ファーラーのストラクチャーで思い出すこと

今回は趣味の原点を振り返るの番外編です。

ついさっきクラブのメンバーからの聞いた情報ですがトミーテックがファーラーのストラクチャー、アクセサリの販売を開始するとの事だそうで。
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この間ファーラーのカタログの話をしたばかりなのにこの急展開、正直驚きました。
通販メインなのか各地の模型店でも店頭販売または取り寄せが容易になるのか、わかりませんが海外メーカー品の入手が難しい田舎のユーザーにとっては何かしら期待できそうな気はします。

とか書きましたが、私が15年前にこの趣味を再開したきっかけのひとつが「ファーラーのキットを地元の中古屋さんで見つけた事」だったりするのですが(汗)
あの頃はジオコレの第一弾の街並みコレクションがそこいらのコンビニで買えた頃ですが、Nスケールのストラクチャーが前よりバリエーションが増えたとはいうものの、どうにもラインナップの貧相さが気になったものです。
鉄道模型とはいえ、車両を買ったらそれに負けない位の背景となる街並みが欲しい。でも今のままでは没個性の街並みになってしまう。
そんなジレンマがあってレイアウトに踏み出せないでいた時、なぜか近所の中古屋さんにファーラーのストラクチャーキットがいくつか並んでいるのを見つけたのです。
やや古めの建物で日本風のストラクチャーとの相性も悪くなさそうでしたし、何より他にはないランドマーク的な存在感が感じられたのです。
未組み立て品とはいえ、中古でかなり安かった事もあってそこにあったキットの殆どを買って帰りました。
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早速一軒作ってみたらこれがなかなかにいい雰囲気でした。流石にGMのそれみたいに「外壁を貼り合わせて一丁上がり」と言う訳にはいかず窓は一つ一つ枠を作り、外壁の装飾は一々塗装してからはめ込むので大変だった反面、後から塗るのに比べてエッジがきちんと効いたメリハリのある壁面の表情が出せるのも気の利いた配慮でした。
確かに手間はかかるのですが、それがきちんと見栄えに反映するのが分かるのが楽しかったのです。
ですから1軒作るのに寝る前の時間を使っても4日くらいかかりましたか。ですが完成した時の満足感は非常に高かったのを覚えています。

そしてその建物をジオコレやGMのストラクチャーと並べて風景を作ってみると意外なほど違和感がない。それどころか外国型が適度にブレンドされると街並みの生き生き感が違って見えるのです。

これならいける。これなら自分の狙った風景に近い自分だけのレイアウトが作れる。
その時初めてそれを確信しました。

実はこれが私にレイアウト作りを決断させるきっかけとなったのです。

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私が作った最初のレイアウトは都市近郊の観光地を想定した物でしたが、ファーラーをはじめとする外国型ストラクチャーを(街並みとのマッチングは配慮しましたが)積極的に取り入れました。
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特にお菓子屋さんが集中する「甘味横丁」はこれらの外国型ストラクチャー失くしては成立しない、あの当時の日本型ストラクチャーだけで構成していたら間違いなく今よりも貧相な街並みになって居たはずです。
(もちろん逆もまた真なりでファーラーやフォルマーだけで構成してしまったら日本の風景にはならなかったでしょう。この事はあくまで街並みに適度なブレンドを加える事に意味がありました)
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これに味を占めて他のレイアウトやモジュールなどでもここ一番の時にはファーラーをはじめとする外国製ストラクチャーを適宜取り入れています。
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素組みに使うだけでなく改造や切り継ぎの素材としてもなかなか使い出があるのが有難かったですし、近代的な建造物にはなかなかモダンな形状のものも多かったですからそれを取り入れる事で独特の街並みの個性が出せたと思います。

ですからファーラーが手軽に手に入る事は欧州型の鉄道ファンやレイアウトビルダーだけではなく必ず和風レイアウトの制作にも良い選択肢を与えてくれるものと思います。

光山鉄道管理局
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この記事へのコメント

レサレサ
2019年10月05日 00:21
日本は明治~昭和初期頃までは西洋技術の取り込みが強いので、むしろこの当時の鉄道や産業が盛んな地域を意識するならファーラーに限らず欧米系のストラクチャーの方が重宝しますね。

機関車もそうで、「大正頃までは日本のロコ(輸入機含む)はイギリス風のものが多かった」とTMSでLMSジュビリー(ピィコ)を改造してオハ31に似あう大正生まれ(を自連・空制化改造後)のロコにしようというコンセプトで記事が組まれてたという話を数年前そちらで紹介していただきました。
その後TMSの該当号(72年3月号)を入手し、これを参考にLMSジュビリーは見つかりませんでしたが、ミニトリックスのS10を改造し~と先日報告しましたが、一応完成しました(断線もジャンク品からいただいた配線で補修)。
ちと改造の不手際か動きがぎくしゃくしたり、R177の通過が反時計回りだと止まるなど調整必要みたいですがw

この改造中に知ったことなのですが、以前光山市交通局さんの方でも「フライッシュマンのBR38(国鉄8800)蒸気機関車」という話で「8800に改造できそうだが、テンダーがそのままでは適合できないけどテンダードライブだし。」とか言われてましたが、外見の参考にしていた『1号機関車からC63まで』(片野正巳)で「8700も8900と同じボギーテンダーを使用していた時期があった」という情報とイラストが乗っており、他にもテンダー交換は色々な形式で行われてたそうです。
つまり8800に8900のアーチバー台車のテンダー装備の奴があっても不思議ではないと。
Manic
2019年10月05日 07:12
自分がファーラーと聞くと光山市交通局さんの故郷の県にあるお店に初めて入った時を思い出します。期待しないで入ってみたらファーラーのストラクチャーキットがいろいろ有りまして、それは地元の鉄道模型を扱う各店で見た事の無い光景だったので今でも印象深いです。そのお店も今ではお客さんから注文受けた物の取り寄せのみの扱いとなったので寂しい限りです。
今は建物コレクションもかなり充実して比較的手軽にレイアウト建設出来る様になりましたけれど、建コレだけだと「なんか見た事有るな」となりがちですが素組みでも改造でもファーラーのストラクチャーをうまく組み合わせて使うと違いますよね。ただ、センスも要求されるのでそこが難しいのですが。
光山市交通局
2019年10月05日 21:43
>レサレサさん

 TMSの記事を久しぶりに読み返しましたが、ジュビリーを日本型で押し通すのは少し苦しい感じもします。
 ですがS10の黒色だったら違和感なく纏まりどうですね。
 DumpflokのS10(緑)は私も何故か持っていますがドーム形状が異なるのと(マイクロのテンダー機によくある)異様にボイラが太い小径動輪と言う造形なので割り切って使っています(笑)

 8800の情報ありがとうございます。BR38を転用しようと考えているのは私の他に少なくとも二人いますが(笑)早速伝えたいと思います。
 私も少し気が軽くなりました。
光山市交通局
2019年10月05日 21:49
>Manicさん

 件の模型店は私もここ10年位帰省の度に立ち寄っていたのですが、今年は遂に寄りませんでした。品揃えもよく、いい雰囲気な店だったのですが・・・

 外国型ストラクチャーの転用は昭和40年代からNゲージのレイアウトでは定番のテクニックだったのですが、GMとTOMIXの商店と住宅が出てからスパッと見なくなりましたね。確かに海外物よりも安価でしたが、80年代以降(少なくともKATOがジオタウンを出すまでは)レイアウトの駅前風景が画一化してしまったのは確かです。

 むしろ日本型が充実して来たいまこそ海外ストラクチャーを混ぜ込むメリットは生きてきている気もしますね。