大昔のメルクリンHOに触れる・1

 これまでの私のホビーライフでそれまでとは異なるフォーマットへの参入、それは例えばZゲージのスタートといい、16番の再開といい、その きっかけは「中古ショップで基本セットに出会った事」というのが大きく影響しています。
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 だからというわけではありませんが、今回の出会いも何か運命的なものを感じさせるものがありました。
 先月の平日休の折、行きつけのひとつである地元の中古ショップで見つけた基本セット。
 それは50年くらい前の「メルクリンHO」のそれでした。

 当ブログの読者でご存知の方も多いと思いますが、メルクリンといえば欧州における最大の鉄道模型模型メーカーであり、彼の地ではコカコーラを上回る知名度を誇るとも言われています。
 欧州では鉄道模型と言えば概ねHOのシェアが圧倒的なのですが、そのシェアのかなりの部分をメルクリンが占めていると言ってもいいのかもしれません(近年ではトリックスも傘下に収めています)最近ではデジタルコマンドシステムにも積極的ですし技術面で未だに先端をゆくメーカーとも言えます。

 しかし、一方でAC3線式という独自の集電機構を備えていた事、模型というよりも玩具に近いと思われているコンセプト、加えて1つの例外を除き日本型が出ていなかった事が祟り日本での人気は今ひとつの状態。
 かつては大都市圏のデパートで扱われていた事から当時のセレブ層を中心にそれなりの支持があったと思うのですが、代理店の撤退などから入手は勿論、実物にお目にかかる事すら難しくなっている製品であります。
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 そんな事もあって、私の地元の中古ショップにメルクリンの製品が並ぶ事自体が一種奇跡のようなものです。ちなみにお値段は4千円と先日紹介した天賞堂の16番Cタンクよりも安価でした。
 それで3両編成の列車とエンドレスひとまわりのレール、パワーパックも付いていますからお買い得感はずば抜けています(笑)

 とはいえ、独自の機構ゆえに店員さんもこの製品の事がよく分かっていなかったと見え「動作確認に直流9V電池を持ち出してきた」のには思わず笑いましたが。
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 箱のくたびれ具合、説明書の発行元が当時の輸入代理店だった「不二商」だった事から少なくとも40年以上前のセットなのは間違いないでしょう。

 鉄道模型としては最低限の構成のセットでありメルクリンの特徴の1つであるシステム性の高さを実感しにくいのは確かですが、それでもこれまで未体験だったメルクリンのAC3線式鉄道模型が体感できるというのはなかなか魅力的です。
 その意味では一種独特のワクワク感を感じているのも確かです。
 

 実際の印象については次回以降に。
光山鉄道管理局
 HPです。


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この記事へのコメント

鉄道模型大好きおじさん
2019年09月14日 23:47
鉄道模型といえば、どれも直流12Vで走ると誤解してる人がよく居ますね。
プラレールみたいに電池で走ると思い込んでる人も居たりします。
メルクリンのHOは交流で走るというのは鉄道模型愛好家なら常識ですが、知らない人も少なからず居るんですね。

私自身はメルクリンのHOはやってませんが、地元の模型屋のレンタルレイアウトはNとHOがあって、HOはスイッチの切り替えで直流と交流どちらにも対応してます。店長が器用な人なもんで。
私の知る限りでは、メルクリンに対応したレンタルレイアウトは他にはありません。
因みに、Nのレンタルレイアウトのパワーユニットは店長の手作り品です。


光山市交通局
2019年09月16日 00:09
>鉄道模型大好きおじさん

不二商時代ならともかく今では「メルクリンが何なのかすら知らない鉄道模型ファン」の方が遥かに多い気がします(特に地方では)
 今年のJAMではメルクリン自体見掛けなかったですし。

 ですが一方でグランシップのイベントで最も一般客が集まるのが名古屋のメルクリンクラブのブースなのです。
 他のクラブに比べるとお座敷運転に毛の生えた様なレベルの展示でありながらあれだけの人気が得られる点、メルクリンのシステム性の高さとエンターテイメント性、訴求力の強さを実感させられます。

 本来AC3線式の真価はポイントのあるレイアウトでないと(それもリバースのある奴)本来は実感できないのですが、何れ線路の追加などでその辺も検証してみたいと思います。

 交流3線式と直流2線式が共用可能である事は知識として知ってはいましたが、それを実行しているレンタルレイアウトがあるというのは凄いですね。ポイントの配線なんかは大変そうですが(交流3線式でもギャップが必要な場合があります)