ワールド工芸動力を再度レストアする
先日動力のコンバートで走りが改善したワールド工芸C55の動力ですが、元々の動力についてもレストアというか整備を再試験してみたので今回はその報告です。

前々回の記事で思い出の小豆島さんから、問題点はギア同士の噛み合わせではなく、車軸とギアの間の滑りに問題があるのではないかとのご指摘をいただきました。
これまで他社の不動、または不調の動力をいくつかレストア(もしくは諦めw)した経験では車軸とギアの間のトラブルを経験していなかったので確かに盲点と言えます。
早速取り外した動力をチェック。
車輪を固定し、ギアをドライバの先で動かしてみたところ
「見事に空転しました。それも4軸全部が」
これではまともに走らないはずです。
思い出の小豆島さんのアドバイスに従いまず車輪をギアから外します。
このモデルでは左右の車軸の絶縁の意味もあってかギアがシャフトを兼用しており、そこに中空軸の車軸・車輪パーツをはめ込む構成でした。
その中空軸とシャフトの間の遊びのせいで独特の「クラッチが滑った様な走り」になっていた様です。

早速シャフトのプラパーツに少量クリアボンドを塗布し、嵌め直しました。
ここで失敗したのが第3軸のシャフトが弱っていたために片側の車輪がシャフトが嵌ったまま折れてしまった事。
一瞬焦りましたがやむなく瞬着で再固定。ただ、今後いつかはまた外れそうで不安ではあります(大汗)
ですが他の3軸7箇所の羽目合わせは無事接着の上嵌め直しました。
ここまでの状態で試走。
流石に完調の動力とは比較できませんが、それまでとは見違える走りに改善しました。個人的な印象では「劇的」といってもいいレベルです。

ただ、1軸の折損だけは不安要因なので折を見てダミーの車輪でも装着してみようかと(おそらく今の状態なら3軸でも十分走れると思いますので)
思い出の小豆島さんには詳細かつ具体的なアドバイスをいただきありがとうございました。
この場を借りて改めてお礼申し上げます。
さて、こちらの動力(及び予備としてoomoriさんからいただいた動力)ですが箱型の小型電機などの動力には使えそうな印象なのでこの機会にスクラッチかキットバッシュによるボディを載せて使ってみたいと考えています。
(あるいはモータを抜いた初期型のKATOのD51のテンダ動力に使うという選択肢もありますが、流石にそこまでする様なロコでもないですか)
光山鉄道管理局
HPです。

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これまで他社の不動、または不調の動力をいくつかレストア(もしくは諦めw)した経験では車軸とギアの間のトラブルを経験していなかったので確かに盲点と言えます。
早速取り外した動力をチェック。
車輪を固定し、ギアをドライバの先で動かしてみたところ
「見事に空転しました。それも4軸全部が」
これではまともに走らないはずです。
思い出の小豆島さんのアドバイスに従いまず車輪をギアから外します。
このモデルでは左右の車軸の絶縁の意味もあってかギアがシャフトを兼用しており、そこに中空軸の車軸・車輪パーツをはめ込む構成でした。
その中空軸とシャフトの間の遊びのせいで独特の「クラッチが滑った様な走り」になっていた様です。

早速シャフトのプラパーツに少量クリアボンドを塗布し、嵌め直しました。
ここで失敗したのが第3軸のシャフトが弱っていたために片側の車輪がシャフトが嵌ったまま折れてしまった事。
一瞬焦りましたがやむなく瞬着で再固定。ただ、今後いつかはまた外れそうで不安ではあります(大汗)
ですが他の3軸7箇所の羽目合わせは無事接着の上嵌め直しました。
ここまでの状態で試走。
流石に完調の動力とは比較できませんが、それまでとは見違える走りに改善しました。個人的な印象では「劇的」といってもいいレベルです。

