テツモシンドロームと「エーダイナイン」のはなし
今月もWEBマンガの「テツモシンドローム」が更新されました。
今回の題材はエーダイナインのEF65。

前回エーダイのスハネフ15を発掘し損なった主人公の風奈が、その遺恨晴らしとばかりに中古のエーダイモデルを落札して楽しむはなしです。
登場するのはEF65 1000番台。

漫画ではいきなりギアの摩耗による不動状態で登場しましたが、風奈が手持ちのジャンク車(モハ112)から取り出したギアパーツを交換し再び走る様にする展開(ただしある問題から常用できないことを知る落ちになっています)
さて、エーダイナインが売られていたのはわたしの趣味の中断前の2、3年くらいの期間でした。しかも扱い店が少なかったせいで実際のモデルを見る機会があまりなかった記憶があります。

後のマイクロエースや中村精密が車両模型は出しても線路周りには手を出さなかったのに対しエーダイは当初からTOMIXを意識したレールシステムや給電系を用意していました。
それぞれのレールについてはTOMIXと似た構造でありながら、直線線路の長さやカーブ径はTOMIXと微妙に異なり当時としては唯一「組み立て線路で複々線が組める」ことを売りにしていました(一方でポイントの径はTOMIXより小さく幾分玩具っぽい曲がり方になります)
それでいてTOMIXの線路と接続するためのアダプターレールが用意されており他社のシステムとの乗り入れも可能にしていたのが凄かったと思います。
これらのエーダイナインの線路はわたしにとってはこの趣味の再開後に何かのジャンク箱を入手したときにパワーパックと共に入っていたものに出会ったのが最初です。TOMIXとはまた異なる茶色バラスト道床とやや細めのレールはなんとなく上品な印象があります。

エーダイの車両もこの頃からキハ40、キハ58などを入手できましたがディテーリングも他社に引けを取りませんでしたし、プラ整形色のままのカラーリングだった他社製品に対し全塗装の仕様で出したりとかなり真面目な模型作りをしていたと思います。
EF65 1000番台では「重連用の無動力トレーラー」も出していましたが、同様の構成の他社製品が「M車からモーターとギアを抜いただけの重量級トレーラー」と化していたのに対して専用の足回りを用意して軽量に仕上げていたのもそうした真面目さが出ていた部分と思います。
そのエーダイが倒産したのはその2、3年後。
鉄道模型が不振だったと言うよりもスーパーカーブームの終焉とともにミニカーが不振になったりプラモのヒット作がなかったらしいことが引き金になった様です。

エーダイのモデル自体は学研に引き継がれ企画段階だったキハ55系やEF60が陽の目を見ますが学研にはそれ以上の展開をする気がなかったようでこれも2、3年で消滅しました。
エーダイが自社体制でもう少し続いてくれていたら意外に面白い存在になったのではないかと思います。
光山鉄道管理局
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登場するのはEF65 1000番台。

漫画ではいきなりギアの摩耗による不動状態で登場しましたが、風奈が手持ちのジャンク車(モハ112)から取り出したギアパーツを交換し再び走る様にする展開(ただしある問題から常用できないことを知る落ちになっています)
さて、エーダイナインが売られていたのはわたしの趣味の中断前の2、3年くらいの期間でした。しかも扱い店が少なかったせいで実際のモデルを見る機会があまりなかった記憶があります。

後のマイクロエースや中村精密が車両模型は出しても線路周りには手を出さなかったのに対しエーダイは当初からTOMIXを意識したレールシステムや給電系を用意していました。
それぞれのレールについてはTOMIXと似た構造でありながら、直線線路の長さやカーブ径はTOMIXと微妙に異なり当時としては唯一「組み立て線路で複々線が組める」ことを売りにしていました(一方でポイントの径はTOMIXより小さく幾分玩具っぽい曲がり方になります)
それでいてTOMIXの線路と接続するためのアダプターレールが用意されており他社のシステムとの乗り入れも可能にしていたのが凄かったと思います。
これらのエーダイナインの線路はわたしにとってはこの趣味の再開後に何かのジャンク箱を入手したときにパワーパックと共に入っていたものに出会ったのが最初です。TOMIXとはまた異なる茶色バラスト道床とやや細めのレールはなんとなく上品な印象があります。

