バックマンの「ポーチのある二階家」

 今回はトミーナインスケール=バックマンのNゲージストラクチャーから。
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 このシリーズはナインスケール扱いの当時ですら一般の住宅がタイプ違いで6種類も用意されていて、アメリカ型のファンだったらすぐにでも沿線風景のあるレイアウトが容易にできるようになっていました。
 ですが日本型のストラクチャーがほとんどなかった昭和50年当時、この充実したラインナップはNゲージャーからしてみれば何かの嫌がらせに見えるくらい「使えない建物のオンパレード」に映ったのは間違いありませんw

 ですが前にも書いたように和風の建物類が充実し、また実際見かける住宅にももろにアメリカ風の住宅が散見される様になった今なら、もう少し評価できるのではないかという気もします。
 と、いう訳で今回紹介するのは「ポーチのある二階家」
P4053023.jpg
 家の隅っこにガレージが付いているのはバックマン住宅のお約束の様なもので、さすがモータリゼーションの先進地と思いますw
 その名の通り二階家の右端にポーチが付いているのですが、そこにリクライニングチェアが二脚も配置されているのが楽しい。こういうポーチ(というかベランダ)が付いた家というのも最近ではそう違和感はなくなっています。
 たぶん、ぼてぼての窓枠をアルミサッシ風にでも差し替えれば日本風のレイアウトにも使える(というかこういう建物が少しなら違和感なくなっている)のではないでしょうか。
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 それとこのメーカーの特徴で建物だけでなくフィギュアや車もベースに直付けされ、単なるストラクチャーでない「ミニシーン付きの完成品」になっているのは今見てもすごい部分です。
 (尤も、それゆえに造形センスの古さからくる「おもちゃ臭さ」も感じさせるところではあるのですが)

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この記事へのコメント

Eton John
2020年04月11日 12:59
お、これは Two-Story House (N Scale) ですね。
かなり昔、中国資本の闊達に買収される前、から有る製品ですが、センスは悪くないですね。最近のラインアップからは落ちてしまったようですが。
光山市交通局
2020年04月11日 23:37
>Eton Johnさん

 75年当時のトミーナインスケールのカタログは日本型とアメリカ型がちゃんぽん状態で独特の雰囲気がありますね。

 バックマンのストラクチャーを駆使したレイアウトの作例はこのカタログに掲載されているものしか見たことがありません。
 ですが意外にアメリカ臭の薄い、無国籍風だったのが印象的です。おそらく植栽が日本風だったからではないかと思いますが。
レサレサ
2020年04月12日 01:17
こういう洋風の建物は日本レイアウトに入れる際、王道が「横浜とかの洋館」にするパターンですが、こいつはガレージのせいでちょっと年代が微妙ですね。

ところでストラクチャーの流用ですが、個人的に最近購入した静岡模型教材協同組合(の青島)から出ている「1/ 700ウォーターラインシリーズ <情景アクセサリー>「クレーンセット」(31510)↓が面白そうだったのでお勧め。
http://www.aoshima-bk.co.jp/product/4905083046111/

1/700ではかなりの大型クレーンですが、操縦室部分を改造すればNの小ぶりなクレーンに使えそうな気がします。
(大きさはアーム長約9.3㎜・脚部高さ<アームの高さは1.3㎜>4.8㎜・脚部幅2.1㎜)
これ以外にGMの工場施設についていた大型タンクを1段にしたような燃料タンク(高さ約1.5㎜・直径約2.8㎜)が1つ、Nスケールでは何かの資材(板チョコを凹凸逆にした感じ)に見える工場の側壁2枚と、浮桟橋(板の周囲に釘が打ってあるような感じ?)1つなどが付いていて安い(600円)という代物。
2017
2020年04月13日 02:40
ポーチにあるリクライニングチェア、アメリカ人の太ったおじさんがこれに腰掛けて、コーラ片手に雑誌のクロスワードに興じている図がなんとなく浮かびました。
歪んでいたり、パーツが曲がっていたりと、全体的にユルい造形はこの頃のバックマンに共通のものですね。当時の同社製品はおもちゃ以上模型未満、という立ち位置だったのでしょうか。
光山市交通局
2020年04月13日 21:24
>レサレサさん

 ウォーターラインの港湾施設関係は結構使い出がありそうですね。
 近景のみならず遠景のロウレリーフ代わりに使っても良さそうに感じます。仰る通り安価ですし。

光山市交通局
2020年04月13日 21:49
>2017さん

 コメントありがとうございます。

 ポーチにリクライニングチェア

 土地が広くて周囲から覗かれるリスクの少ない(あるいはそうする事に抵抗が薄い)アメリカの郊外ならではの構造ですね。
 もっとも最近は日本でもこういう家が見られますがこんな風に寛ぐ空間として使われているケースは田舎と言えども稀な気がします(笑)

 日本でそういう機能というと旧家の縁側がそれに当たりますが、最近は建築基準の関係で倒壊しやすい大きな開口部や庇を持った家が作りにくくなって居る様ですので早晩見なくなるかもしれません。