ただ、1軸の折損だけは不安要因なので折を見てダミーの車輪でも装着してみようかと(おそらく今の状態なら3軸でも十分走れると思いますので)
思い出の小豆島さんには詳細かつ具体的なアドバイスをいただきありがとうございました。
この場を借りて改めてお礼申し上げます。
さて、こちらの動力(及び予備としてoomoriさんからいただいた動力)ですが箱型の小型電機などの動力には使えそうな印象なのでこの機会にスクラッチかキットバッシュによるボディを載せて使ってみたいと考えています。
(あるいはモータを抜いた初期型のKATOのD51のテンダ動力に使うという選択肢もありますが、流石にそこまでする様なロコでもないですか)
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この記事へのコメント
レポートありがとうございました。
ギアと車軸の間が滑っている例がありましたか。
樹脂ギアというのはいろいろ問題があり、嵌め合いがきついと割れる結果になり、緩いと滑る可能性が生じます。
動かないと、まず注油を試してみる場合が多く、後者の場合はますます滑るわけです。
逆に前者のようにギアが割れていると、程度が軽い場合には回転時にカタカタ音がする、または車輪には通常の遊隙があるものの特定位置からの起動ができないのですが、程度がひどい場合にはまったく車輪が固着しています。これに電圧をかけてもびくともせず、さらに続けるとやがてモーターの発熱により巻き線のハンダ付けがはずれてモーターそのものの故障に至ることもあります。海外製によくある極端に小さいモーターの場合によく見られる現象で、小さ過ぎて修復はほとんど不可能です。
ギアの滑り防止のための接着の要は脱脂にあり、樹脂の材質に影響を与えないように洗浄する必要があります。ベンジンやシンナーは短時間ならともかく、使わないほうが無難です。できれば洗剤のみが良いのですが、ギアを流してしまわないように注意する必要があります。樹脂によっては瞬間接着剤が不向きな場合がありますが、車軸には付着するので、ほとんどの場合はうまくゆくようです。いずれにしましてもギアの歯面に詰まっている脂分を先に除去しなければクリーンな作業はできません。
動力で思い出しましたが、ワールドと同じような考えで真鍮板などでモーターやギアなどのパーツを固定するという方法は、シバザキの電機で最初に採用されたかと思います。これは左右真鍮板の固定パーツを絶縁を兼ねてプラ板を切り出して製作しなければならず、ただでさえ精度に敏感な動力の性能ですので、大きな問題がありました。この例では小さなネジ1本の締め方で大きく走行が左右される結果となりました。
やはり良い性能の動力というのはどのように組み立てても同じ性能が出ることが必要で、具体的には精度の出ない部分に対して鈍感で、安定していることが必須かと思われます。
樹脂の車軸が折れるというのもたまにありますが、これはさらに小さな穴を車輪側とギア側に開けて、金属線を埋め込んで接着するのが最も簡単で確実な方法です。穴は完全な同心にはなかなか開きませんので、金属線の径よりも少し大きくして車輪とギアを合わせたときの調整シロを設けておかなければなりません。穴位置が大きくずれないために穴を開ける前にさらに小さなドリルや目打ちで中心を出しておくことが必要です。金属線は径にもよりますが真鍮線よりは洋白線のほうがまだ良いかと思います。
御参考になれば幸いです。
こちらこそ詳細なアドバイスを頂きありがとうございました。
確かに今回の様なケースの場合、注油は逆効果ですね。
ギア割れ又はギアの歯の欠損のケースはエンドウの機関車などで経験していますが、あの動力の場合多少の欠損があってもモータのトルクで強引に走ってしまうケースがあり、人によっては少し走りがおかしいなくらいの感覚で無理やり走らせて事態を悪化させるケースもあるかもしれませんね。
KATOやTOMIXの動力の場合大量生産前提でダイカストのウェイトの構造体がギアの精度をフォローしている印象ですが、それゆえに致命的な故障こそ少ないものの購入時の個体の当たり外れを念入りに行う必要性を感じます。
(一度だけですが某メーカーの路面電車で「購入時のテストの時点でいきなり不動だった」というのにあたった事があります 汗)
また、この構造だと経時変化に伴うダイカストの変形があると致命傷になる事が多くその点でも油断ができないですが。
その点ワールドやシバザキなどの場合仰るように個々のパーツの組み合わせ精度に依存しやすいので調整する場合でもそれぞれのパーツの相乗効果を考えなければならないのが厄介と感じました。
金属線の埋め込みはこちらでも検討中です。問題は車軸シャフトの真ん中に正確にある程度の深さの穴を(それも軸に並行に)開穴できるかですね。
ダイキャストの変形や割れによる動力不調は以下の車両で生じています。
SONYのED75台車(完全に割れていないものが多い)
TOMYのBタンク(日本向けのみ)
TOMYのED75(初期のみ)
MICRO ACEのC53(他にあるかもしれません)
RAPIDO200のV200(初期のみ)
RAPIDOのE03試作(初期のみ)
RIVAROSSIのパシフィック(一部のみ)
BACHMANNのブリルトロリー(結構多い)
おそらく他にもあるはずです。
最も多く、かつ長期間にわたって繰り返すのはBACHMANN、最も新しい事例はMICRO ACEでないかと思います。
不動でもまず復帰できないので、これらの車両の購入には注意が必要です。
