お盆休みのひとり運転会(笑)
今年のお盆は昨年同様に墓参り以外は特にする事もなく、お坊さんの棚経もなし。
そこへ持ってきて先日来の長雨でただでさえ気が滅入りがちな所に輪をかけて沈み込んだ蟄居状態になりました。
自室で雨垂れを聞きつつ、ぽつねんとしているうち、ふと思いついた事。
「そういえば今年は自宅のレイアウトであまり走らせていなかった」
今年の上半期は昨年とは違いグランシップが予定通り開催され、クラブの運転会も久しぶりに行われたので自宅のレイアウトで走らせる事が相対的に減っていたのです。
まあ、例年ですとこの時期は何もなくてもくそ暑くて運転どころではないのですが、今回の様に雨で肌寒さすら感じる気候は運転するにはもってこいです。
ましてやこのコロナ禍の進捗で滅入りがちな気分に活を入れるには好適でしょう。
という訳で早速車両を物色。
普通なら景気づけに最新鋭のモデルに室内灯を光らせ、豪快な長編成走行と行くところですが今回は素朴さを感じる旧モデルをのんびりと走らせてみたくなりました。
で白羽の矢を立てたのは
まずGMのキットメイク品の101系4連と167系こまどりの4連。
どちらも室内灯どころかヘッドライトも非点灯。動力はエンドウのOEMのガラガラ系サウンドの豪快さんなパワーユニット。
今どきのモデルの様な細密さとかスムーズさとははっきり言って無縁ですが、造形の印象把握はしっかりしており不思議な安心感(と言うか癒し系のオーラ)を感じさせるモデルと思います。
音はやかましいすが、どことなくのんびりした走り味が身上。
これに加えてTOMIXの旧型EF62が牽引する青色の10系客車列車も走行させます。
思えば昔の今時分なら旧客や10系なんかの客車列車が「帰省先の足」として活躍していた時期です。
帰省シーズンだけに首都圏の国電もかくやという込み具合の中、開け放しのデッキのドアから沿線の草いきれを鼻腔いっぱいに吸い込みながら、うだる暑さの中故郷(田舎の墓参り)に向かう情景はわたしが小学生か中学生頃まで夏休みの風物としてみたり体験したりしたものでした。
レイアウトが都会風なので故郷の情景の再現という訳には行かないのですが、この列車を走らせているとなんだか胸が詰まるような気分になりました。
こうして今年のお盆も過ぎてゆきます。
この記事へのコメント
GMキット、最近のはたしかに正確な描写になりましたがどこか「腫れ物に触る」ような難しさを感じます。去年永らく”積み”だった西武101を(いまさら)組みましたが、工作のしやすさ、おおらかな再現性やそこに手を入れて自分流にアップしていくプロセスは原点回帰のようでむしろ楽しめました。当然動力ユニットはエンドウOEMをあえて探しました。
これらの動力、以前の運転会で30年ぶりに走らせた旧作でもしっかり走る耐久性が気に入っています。
そういえば昔はデッキ開放の客車がどこにでも走っていて、私も走行中に身を乗り出したり踏板に座って足を車外にブラブラさせたり、今思えば命がなくなるような乗り方を冒険していたものでした。
そういう列車が新宿や上野まで来ていましたから、都会の風景でこそ地方とのつながりのようなものを感じる光景だと思います。
仰る通りで最近のモデルは細密な事は細密ですがその反面繊細で華奢な方向にも進んでいる様な感じはありますね。
飾る事しか考えないなら話は別ですが、そろそろ走らせるモデルとしてのおおらかさも再認識する時期が来ているのかもしれません。
今回の記事の帰省列車の下りは昭和40年代末から50年代初め頃を想定して書いたのですが、あの頃の客車は冷房が無いのは当たり前、デッキのドアを開け放して通風するのが日常的でした。
(何しろ故郷で普通列車が電車化したのは平成も二ケタ近くなってからでしたし)
そんな列車が首都圏のターミナル駅でも普通に観られたのは凄い話ですね。
>GMキット
私の場合、これの旧型客車キットを動力客車の工作に重宝しています。
私はミニトリックスのドイツ蒸機を改造して大正の「広軌旅客機関車」を作ってみたのですが、テンダードライブが不調でした。
元々設定上「固定編成の急行を引く」のでこりゃダミーでもいいやと、ジャンクの9600(マイクロエース)のテンダーに変え無動力にして、次位の荷物車を動力車に…
ここまでは良かったのですが、手持ち動力で牽引力を図った所、鉄コレやGMの新型コアレス動力では機関車が重いので動きません。
(ボイラー内のウェイトを抜くと軽量化できますが、今度は動輪が空転します。)
唯一動かせるのが旧エンドウの文鎮動力でした。
>デッキ開放の客車
そういえば昔のTMSで「客車のドアや窓をあけよう」という改造工作が乗ってましたね。
(ドア→カッターで切り抜く、窓→ガラスパーツを壊れないように切り取る。)
この改造のメリットは内部が見やすくなるのでここに人形を置くと雰囲気が出る事。
エンドウの文鎮動力とは言い得て妙ですね(笑)私はあのノイズから「重戦車」と陰で呼んでいます。
ですがパワフルでタフなのがあの動力の身上で使いでのあるユニットなのは間違いないですね。今でも時折地元の中古ショップにユニットの出物を見かけますし、模型屋の店頭でも売れ残りをしばしば目にしますね。
デッキ開放の旧客、昔は普通に観られた風景ですね。どうかすると冬場ですらこれをやっている普通列車があったりして驚かされます。