「電車まつりのレイアウト」とファストクロックのはなし

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 サブブログでは昨日挙げましたが、昨日は富士急行の「電車まつり2019」が開催されました。

 前週の台風の影響が懸念されましたがどうにか開催できたのは幸いと言う所でしょう。
 このイベントでは下吉田、富士山、河口湖の各駅に分散してそれぞれの駅で普段は見られない事業車に乗って見たり、屋台村で何かしら飲み食いしたり、工場見学ができたりするというイベントです。

 全部見るにはごく短い区間内の3つの駅を行き来して回る訳ですが、狭い範囲に駅や施設が集中している地方私鉄ならではのイベントと言えます。何しろ移動には自社の電車を使うのが手っ取り早いだけに利用度も向上しますし(笑)
 ただ、本来ならもっと客が集まって居たはずのところ、高速や接続のJRの運休の影響も大きかったのではないかと思います。

 それはさておき

 今回の私のお目当ては富士山駅の車両工場内で開かれていたレイアウト(ジオラマ)の展示でした。
 富士急社員の制作したいわば鉄道のプロの展示とはどういう物かと言う興味も大きかったからです。
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 レイアウト自体はNゲージですが、昔の16番レイアウトを思わせる「線路をベースに固定した」組み立て式です。
 駅も駅名表はついている物の原則ホームと最低限の建物が付いている程度。

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 ときたまシーナリィを組み込んだポイントが散在していてアクセントにはなっています。

 走る列車は当然自社の編成が中心。ここまでだと他のJRの駅なんかの施設後悔の時のレイアウトとあまり変わらないのですが、実はこのレイアウトの真価はそんな所にはありませんでした。
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 レイアウト頭上のデジタル時計があったのですが妙に時間の進みが早い。
 最近専門誌でもあまり聞かなくなった「ファーストクロック仕様」なのです。
 ファーストクロックと言うのは実際よりも早く時間を進める事で例えばレイアウトの1日を1時間に圧縮するものです。

 海外の著名なレイアウトではこれを取り入れた事例が多いのですが、こんな時計が必要になるという事は「レイアウトの運転自体がダイヤ運転になっている」という事でもあります。
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 その目で改めて見ているとレイアウトを操作する要員がパソコン操作をしているのが居たり、実際の操作機器の部品を使った操作系とそれらを繋ぐケーブルのボリュームが半端ないのです。
 例えば単線で一日20往復の列車が中間駅の行き違い込みで走るとなるとファーストクロックで一日を1時間程度に圧縮した場合、その密度は物凄い事になるでしょうし5分の遅れが出ればそれは2時間に換算されてしまう訳でレイアウトとはいえ緊張感が要求されそうです。
 また、それゆえに実物並みの操作要員の頭数、若しくはパソコン利用のマルチタスク対応が必要ともいえ、そこいらの博物館レベルの展示より余程凄いと思いました。

 個人のレイアウトやレンタルレイアウトなんかではなかなかできない楽しみ方(?)ではあります。
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 その他の展示と戦利品については追々紹介したいと思います。

光山鉄道管理局
 HPです。


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