今月の一冊から「Nゲージプラス05」

 先日久しぶりに購入した鉄道模型の新刊書から。
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 以前別な巻を紹介したことがあるイカロス出版の「Nゲージ+(プラス)05」です。

 前に紹介した02では主にコレクター寄りの視点でとらえたNゲージ入門書というイメージがありましたから、今回のもそういう内容かと思って手に取ったのですが。
 今回の特集は「省スペースで鉄道模型を遊ぶ」というもので思わず読み進みました。
 で、気が付いてみると他の本と一緒にレジに持ってゆく私がいる、と(笑)

 思えば古くはOゲージ、のちには16番の頃から「狭い家で鉄道模型を走らせて楽しむ」というのはいつの時代にも重大なテーマであります。

 Oゲージでは大きすぎて家で楽しめないというニーズを拾い上げる形でHO=16番が登場し、最初のレイアウト派を生み出してきたものですが、今では16番では大きすぎて(以下略)というニーズがNゲージを生み出し(他の要因もあったにせよ)一気に普及してきた経緯があります。
 それが今では、Nゲージでは大きすぎて(以下略)というニーズから日本型Zゲージが登場という話になっていますから「この100年の間にどれだけどれだけ家は狭くなったんだ!?」と思える今日この頃(爆笑)

 ですが、鉄道模型の本質のひとつが「走らせる事を楽しむ模型」にあるのも確かですから、狭いスペースで運転をどう楽しむかというテーマはなかなか上手い所を付いています。
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 さて、本書では専ら「短編成」「ヴィネット」「ミニカーブ」「小型車両」の4つのベクトルからこのテーマに挑戦しておりなかなか楽しめる一冊になっています。
 「短編成」の項ではローカル線の編成物から新幹線までの「実際にあった短編成の例」を俯瞰しており、これだけでも豆知識的な面白さがありました。
 「つなぐ!箱庭鉄道」と銘打ったヴィネット工作のコーナーでは100均で売っているコレクションケース上にミニシーンを展開、さらに、それらを相互に繋いで即席のモジュールレイアウトを作るなんて発展性も見せます。
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 実はこの種のヴィネットは私の所属しているクラブのメンバーでこういうのを楽しんでいる方が複数いましたから、わたし的にも馴染みの大きいコーナーだったりします。

 更に事業用車などの短編成、路面電車やアルモデルのキットなどのNゲージの小型車両なども紹介。
 (そういえばこれらの小型車の中にはZゲージの動力車よりはるかに小型の動力の物もあります)
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 ラストには「基本セットをベースにテーブルトップで楽しめるトラックプラン集」があり、これが一番参考になりました。
 (テーブルトップとは言っても実際は畳3分の2位のサイズ。実はこれはかつて16番の小型レイアウトの標準的なサイズに近いものです)

 こうしてみるとNの場合ひとくちに「省スペース」と言っても様々なアプローチの余地がまだかなり残っている事が俯瞰でき、少しほっとする気分になれます。
 まあ、そのためには長編成へのこだわりとか実車同様の機構・デザインとか色々と投げ飛ばさなければならない要素もあったりするのですが、たといそれが子供じみていたってそれでも戸棚に飾りっ放しで塩漬けにするよりははるかに健全なのは間違いありません。

 でもこれと同じ発想のHO(メルクリンを含む)16番の新刊と言うのは出てくれないものでしょうか。

光山鉄道管理局
 HPです。


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