7月4日なのでED74のはなし(汗)

 今日が7月4日なので「ED74の日」に無理やりこじつけます(笑)
20210703SE (7).jpg
 交流のED電機というと普通ならED75を連想するものですが、そのED75登場直前に北陸本線でのEF70と対を成す存在として登場したED74は数が少なかった事や1両も保存機がないことから影の薄い存在となっています。

 元々EF70ほどの性能を必要としない北陸本線の平坦区間での運用を前提としていた事から元々の製造数が少なかったことに加え、重連を考えない正面二枚窓の構成とEF70に対して中途半端な性能だった事から運用範囲が狭まってしまった事が本機の悲劇と言えます。
 (大は小を兼ねると言いますか、ED74を増備するより運用範囲の広いEF70をそのまま使った方が楽という事情もあったのでしょう)

 結局ED74は早い段階で九州に転属、主に20系のブルトレ牽引に用いられたものの今度は逆に九州で使うには重すぎた事と蒸気暖房装備がなかったため普通列車の運用に使えなかった事が祟り10年ほどで休車、廃車となってしまいました。上述の様に保存車も1両もないそうです。

 当然のことながら東北出身の私に取っては実車のED74は触れる機会のない機関車でした。
20210703SE (8).jpg
 そんな訳でプラの量産モデルとしてのED74はマイクロエースが唯一の製品化。おそらくKATOやTOMIXからリリースされる可能性も低そうです。

 実車に縁がなかったのに私個人が本機を意識していたのは幼少時に以前紹介した「模型と工作別冊」という本のトップに製作記事が上がっていたのがこのED74だったからです。
 (本書が出た当時は「ED75がまだ出ていなかったのに製作記事が掲載されていた」くらいの時代です)
20210703SE (9).jpg
 後に故郷の中古ショップでED74の出物を見つけた時、思い出したのがその事でした。いざ気になると妙に気になり出し(中古で3千円くらいでしたか)財布を開こうとした時、私の前にいた客がそのED74を先に押さえてしまいとても残念な気持ちになったのを思い出します。
以来妙にED74が気になってしまい、半年くらい後に秋葉のショップで再び見つけた時は矢も盾もたまらずに購入してしまいました(幸い故郷のそれより安価でしたし)

 EF70をショーティ化したようなプロポーションとED75より微妙にクラシカルな側面構成はED74のみの個性となっており、ED75の群れの中にポツンとED74が居ると不思議と目立ちます。
 蒸機や電車では往々にして妙な造形やプロポーションが悪目立ちする事のあるマイクロのモデルの中にあってED級の電機は破綻も少なく安心できるモデルが多いのが助かりますがED74もそうした口だと思います。

 今では実車が存在しないだけにED74の走行を眺めるのは模型だけの楽しみになりました。
光山鉄道管理局
 HPです。


にほんブログ村


にほんブログ村


にほんブログ村


鉄道模型ランキング

現在参加中です。気に入ったり参考になったらクリックをお願いします。


この記事へのコメント

鉄道模型大好きおじさん
2021年07月04日 06:46
確か北陸線のED70の後継機が開発される時、ED74は主に客車列車、EF70は主に貨物列車という具合に分担させる計画だったそうですね。
しかし、EF70で客車と貨物を兼用する方が効率的だと計画変更されたのですね。
その結果、ED70よりも先にED74が北陸線を追われて九州に転属したのですから不運な機関車でしたね。
しかも転属先の九州でも厄介者扱いされて全く報われないという。
しかし後年、EF70もEF81に追われて一部が九州に行きましたね。
しかし、ED76で間に合う運用にEF70を使うのは不経済極まりなかったそうですね。
何しろ単純計算で1.5倍の電力を消費するのですから。

買おうと思った模型が保加の人に買われてしまうのは、悔しいですね。
私も先日、カトーのE253系6両セットの中古美品が3600円という激安価格だったのに買うのを躊躇してしまい、1週間後に買おうとしましたが時すでに遅しでした。

ED74、マイクロから発売されてはいますが、ED75の側面とED76の前面を合体させたら作れそうですね。
鉄道模型大好きおじさん
2021年07月04日 06:56
実物に縁が無くとも、欲しくなる機関車は多いですね。
私は関西人ですから、交流機関車といえば米原付近でしか見掛ける機会はありませんでしたが、それでも結構な数の交流機関車を購入しました。
ED73、ED75、ED76を2両、ED76-551、ED78、ED79、EF70、EF71を購入しました。
光山市交通局
2021年07月05日 22:05
>鉄道模型大好きおじさん

 私の故郷は交流電化区間でしたが機関車というとほぼED75の一択で関西以西の様な交流機のバラエティにはついぞ恵まれませんでした。

(隣の県まで足を延ばせばED71やEF71も見られたかもしれませんが、隣県とはいえ故郷の街からはどこへ行くにも200キロ以上の移動を強いられました。新幹線はおろか高速道路もなかった時代のはなしです)

 ED75と76のニコイチも面白いですが、ED74の場合は側面がEF70の一時形のそれに似ているので「ED75の足回りにEF70のショートカットしたボディ」でも行けそうな気はします。ただどの方法でもコストが機関車2両分になってしまいますが(汗)