膨張のみの小変形では外見ではわからない場合が多々あります。
ダイキャストの問題で不動であった事例として、GMのスペーシアが出た頃の新動力で左右分割ブロックの片側から突き出ているギア受けが長すぎてショートする事例がありました。まさかと思われる箇所で原因がなかなかわかりませんでしたが、完全な設計ミスでした。この部分の修復はヤスリで10秒でした。
今回も情報ありがとうございます。
走行系のダイカストの変形で私が直接に経験したものとしてはマイクロエースのC53、同じくマイクロのED71が目立ちますね。
特に前者はある日突然走らなくなり、その後徐々にボディが割れそうになるくらいに膨張しました。
ダイカストの一部欠損だとエンドウのキハ35などでそういうのに当たった記憶がありますがエンドウのはタフと言いますか、多少のトラブルでも結構豪快に走ってしまったりしますね(笑)
あと16番モデルですが宮沢模型のC58やC54でダイカスト製のシャシに微妙な変形が起きているのを確認しています。
後店頭で購入直前に発見したのがTOMIXの初代ED61でした。ナインスケール時代のED75の変形っぷりは「いったいどこをどうすれば」と思われるほどの変形っぷりの物をいくつか見ています。
集電系のトラブル(主に左右分割のシャシで絶縁が不完全になっていたもの)もいくつか経験していますが、これはダイカストというよりも絶縁パーツの劣化か割れによるものが多かったですね。
やはり他の車種にもダイキャストの変形がありましたか。
ED61の例は見たことがありませんが、おそらくナインスケール時代の艶消しボディで裏面に赤い配線が出ているものだと思います。
ED75は粉々になった残骸を2両分、過去の足跡の記録として残しています。
ともにBachmannと同じKader製です。
Microのダイキャスト割れは現在の製品でもこのようなことが生じるのかと不信感をいだきました。
膨張が比較的小さく動力パーツの支持への影響が小さい場合には、割れた部分に接着剤を浸み込ませて固定し、外形を削って復帰できる場合もありますが、ごく稀です。
Bachmannのトロリーでは丁度本物の木製車体と同じように弓状に車体が曲がってリアルでしたが、すでにボディの一部を破損なしに動力を取り出すことができなくなっていました。
ブリルトロリーにはトラスバーが付いていないので、曲がって当然?ということでしょうか。
絶縁不良はKATOのEF70の古い製品で頻発しており、樹脂ネジの破損でユニット分割パーツが車体内側に接触している例や、樹脂ネジが健在でも絶縁を要する側の下部ダイキャストパーツと車体内側との絶縁(生産時期によってボディと同色の塗料またはテープによる)が不良になっている場合のいずれかです。この後の製品(+EF65-500)も含めて今でも結構頻繁に修理することがありますので、代替の強靭なM2のポリカ製皿ネジをストックしています。
さきほど不動のKATO製の電気機関車1台を調整しました。
ライトは点灯するも、まったく走らず、モーターがうなる音も聞こえなかったので、ボディからユニットをはずしました。
ダイキャストブロックに直接通電しても状況は変化なし。
さらにダイキャストブロックを分解してモーターを取り出して点検。
古い製品であればまず疑わしきはオイルによる出力軸の固着ですが、GM-5なので該当せず。永久磁石の剥離の有無をチェックしましたが、しっかり固定されていました。
さらにエナメル線の断線をチェックしても異常なし。
ブラシまわりも綺麗なので問題ないので、洗浄の必要なしと判断。
直接通電するとゆっくりわずかに回転して止まり、両電極を力をかけて撮むと完全に停止し、以降はまったく不動となりました。
そこで問題は電極内部にあることがわかり、まず1個を抜いてチェックするとブラシにバネがほとんど効いておらず、小さな円筒内をスムーズに摺動できていないことが判明し、指で拭ってから何回か押し込んでバネの作用の復帰を確認して元に戻しました。
しかしモーターはまったく不動で、もう一方の電極を圧迫すると回転することがわかったので、こちらも同じように分解してバネが作用することを確認して元に戻しました。
これらの結果、モーターは快調に回転し、元の通りに組み立てて調整終了となりました。
少し珍しい症状ですが給電部のトラブルはこのような事例に限らず、そこそこあります。
作業で最も気をつかうのはパーツの紛失で、プリント基板の固定に国産品ではM1(M1.2)が使用されている場合もあり、無精せずに外してすぐにチャック付の小袋に入れてゆきます。
これはただ皿の上に置くだけでは不用意に引っ掛けてこぼすことがあるからです。
またピンセットは丸味のあるパーツ形状では飛ばしやすいため、どうしてもピンセットでなければ作業できない場合には、ピンセットの先端にクリアボンドを塗ってからパーツを掴むようにしています。小さなパーツであればこれでまず安心です。作業後はボンドを完全に除去できるのは周知のとおりです。
さんざん時間をかけて修理しておきながら、代替のきかない1個の小パーツの紛失により、”はいここまで”となって高価なジャンクを生み出さないためには、作業方法の工夫や手順の工夫の有無が大きな効果をもたらすようです。
それでも手抜き作業でパーツを紛失し、ずっと後になって出てきたときには、何のパーツであったかを忘れている始末で、紛失パーツノートを1冊用意しておけば良いものをと何度も思うのですが、実行できないまま今日に至っています。