学研ICSシステムで2列車同時運転を試す

先日紹介した学研ICSシステムのはなしの続きです。
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このシステムは「同一線路上にふたつの動力車があって初めて威力を発揮する」訳なので、早速先日入線のKATOの701系を載せてみました。
ついでにキハ40の方も昨年暮れに中古を入手していたKATOのキハ40のトレーラーをつないで2連化させます。

701系の方はパワーパックで、キハ40の方はICSでそれぞれ個別に制御されます。
それぞれのリダクションスイッチを操作すると701系とキハ40が正面衝突コースで突進したり、先行するキハ40をKATOの701系の方で今をときめく「あおり運転」する事も可能でした。
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デュアルキャブコンによる複数列車の制御運転ではギャップで区切られた閉塞区間への給電で列車の制御をおこなうため大レイアウトでないと意味が薄いと思いますが、ICSの場合は列車自体の制御なので車間距離の調節が自在にできるのがメリットと思います。

なるほど、これは面白いしレイアウトの規模によっては十分実用にもなりそうです。
現に今だったらDCCフレンドリーの車両に手を加えればこれ以上の事もできる訳ですから、私がDCCやメルクリンデジタルにはまったら大変な事になりそうな気が(おもに経済的に汗)
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面白かったのはICS用の制御信号の関係なのでしょうか、KATOの701系のヘッドライトが列車自体は停止させているのに点灯し続けたこと。同じことは室内灯装備のキハ40でも起きました。
一種の常点灯状態ですが、これをうまく使えば面白いことができそうな気もします。例えばICSのユニットを停車状態の列車室内灯の常点灯ユニットとして使うなんてのも良いかもしれません(但しLEDや点灯用回路への影響は今の時点で未知数ですが)

ですが学研の悪癖はこのICSでも露呈しています。
現時点で確認できる製品としてのICS対応車はこのキハ40のみ。予定品ではキハ55とキハ58(何れも旧エーダイナイン系)が出ていますが実際発売されたのかどうか?
前述の通り、このキハ40はICSコントローラが死んでしまったらその時点でコントローラもろとも粗大ゴミ化必須。

それとこの種のコントロールシステムは機関車に組み込んだ方が威力を発揮しやすいと思うのですが、ICSでは予定すらされていません。
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ICS自体も同時運転できるのは最大で2列車のみ。3編成以上に対応し室内灯のON OFFもできる現行のデジタルコマンドシステムとの差が大きすぎます。
学研も、せめて3列車以上が同時操作できるくらいの所まで頑張ってシステム展開してくれればもう少し面白いものになったろうと思うと残念です。
まあ、この辺がホビーメーカーとしての学研のカラーなのかなとは思いますが。

光山鉄道管理局
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この記事へのコメント

鉄道模型大好きおじさん
2020年03月18日 18:53
もしもICSのコントローラーが壊れた時はキハ40のICS基板を外して、集電板とモーターを直結してやれば、通常の動力車として使えるのではないでしょうか?
或いはモーターやギアを外してトレーラーとして使うとか…
光山市交通局
2020年03月20日 23:01
>鉄道模型大好きおじさん
>
ICSというモデル自体が鉄道模型としてはかなり特殊と思いますから、私としてはコントローラが壊れても車両はそのまま取っておきたい気もします。

うちの場合「鉄道博物館モジュールの展示車両」に混ぜ込むという用途もありですから(笑)
鉄道模型大好きおじさん
2020年03月21日 23:06
数日前、学生時代の先輩で鉄道模型をやってる人に聞いたのですが、学研がICSを発売する前にドイツのトリックスが同じようなシステムを展開していたそうですね。
学研は昔、トリックスと繋りがあったようなので、もしかしたらトリックスのシステムを参考にしたのではないでしょうか?
但し、学研のICSとトリックスのシステムは周波数が異なり互換性は無いとのことです。

もしもICSとトリックスのシステムを併用出来るとしたら、3列車個別制御が出来るかもしれませんね。
今となっては夢でしかありませんが…
光山市交通局
2020年03月24日 00:24
>鉄道模型大好きおじさん

 そういえば鉄道模型考古学でも同じような記述があったのを読んだ覚えがあります。してみるとICSはエーダイではなく学研主導の企画だったという事になりそうですね。
 タイフォーンなどの車載後付けパーツもほぼ同時期のリリースでしたがICSと連動している様でもなし、システムの展開というよりはちょっと変わった電子玩具を出してみましたというノリが近いかもしれないですね。