みにちゅあーとの「サツキとメイの家」その2

 みにちゅあーとの「サツキとメイの家」製作記の第二回です
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 まずご覧いただきたいのは完成品を上から見た写真から
 これを見てもお分かりの様にこの家は間取りが極めて複雑です。
 レイアウト用品の家よりも実際の家の方が間取りや形状が複雑なのは当然なのですが今回の家は洋間を増築した田舎の家(農家でもこれ程敷地の凹凸が大きな家はそうはありません)という事もあってか特に間取りの凹凸が激しいのです。
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 ただし、製作自体は台所部分や洋間部分などのパーツを別個に作ってから最後にそれらの小部屋を合体させるというユニット住宅を思わせる意外と近代的な工程でした。

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 個人的に気に入っているのは縁側の造形。
 障子戸の外側に硝子戸をつける縁側の構造は今時の古民家(?)では当たり前ですがNのストラクチャーでこれを表現しているのは少ないと思います。
 実は作っていて一番ワクワクしたのはこの工程でした。
 最近の家では縁側のあるものなんて殆ど見ません(おそらく耐震構造上の問題で付けにくくなっている?)から。
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 玄関わきに洋間が付属している構造は観ただけで家の間取りが想像でき、家一軒のモデルでありながらそこにドラマが潜んでいそうな想像力を刺激させてくれます。
 皮肉なことに製品としての鉄道模型用の一般家屋のストラクチャーでこうしたドラマ性を感じさせてくれるものは殆どありません。
(まあ、鉄道列車の「背景用書割」が本来の用途ですから無理もないのですが)
 それだけでもこういう建物が製品化される意味は大きいと思います。
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 ・・・とか、偉そうに書きましたが洋間のパーゴラに掛かる辺りまで来るといい加減ぐったりしてきたのも確かです。
 しかも単体で飾る事を想定していないので建物を完成してもそれに付帯する井戸や柵、周りに植えられたソテツの木(こんなのまで紙製です!)はこの時点でも手つかずのままです
 「となりのトトロ」は何度となく観ていますし好きな作品でもあるのですが、ここまで構造と間取りが複雑なストラクチャーを作るともなると消耗度も半端ありませんw
 その意味ではアニメの場面から家の間取りが想像できるくらいのトトロファンならば結構楽しんで作れるのではないでしょうか。
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 それに構造が複雑なだけにどの角度から見ても様になる日本の一般家屋のストラクチャー製品というのは空前の存在です。
 舞台が田園の中の一軒家だけに素立ちでの存在感もピカイチ。

 恐らく特徴的な洋間部分をパージするだけで「日本のどこにでもあった様な昭和の家屋」になりうる器とも言えるストラクチャーと思います。その意味ではアニメに興味のない鉄道模型(それもレイアウトビルダー系の)ファンへの訴求力も大きいのではないでしょうか。
光山鉄道管理局
 HPです。


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この記事へのコメント

レサレサ
2020年08月07日 21:39
これ、上から見ると「元は青い瓦の部位の所だけで1か所だけ張出があった家だったんだな」と分かりますね。

こういう増築描写がうまいと思ったのは、トーマスの原作絵本の挿絵でトーマス・パーシー・トビーが支線の機関庫で会話している場面(第26巻)で、トーマスの所だけ黒ずんでいるというのがありました。
(この支線は最初トーマスだけいて当時の機関庫も1台分だけ、あと2台は転属=機関庫も増築。)
光山市交通局
2020年08月10日 21:58
>レサレサさん
 
 返信が遅れてすみません。

 Nゲージスケールのストラクチャーで「明らかに増築を繰り返しているストーリー性」を持つ建物はこれが初めてでしたね。
 ご指摘で初めて気が付きました(汗)

 純粋な鉄道模型用ではなかったゆえに実現できたこのモデルならではの特徴と言えますね。だからと言ってこれと同じノリが最大公約数的なモデル作りをせざるを得ないジオコレやジオタウンで実現できるとは思いませんが。
 ですが建物のストーリー性を改造などで表現する工作がこれからもっと出てきてもいい気はしますね。