今月のジャンク車 エンドウの9600
先日の中古ショップ開店セールの拾い物その2です。
前述したワールドのC55と同じくブラスボディのテンダードライブですがモデル化のポリシーの点で対極に位置するモデルです。
と、こう書けば勘のいい人ならお判りと思います。
そう、物は1980年代初頭にエンドウが出した9600です。
実は当鉄道としては2両目のエンドウ96となるのですが、1両目はやや走りに引っ掛かりがあったので、かねて安価な出物があれば予備機として欲しかったモデルでした。
お値段はワールドC55の半額以下。念のためチェックしたネットオクの出物と比べても最安値でした。
ここだけ見れば「お買い得な掘り出し物」確定なのですが現実はそうは問屋が卸さないw
こちらのモデルにも無情な注意書きがついていました。
「走行に引っかかり、車輪が浮いています」
つまりシャシに歪みが出て水平を保っていないという事らしいのです。
C55と同様、店頭で試走。
その結果判ったのは、テンダとエンジンを繋ぐ金属製のドローバーが捩れていてエンジンの一部が浮き上がっていた事。これはラジオペンチ一丁で修正可能です。
ですがこの時に発見したもう一つのトラブル。
片側の「コンビネーションロッド」が無い。
こちらは「外れたロッドとビスがパッケージの箱の底に落ちていた」のでうまくゆけば取り付けは可能と見ました。ただしピンセットと時計ドライバは必須、しかもうまくゆく保証はありません。
ですが結局、こちらも清水の舞台から飛びました(大汗)
ドローバーの修正は予想通り楽にでき、走行性については通常モデル並みになりました。難物のコンビネーションロッドもパーツが全て揃っていたお陰でどうにか組み付け完了。
これでエンドウの9600も復活を果たしました。走りはC55よりもはるかに良かったです。
ディテーリングは「朴訥」の一語。細密では今どきのモデルにはかないませんが、一種独特の風格が感じられて素立ちでの存在感では負けていません。この点では関水金属の初代C50とか中村精密のC56辺りに似たモデルとも言えます。
光山鉄道管理局
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この記事へのコメント
マイクロが9600を発売してから中古でちょくちょく見掛けるようになった気がします。
エンドウの9600はNゲージで最も大きいですが、カトーなどの旧製品と並べた時に違和感が少ないのでは?
付属しているナンバーは49649と聞いたことがあります。ヨロシクですね。
エンドウの9600には動力が無い重連用モデルも存在していたそうですね。
ところで、9600といえば人気機種なのに何故、長い間エンドウ製品しかなかったのか不思議ですね。
エンドウの9600の修理ですと、「Nゲージ蒸気機関車」(なぜか「蒸気神」で検索しても引っかかる)というサイトで心臓部のテンダーの分解や構造の情報が詳しく乗っていました。
他にもワールド工芸の発煙装置が仕込めるとか、いろいろ参考になるところです。
>鉄道模型大好きおじさん
>長い間エンドウ製品しかなかったのか不思議ですね。
逆に出る時は出るもので、1999年3月号のTMSでは「製品の紹介」に9600が3社から勢ぞろいしています。
(天賞堂の1/80のとNの有井・トミー、あと足回りが似ていると言われる夕張鉄道11形もIMONから1/87のが)
・・・この頃9600が話題になるようなことってあったっけ?
生憎今回の個体にはナンバープレートが付いていないのでどうした物か思案中です。
無動力モデルはごく最近にJAMの限定品で出ていたのだそうです。
ただ、エンドウの96には重連用カプラーが付いていないので純粋にディスプレイ用だったようですね。ですが当時は私もあれは欲しかった口です。
というのもエンドウの96は機関車部のロッドの連動に難がある個体が多く「ロッドが止まったまま爆走する」というのがままありましたから(笑)
コメントありがとうございます。
蒸気神さんのサイトは私も大分お世話になっていますが、エンドウのテンダ部の分解整備が載っていたのは気が付きませんでした。
動力系のトラブルの時に参考になりそうですね。
情報ありがとうございます。
9600のニーズは80年代や90年代でも結構あったと思うのですがなかなか後続が出ませんでしたね。
マイクロの96はあのメーカーとしてはなかなかの傑作だったと思います。バリエーションも異様なほど充実していましたし(笑)
昨日4時間掛けて仕入れたエンドウ製9600デフ無しを弄りました。通電するせいかテンダーの内部ダイキャスト左側面に2箇所、大きなオデキがありまして車体前面と左側面が外れてました。同様のトラブルに遭った方のレポがネットに上がっています。
蒸機神HPのテンダー内部解説を参考に分解を決行。置き物になるのも覚悟の上です。
とりあえず大きなヤスリでオデキを削り落とし、キャブ直下のピンとそれを挟む銅線?、テンダーの軸受けなどを仕上げ用コンパウンド磨きを実施。極々微量の注油をロッドにしてみましたが、これは蛇足か逆効果かも…。
モーター内部にブラシ摩耗粉が溜まっている可能性を考慮し、クレ製パーツクリーナーを噴射するもほとんど黒い粉は出ず。
どうにかこうにかやっと組み上げるも不動のまま……。
テスターでエンジン部とテンダーを調べましたが通電はできているようです。
テスター棒の片方をレールに、もう片方をキャブ直下のピンに当てたところ、レール同士に当てた時と同じ電圧を示したのでエンジン部には問題ないようでした。
テンダーについては、集電側車輪とドローバーに棒を当てても通電している反応でした。
再分解してモーター単体チエックをしないとダメです。
エンドウの9600は中村精密やワールド工芸の様な他機種に転用する様に規格化されたものではない、一種のオンリーワン動力なので整備も手探りな所がありますね。
コメントを拝見した限りはモーターのトラブルのようですが、リペアに使えるモータが他から出ているかが問題ですね。