学研のキハ40とICSシステムのはなし
先日入手した変わり種アイテムから。

最近Nはもとより16番・HO界隈でDCCを始めとするデジタルによる列車毎の個別コントロールが盛んになりつつありますが、NゲージでもDCCの上陸以前にこれに挑戦していたメーカーがあります。
エーダイナインを統合しGAKKEN Nと言うブランドで再出発した当時の学研がそれで「ICS」と呼ばれる独自方式によるNゲージの個別操作を目指したシステムを80年代半ばに始めようとしていました。
ですが学研と言うメーカー、鉄道模型に限らず他のアイテムでも個別のアイテムをシステム的に統合するという発想が希薄なところで、どれもこれもが「アイテムがひとつかふたつポッと出て終わり」と言うパターンが多かった記憶があります。
このICSもご多分に漏れません(その理由については後述)
そのICSのコントローラーの出物が先日ありまして、学研純正のコントローラまでおまけについて5千円弱と言うお値段だった事もあり物珍しさからつい飛びついてしまいました。
もしこれが使えるシステムだったら即うちのレイアウトで使ってやろうという下心です。
更におまけについてきたコントローラは80年代当時としては先進的だった「SCRコントローラ」だった事も大きかったです。

ですがこれでもし、これらが完動しなかったら単に5000円をどぶに捨てるのと同じ事になる訳で一種の賭けです。
それはさておき、
このコントローラの最大の特徴は「車両が1両付いてくる」点です。
このシステムではキハ40が付属しています。もちろん動力車ですが、帰宅して最初にこれをうちのレイアウトで試走させようとしたら「うんともすんとも言いません」
パワーパックを変えてもダメ。

実はこのキハ40はICSシステム上でしか動作しない専用品なのです。

そこで早速ストリッパーとニッパー片手に結線を始めます。このコントローラはもう1台のパワーパックとつないで初めて100%性能を発揮するようになっていましてパワーパックのDC出力からICSの入力にいったん結線、ICSの出力から線路に給電する様になっています。
ただ、ICSの端子がリード線を直接つなぐタイプなのでKATOやTOMIXの様な端子を受け付けません。うちのレイアウトの場合ならメインパックのひとつであるKATOのコントローラのケーブルの端子部を切り離しストリッパーで裸線にする必要があります。
(つまりパワーパック出力ラインが裸線でさえあれば相手のパワーパックはどこのメーカーでもいい訳です)

ですがその結果、時ならぬ電線魔窟がうちのレイアウトの前に出現する羽目になります。

早速キハ40を載せて試走するとレスポンスこそいまいちですが、一応実用になる走りでした。
ですがこのシステムは「同一線路上にふたつの動力車があって初めて威力を発揮する」訳なので、この点はいずれ実験してみようと思います。
光山鉄道管理局
HPです。

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エーダイナインを統合しGAKKEN Nと言うブランドで再出発した当時の学研がそれで「ICS」と呼ばれる独自方式によるNゲージの個別操作を目指したシステムを80年代半ばに始めようとしていました。
ですが学研と言うメーカー、鉄道模型に限らず他のアイテムでも個別のアイテムをシステム的に統合するという発想が希薄なところで、どれもこれもが「アイテムがひとつかふたつポッと出て終わり」と言うパターンが多かった記憶があります。
このICSもご多分に漏れません(その理由については後述)
そのICSのコントローラーの出物が先日ありまして、学研純正のコントローラまでおまけについて5千円弱と言うお値段だった事もあり物珍しさからつい飛びついてしまいました。
もしこれが使えるシステムだったら即うちのレイアウトで使ってやろうという下心です。
更におまけについてきたコントローラは80年代当時としては先進的だった「SCRコントローラ」だった事も大きかったです。

ですがこれでもし、これらが完動しなかったら単に5000円をどぶに捨てるのと同じ事になる訳で一種の賭けです。
それはさておき、
このコントローラの最大の特徴は「車両が1両付いてくる」点です。
このシステムではキハ40が付属しています。もちろん動力車ですが、帰宅して最初にこれをうちのレイアウトで試走させようとしたら「うんともすんとも言いません」
パワーパックを変えてもダメ。

