つぼみ堂の16番Bテンダー蒸気機関車

最近16番の中古モデルの出物によく当たります。
それも小型蒸機ばかりというのが凄い。
確かにこの2、3年の間に私の16番モデルの嗜好が以前とは変わってきてはいるのですが、その嗜好に合致したモデルによく当たるのです。
中には以前から欲しかったものもあれば、店頭で偶然見つけたものまで色々ありましたが、小型機の中古だけに他の細密モデルよりも遥かに安価。Nの新製品電機とほぼ同額のものばかりです。


今回紹介するのはつぼみ堂の自由形Bテンダー蒸機。
今では「つぼみ堂」と聞いてもNゲージャーにはピンと来ないと思いますが、昭和40年代頃までカツミ、天賞堂に次いでそれなりに知名度の高いブランドでした。
そのつぼみ堂のモデルの中でも特に普及していたのは自由形のBタンク、そしてこのBテンダー蒸機でした。


当時は16番でもスケール機が走れない小半径カーブをクリアできる小レイアウトが普及しかけていた時期でもあり、そこで運用される小型蒸気としてBタンクと共にかなり普及したモデルでもありました。もちろん狭い家で安価に鉄道模型の運転を楽しみたいお座敷運転ユーザーのニーズも多かったはずです。
(あの頃は純然たるスケール機をレイアウトの運転に供することは少なく入門用や運転用として自由形やディテールを簡略化したモデルとが厳然と区別されている事が多かった。Nゲージは早くから入門セットでもスケール車両の編成が主流でしたが、実はこの辺りが16番がNゲージに取って代わられた遠因の一つだったと指摘する向きもあります)
「テンダー蒸機」といってもエンジン部はすでに出ていたBタンクとほぼ同じ(キャブだけは新製)先輪も従輪もないのは足廻りがBタンクの流用だからです。
(なのでテンダーを集電に使っておらずエンジンだけで自走可能ですw)

ご覧の通り、今の目から一見するとおもちゃにしか見えないプロポーションとディテーリング。
ですが、この独特の味のあるデザインは非常に好ましく感じます。
車体のサイズが小さい上に当時でもかなり大きい標準型のモーターを組み込んでいながら、デザインに破綻を感じさせないのがこのモデルの人徳と言うか身上。走行系も単純な構造だけに極めて安定したもので、年代物の中古モデルとしては実にスムーズな走りを見せます。
モデルとしても好感のもてる可愛らしい機関車ですが、こうした昔のフリー16番モデルを手に取っていて16番そのもののコンセプトについて少々考えさせられる事もありました。それについてはいずれ考えが纏ったら書きたいと思います。
光山鉄道管理局
HPです。

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この記事へのコメント
私もこのつぼみのBテンダーを持っています。テンダー機ということでタンク機には無い貫禄を感じるのが魅力ですね。先日紹介されていたエンドウのチ1000と組み合わせると、森林鉄道のような雰囲気になり風情がありますよ。
細やかなディテールに拘るのも良いですが、こういうシンプルな車両を手軽に気軽に楽しむのも鉄道模型の醍醐味だと思います。
それに、実物が存在しないフリーランス車両だと改造なども躊躇なく楽しめますね。
お久しぶりです。
チ1000との組み合わせは私もやってみたい組み合わせでした。
実はこの機関車と一緒に貨車も何両か入手できたのですがそれについてもいずれ紹介する予定でいます。
今、形態上でこのBテンダーの様な立ち位置に居るのはナローの機関車たちだと思うのですが、こちらのフリーランスの持ち味は明らかにナローとは一線を画した物がありますね。
それは仰るような「シンプルな車両を気軽に楽しむという方向性」にあると思いますし、これからの鉄道模型そのものが意識しなければならない部分ではないかと思います。