自体はかなり安価だった筈です)
因みに余ったK4SのテンダーはTR41っぽい台車を使っていたのでD51の戦時型テンダーに転用できるパーツも付いて居たはずです。
確か「これであなたの鉄道に流線形C55 とD51戦時型と言う二つの新顔が揃う事になる」とか本誌に書いていましたが、時代も用途もかけ離れた2機種を揃えるメリットは(笑)
>Manicさん
板状態のキットをお持ちでしたか!
TMSの記事はガキの時分に読んだ頃はハンダ付け工作の余りのハードルの高さ(プラモ用とは異なる工具を揃えなければならない上に治具から作らせるという工程)に恐れをなした覚えがあります(大汗)
ですが今読み返すとかなり丁寧な解説なので道具さえあるならハンダ付けの練習を兼ねて作ってみるのもいいかもしれません。
造形も中村やマイクロエースとは異なる品格あるデザインだそうで「中村の足回りを使ってでも作る価値はあります」と鉄道模型考古学に描かれていたほどですし。
ところでそちらのコメントで思い出したのですが、実はうちにもKATOのC55の足回りを使うキングスホビーのC53流線型キットが塩漬けになっています。
私がこれが作れるのはいつになるのやら(大汗)
>完成品としては
そういえば見落としていました。すみません。
>しなのマイクロ
このキット、「製造しなのマイクロ」と75年10月号にあるのですが、他の店でも扱ってたらしく、同号の販売の説明(P57)で「小売店各位へ:次の5店の内でお取引きのある卸店へご注文ください」と「カツミ模型店・カワイモデル・珊瑚模型店・しなのマイクロ・ピノチオ模型・宮沢模型」と名前があげられています。
(全部で6店なんですが、製作元のしなのを抜いて5ってことかな?)
個人的についに決心がついてこのページをコピーしてケント紙に印刷しペーパーキットで作れないか目論んでいます。せめて戦時テンダーぐらいは制作したいものです。
(最大の問題点が私はパシフィックどころか旅客機を1つも持ってない事なんですがw)
流線形のC55をペーパーで製作というのはいいアイデアですね。
作り様によってはバリエーションも期待できそうです。
戦時型テンダーはC55に比べると作りやすそうですがベースをどうするかが問題ですね。台車からの通電もあるしテンダーとはいえある程度の重量も必要でしょうから。