実はこのキハ40はICSシステム上でしか動作しない専用品なのです。

そこで早速ストリッパーとニッパー片手に結線を始めます。このコントローラはもう1台のパワーパックとつないで初めて100%性能を発揮するようになっていましてパワーパックのDC出力からICSの入力にいったん結線、ICSの出力から線路に給電する様になっています。
ただ、ICSの端子がリード線を直接つなぐタイプなのでKATOやTOMIXの様な端子を受け付けません。うちのレイアウトの場合ならメインパックのひとつであるKATOのコントローラのケーブルの端子部を切り離しストリッパーで裸線にする必要があります。
(つまりパワーパック出力ラインが裸線でさえあれば相手のパワーパックはどこのメーカーでもいい訳です)

ですがその結果、時ならぬ電線魔窟がうちのレイアウトの前に出現する羽目になります。

早速キハ40を載せて試走するとレスポンスこそいまいちですが、一応実用になる走りでした。
ですがこのシステムは「同一線路上にふたつの動力車があって初めて威力を発揮する」訳なので、この点はいずれ実験してみようと思います。
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この記事へのコメント
当時の学研は、他にもタイフォンや駅の音など、サウンド系の製品も開発していましたね。
このICSシステム、非対応車両の常点灯用パワーユニットとして使えると聞いたことがあります。
ただし、点灯させたまま放置していると、熱を持ったムギ球(当時)によって車両が変形してしまうので注意が必要だったのだとか。
そのキハ40形は、初走行から35年くらい経過していそうですね。
今でも走るのですから、大したものだと思います。
実はタイフォーンのパーツは単体を持っています。線路上の磁石に反応して音を出す構造のようですが、いまだに何に組み込むか決めていないせいで宙に浮いたまま数年たっています(汗)
常点灯の件は今回の運転で気づきましたが、今はLEDが主流ですし使いようによっては面白いと感じました。いずれ後報したいと思います。
学研は何か新しいものに挑戦しては直ぐに辞めてしまうので、飽きっぽい会社ですね。
鉄道模型、電子ブロック、トランシーバー、スロットカーなど、どれも現在は撤退済みじゃないですか。
こんないい加減な会社が学習教材の販売が本業だなんて、大丈夫でしょうか?
電子ブロックは業務用に限って細々と続けてるみたいですが…
学研のキハ40系、キハ40とキハ47はあるのに、何故かキハ48はありませんでしたね。
私もICSでないキハ40と47を持ってます。
少々やかましいですが、よく走りますね。
トミックスには負けますが、カトーと良い勝負だと思いますよ。
カトーのキハ47は昔はトイレ無しの1000番台しかなかったので、学研の0番台と背中合わせにして走らせる人が多かったみたいですね。
もう学研は鉄道模型に復帰する気は無いのでしょうか…
昔は学研しか出してない形式が多くて、其なりに重宝されてたようですが。
ICSに関しては学研主導だったのか前身のエーダイナインの企画だったのかで解釈の仕方は変わってきますね。学研主導であれば仰る通りなのですが、旧学研系の583系や新幹線はICSに対応できそうな構造ではないようですし。
学研は1970年代に西ドイツのミニトリックスの輸入代理店もやっていたのでその流れから新幹線ー583系ー485系をリリースしていた経緯があります。
(ある情報ではブラス製のD51も計画していたとか。KATOですらまだD51を出していない時期に、です)
中でも不思議なのはSG仕様のEF57で、学研に牽引できる客車があるでなしKATOやエンドウが既に出しているのに第3のEF57を出す意味が何処にあったのかが謎ですね(最もモデル自体の出来は旧学研系では最高の部類に入ります。パンタが不自然に大きい点や造形の彫りの深さなどを思うと殊によるとミニトリックスのスタッフに外注して作らせたのかもしれません)
エーダイナインはTOMIXに肉薄するかそれ以上の造形力を持ち、TOMIXと微妙にサイズの異なる規格の線路システムを出していながら一方でそのTOMIXと互換性を持つアダプターレールをリリースするなど、鉄道模型のメーカーとしては大局的にものを見る事の出来る数少ないメーカーのひとつだったと思います。
エーダイ自体の倒産も鉄道模型というよりスーパーカーブームの終焉でミニカー部門が駄目になったこと、TVゲームがものにならなかった事の方が大きかったようでその意味では悲劇のブランドと言えなくもありません。