「大人の鉄道趣味入門」

 今回は久しぶりの書籍ネタから
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 「大人の鉄道趣味入門」(池口英司著 交通新聞社)
 以前から折に触れて紹介している「鉄道趣味の俯瞰本」ジャンルの中でも最も新しい一冊と思います(初版2019年2月)

 カバー裏には「鉄道趣味の多種多様なありようを振り返りながら、現代の鉄道の楽しみ方を具体的に提言する(中略)これは還暦を過ぎた同世代に送るメッセージの書である」とあります。
 
 前半は国鉄時代から現在までの時系列で筆者自身の感じた鉄道趣味の変遷から始まり、「鉄道を撮る」「鉄道に乗る」「鉄道を集める」など、従来紹介されている鉄道趣味を俯瞰する構成です。
 この辺りはリタイヤ世代を鉄道趣味に誘う内容で、その点では目新しさがない反面、一歩間違うと単なる筆者の自慢話に終始してしまいがちになるために語り口が巧みでないと読み進めるのが苦痛になってしまう部分でもあるのですが、熟年世代対象に描かれているだけに平易ながら情報量の多い文章でかなり読みやすい内容と感じました。
 本書で今回目新しく感じたのは第4章の「鉄道×○○ 新しいコラボレーションを楽しむ・作る」の項です。

 鉄道×グルメからはじまり鉄道×俳句 鉄道×小説とか鉄道×アニメなどの最近とみに流行している異趣味とのコラボレーションを楽しむ方向性の紹介は従来の鉄道趣味とは異なる楽しみ方の紹介としては面白い部分です。
 (流石に鉄道×将棋 鉄道×酒蔵なんかになるとやや無理を感じますしアニメの部分は還暦世代の対象読者と現実にコラボを楽しんでいるファンの世代との落差をことさらに感じてしまう部分もあったりしますがw)
 余談ですがそういえば現在NHK FMで放送中の「×(かける)クラシック」も第一回は「鉄道×クラシック」でした。コロナ騒ぎの為に本来4回はやるはずだったのが1回だけで終わっている様ですが惜しい話です。閑話休題。

 さて、鉄道とテツドウモケイの話ばかりという当ブログの性質上、この手の本で私にとって興味があるのはやっぱり「鉄道模型がどう書かれているか」ですw
 結論から言えば、ページ数は十数ページほどなのですが内容面ではここ数年出たこの種の本の中では要領よくまとめられており内容もかなりまともな方で安心できました。
 これは筆者自身が実際に鉄道模型をやっている事が大きく寄与していると感じます(類書ではテツドウモケイを軽く生噛りした程度のレベルで一章を書いてしまう本が意外に多いので余計そう感じるのかもしれないですが)

 (あくまで俯瞰としての解説の範囲で、ですが)特にレイアウトに関する解説は類書の中でも最もきちんとしていると思います。
 「(レイアウトに関して)どのような方法を採用するにしても、無理をしすぎない事である」とのくだりは山崎喜陽氏の「レイアウトに欲張りは禁物である」という名言に通じるものでもあります。
 これはこの世にレイアウトが登場してから現在に至るまでどの時代でも共通なビルダーの永遠の箴言なのですが、一般向けの鉄道趣味本(鉄道模型本に非ず)でこの原則が取り上げられたことはこれまで殆どなかった気がします。

 要はこの50年ほどの間に一般向けの本でこういう箴言が意味を持つくらいにレイアウトが認知されてきたという事でしょうか(笑)

光山鉄道管理局
 HPです。


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