NゲージのED75の歴史を俯瞰してみる

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 日本のNゲージが始まってからもう50年以上が経ちますがその間の歴史の中でモデルの進化が最も感じられる形式と言うとまずED75があげられると思います。
 かのSONYがNゲージ黎明期に発売を企図したのがED75だったのは知られていますが、その後もトミーナインスケール初の日本型機関車としてリリースしたのもED75ですしKATOがこれを最初にリリースした時には空前の「仕様違いの3タイプ同時リリース」なんて事もやっています。

 その後も時代の節目節目でED75は各メーカーからその都度リニューアルやマイナーチェンジを繰り返してきておりある意味「Nゲージの歴史そのもの」とすら言える存在になって来ました。

 私が先日入線のKATOのED75を眺めて考え付いたというのがその事でした。
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 いい機会でもあるし、この際手持ちのそれらのED75の中から主要なものを並べてその進化を俯瞰してみたらどうなるか。
 昨日それをやってみました。

 こうしてED75だけ並べて見るのはそれだけでなかなか壮観なのですが、年代順に並べると50年間の進化が手に取るように感じられます。
 とりあえず前面写真だけ並べても違いがすぐ分かるのではないでしょうか。
 (写真は上から順に時代が下ります)
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 SONYマイクロトレイン(恐らく前ユーザーのリペイントもの)
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 トミーナインスケール
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 TOMIXによるリニューアルモデル
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 エーダイナイン
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 KATO初代品(但しスカートが固定式になった後期モデル)
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 マイクロエース
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 TOMIXの二代目HG仕様品(但し700番台)
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 KATOの二代目現行モデル(但し700番台)

 こうして見るとボディ造形だけ見ても進化の過程は一目瞭然。
 初期のスカートが首を振る「アゴワレ」逆にカプラー部分の欠き取りが異様に大きいモデルから現行品はスカートがボディマウントになったのみならず解放梃の別パーツ化などで細密度も向上。現行KATOに至っては後付けパーツでジャンパ線まで取り付けられるようになっています。

 正面の印象を左右する窓ガラス廻りも異様にぶっといナインスケールからはめ込み窓へ、更にHゴム表現を省略した物を経てボディ側にHゴムを色刺しした初代KATO品、現行に近づくにつれてHゴムが窓ガラスにモールドされ、太さも徐々に細くなってゆくのが分かります。

 走行性についてはもっと各モデルの進化が実感できますがそれについては次の機会にでも。
光山鉄道管理局
 HPです。


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 こうして俯瞰してみると造形ひとつ取っても本当にNゲージは進化したものだと思います。恐らく16番に比べてもその進化はかなり急速だったのではないでしょうか。

この記事へのコメント

高志国太郎
2019年06月13日 23:08
久しぶりにコメントさせていただきます。

ED75の並び,実に壮観ですね。確かに,これほど様々な歴史的モデルが揃う車種というのは,ED75をおいてほかにはないですね(C50,103系,0系新幹線,10系客車といった歴史の古いモデルを思い浮かべても,これほどには揃わないと思います)。D級電機という手頃さと,全国で活躍した実績がNゲージにピッタリだったのでしょうね。

特に,ソニーマイクロトレーン(リペイントがなかなか良い色ですね)やトミーナインスケールといった古典的なモデルの面白さ,エーダイナインの先進性が目をひきます。また,昔のカトーの首振りスカートなど,決してリアルではない,模型ならではの仕組みというのも好きなのですが,精密モデルが当たり前の現代だからこそ,逆にそう感じるのかもしれません。
光山市交通局
2019年06月13日 23:50
>高志国太郎さん

今回モデルを並べて見て、Nゲージのこの50年は造形に関する限り殆ど細密化に血道を上げてきた歴史だった(特に平成以降)のを再確認しましたが、細密だけでない素朴な意味での模型の魅力を旧モデルに感じたのもまた確かです。

 細密化とは別の鉄道模型のシステムとしての車両の工夫と言う点ではむしろ旧モデルの方が真剣だった様な気もします(SONYが突出して凄かっただけかもしれないですが)

 近いうちに走行性に関しても書いてみたいと思っていますが其の折はよろしくご笑覧下さい。