今月のジャンク車から TOMIXの初代ED61

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今回は久しぶりにジャンク級のモデルから。
先月の終わり頃、行きつけの中古ショップで見つけたTOMIXの初代ED61。
TOMIXとは言っても、最初期の香港製モデルの奴です。

今の模型の水準と比較したら側面がまっ平らな動輪とかボディ下部の謎の丸穴とか窓ガラスの入っていないボディとか裏返すとこれでもかと目立ちまくるギアの露出度とか、模型というより玩具と取られてしまいかねないレベルのモデルです。
ですが私個人は最新モデルの細密だけど素っ気ない造形に比べるとなんとなく人間味を感じさせる造形に魅力を感じたりします。
(同じTOMIX=ナインスケールでもED75ではそういう感情が湧かないのですが汗)

さて、このED61「動作がとても鈍いです」とタグに明記されていまして、そのせいで「表示価格から2割引き」という特売品になっていました。
表示価格の時点で2千円ですから2割引きならまあいいかなと。
この時期のTOMIX 香港モデルはモータが日本製に換装され極端に走りの難が出ることは少ないです。

ただしED75の一部がそうだったように経年劣化で動力のダイキャストが「メタモルフォーゼのレベル」にまで変形している事がままあり、以前静岡の中古屋で同形のED61の同じトラブルを起こしていた個体を見かけたことがあります。それまでED75でしかダイカストブロックの変形を見た事がなかったので、少々意外でした。このトラブルは微妙な変形でも走りに影響するのでこのモデルがそれに該当するかが心配事です。

見たところ難はなさそうなので購入。
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レイアウト上で試走させると確かに引っ掛かりは感じられますが上から軽く押してやるとモータは結構元気よく回りますし伝達系も問題はなさそうです。露出狂状態のギアにセラグリスを注入、車輪をクリーニングの上ROCOも軽く塗布してみました。素人レベルではとりあえずこれくらいしかできません。
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走行性は大幅に改善しました。ただし前進時だけ(笑)
逆行時はやはりギアが若干引っ掛かります。前進・逆行での走行性のギャップはかなり激しいですね。まあそれでも走行時の「モータの焼ける独特の匂い」が嗅げるだけでも70年代Nゲージの気分は味わえます。

前ユーザーの悪戯か、片方の前面帯が銀色でなく、なぜか白で色刺しされているのがご愛嬌。
ひょっとしたら「この向きで走らせないでください」という目印なのかもしれません。という事は前ユーザーもこのモデルの癖を知っていた事になりますか(笑)
光山鉄道管理局
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この記事へのコメント

鉄道模型大好きおじさん
2020年03月29日 09:38
これは懐かしいですね。
私も同時期のED75の中古を持ってました。
一応ED75には窓ガラスが入ってましたが、ED61では省略されてるんですね。
中身は75も61も恐らく同じと思います。
実際、私が持っていたED75もギア類が丸出しで、走行方向によって癖が違いました。
前進はそこそこスムーズなのに、後進させたら激しい異音が出ました。
ライトは点きませんが、これは故障ではなく、この時期のトミックス機関車すべてライトは点灯しないんですね。
中を見てみたら長軸のモーターが入っているだけで、LEDどころか電球も付いておらず、点灯ユニットが付けられる構造にはなってませんでした。
光山市交通局
2020年03月30日 12:44
>鉄道模型大好きおじさん

 そちらのモデルも前進後退で走りが違いますか。とするとこれはモデルの癖なのかもしれないですね。

 Nゲージの電気機関車でヘッドライト点灯が標準となったのはKATOが80年代初めころにEF65をマイナーチェンジした辺りからと思います(但しKATO初の電気機関車だったEF70の初代モデルだけは電球式のライト点灯とはなっていましたが)
 それ以前は機関車と言えどもライト非点灯が普通でしたね。
2017
2020年03月31日 19:55
こんにちは。ナインスケールの機関車はバックマンの製造ということで、外国メーカーが作った日本の車両という捉え方もできそうです。構造やデザインもトミックスというよりはバックマンのそれ(過去に紹介されていたものだとメトロライナーやGE.U36B)に印象が近い感じがします。緩くてゴツい造形は現代ではあまり顧みられないかもしれないですが、癒し系としての存在感はこの時期重要かもしれないですね。
光山市交通局
2020年03月31日 22:35
>2017さん

 バックマン製のTOMIXモデルはED61以降もED70、EF651100番台、583系と続きましたがあの「ゆるさ」は独特の人徳を持っていましたね。
 なぜか最初のED75だけがそういうゆるさが希薄でしたが、こういう造形は「ちょっと古典的な懐かしさのある車両」には向いている気がしますね。
 私の好みはED70とDD13ですが、どちらも根強いファンがいる様です。
秋津のOB
2022年10月26日 07:37
今更ながらこれを中野の大操車場(仮名)で購入。パンタは台枠のみケース無し。とりあえず分解整備とパンタを現行品PS16に交換。しかしながら現行品はオリジナルパンタに対し長さも幅も短く、やむなく慎重に四本脚を接着。当方のも一方の向きで起動が引っかかる傾向があります。おそらくギヤの遊びが悪さをするのでしょう。現有の可動Cタンク2両のうちの片方にもバック時に噛み込みのがあります。

さてナナゴに対してED61は妙に感じる「人徳」。それは妙に光沢ある塗装ではないかと考えます。いささか厚い気もしますし前面警戒塗装も現行品に対して荒いでしょう。されど真横から見下ろすと、妙にいい意味でデフォルメされた電気機関車を感じるように思います。ナナゴは成形色の赤にスカートや標記類を表現する、プラレールっぽさが未完というか物足りなさを感じてしまうのではないかと思います。

なおサマンサ氏のブログによりますと、香港版ナナゴとED61には結構微妙な差異があるそうです。ニコイチ復活には結構な手間を要した記事がありました。
光山市交通局
2022年10月27日 21:30
>秋津のOBさん

 これと同じ様な事を香港版のED71で試した事があります。パンタは当時入手しやすかったED75用を使ったのですが流石に昔の製品とは取り付け寸法が合わずに往生した覚えがあります。

 61の方はよくわからないのですが香港版のED75は製造時期による仕様違いが結構ある様ですね。終期にはモータも日本製になっていますが走りっぷりはほとんど変わりません。確かED61は当初からモータが日本製だったと思います。