エーダイの車両もこの頃からキハ40、キハ58などを入手できましたがディテーリングも他社に引けを取りませんでしたし、プラ整形色のままのカラーリングだった他社製品に対し全塗装の仕様で出したりとかなり真面目な模型作りをしていたと思います。
EF65 1000番台では「重連用の無動力トレーラー」も出していましたが、同様の構成の他社製品が「M車からモーターとギアを抜いただけの重量級トレーラー」と化していたのに対して専用の足回りを用意して軽量に仕上げていたのもそうした真面目さが出ていた部分と思います。
そのエーダイが倒産したのはその2、3年後。
鉄道模型が不振だったと言うよりもスーパーカーブームの終焉とともにミニカーが不振になったりプラモのヒット作がなかったらしいことが引き金になった様です。

エーダイのモデル自体は学研に引き継がれ企画段階だったキハ55系やEF60が陽の目を見ますが学研にはそれ以上の展開をする気がなかったようでこれも2、3年で消滅しました。
エーダイが自社体制でもう少し続いてくれていたら意外に面白い存在になったのではないかと思います。
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この記事へのコメント
永大のEF65の修理方法を見てMOREのキ620の牽引力UPさせた時も無理矢理違うギアになっていたのを思い出しました(笑)。そういえばあのままになったまま走らせていないです。
トミックスの線路は品薄で予約しないと買えない状況だったので、なぜか潤沢にあったエーダイの組み線路でエンドレスを作った記憶があります。
エーダイの車両というとキハ47とキハ58の広告は見ましたけど、実物を見る機会はなかったですね。
そして窓から見える大きなコンデンサーに、さすがにもう少しどうにかならないのか?と思ったものでした。
本作は鉄道模型のマンガの中でも題材がツボにはまるものばかりなので最近では月初めの愉しみのひとつになっています(笑)
わたしなんかは動力の不調でギアをドナーするなんて事はなかなかやりませんから今回の主人公の行動には感心しきりだったりします(大汗)
ノイズ除去用のコンデンサは確かTOMIX辺りが始めたものと記憶していますがGMの動力(エンドウのOEM時代の奴)にも付いている事がありますね。
あれはアナログTV時代(映像がAM帯、音声がFM帯)の遺物の様なので、地デジをアンテナ線経由で視聴しているならば外しても問題ないと思います。一度GM動力でコンデンサ外しを試しましたが、影響はありませんでした。
(ただ、アンテナを使うAM・FMラジオならまだ影響があるかもしれません)
違うメーカーの動力のギアで無理やり代用してましたから。
異音がするどころか、余計にトラブルが大きくなりそうです。
エーダイのEF65、全く見たことありません。
DD54の出来損ないと、ED75はよく見かけますが…
キハ40系やキハ58系といった気動車はたまに見かけます。
エーダイのキハ40系で不思議なことはキハ40と47があるのに、48が無いということ。
学研に引き継がれてからも最後までキハ48が出ることは無かったですね。
>エーダイのEF65
私も本物は未見ですが、DD54タイプの台車がこれだそうです。
ネット上で見た写真で確認すると、実車は両端の台車中央部のバネが二連なのに、エーダイのは大きなバネが1つ、これはFE60や65の台車の特徴です。
(交流・交直流電機はDD54と同じ二連バネが基本)
腰高なのもこの流用が原因でしょうね。
2段ギア摩耗で困っているのは、国産化されたもののナインゲージ時代の造りを留めていたED75です。無事な台車へゴム車輪を集約、削れたギヤを撤去し集電専用台車にしたら、どうにかワフ1両を曳いて貸しレイアウトを周回できる程度の走りはできます。
無事な2段ギアをスキャンし、予備を兼ねたやつを3Dプリンターで作ってもらうべきかも…。
エーダイのED75は仰る通りあちこちで出物を見かけますね。ただ、お値段が年式の割に高くて手が出せない事が多いのですが(涙)
DD54タイプは一時期不動品を持っていたのですが、早々と譲渡してしまい今になって取っておけばよかったと思っているモデルでした。
DD54を離れてみれば「ひょっとしたらこういう形式(EF65の台車を履いた)もあったのかも」で通用する気もしますし。
情報ありがとうございます。参考になりました。
聞くところではあのDD54は当初はスケール機を想定して始まっていたのではないかという事でしたが、あの中間台車の処理がネックになっていたのかもしれないですね。
1軸中間台車はDD54やED62でTOMIXが先鞭をつけましたが、車輪の遊動の設定には苦労していそうな印象はありましたね。
この間観ていた旧車のレストア番組でもクルマが古すぎて新品のない部品を3Dプリンターで再生させるというのをやっていました。
仰るように今は3Dプリンターという新兵器が登場しているので以前ほどにはリペアパーツへのハードルは低くなっているかもしれませんね。
もし設計図があるならそこからスキャンして新品同様の物を出す事もできそうですし。