特撮テレビ映画とテツドウモケイ
今回は鉄道模型ネタとしては搦め手といいますか、少々ヘンな話です(汗)
なのでそのつもりでご笑覧ください。
最近、CSで1968年放映の「ジャイアントロボ」の再放映があり懐かしさにかまけて毎度視聴しています。
その中に怪獣が湖畔の線路で重要人物を乗っていた列車ごと飲み込んでしまう話があったのですが・・・
「なんですか?コレ!」
飲み込まれる列車のミニチュアというのがフリーのBタイブ電機の牽引する「湘南カラーのクハ165&サロ165」と言う謎の3両編成!
(それでいて本編の車内描写は個室A寝台だったりするのですがw)
本作は予算の不足からミニチュアなども可能な限りプラモやオモチャを活用する方針で臨んだそうですが、このミニチュアも恐らくは市販の16番モデルを線路ごと使ったものでしょうか。
1977年の「小さなスーパーマン ガンバロン」では等身大のヒーローが新幹線をすくうために大活躍する話ですが、救助シーンではガンバロンに呼ばれた巨大メカ「ヒライダー」が列車を丸ごと吊り上げて移動させるという大技を見せてくれます。
ここで出てくる0系のミニチュアは大きさからみてカツミ辺りの16番モデルではないかと推定されます。
これも恐らく市販品の改造でしょう。
1971年の「宇宙猿人ゴリ」のある一話では敵の怪人が蒸気機関車の牽引する貨物列車を乗っ取るシークエンスがありますが実車のシーンはC58なのがミニチュアでは幹線級旅客機のC53が使われていたりして。
この回ではヒーローのスペクトルマンが怪獣にタキ3000を投げつけて爆破するシーンもありますがこれもモデルの精密さから見て市販品を塗り替えたものではないでしょうか。
この様にテレビの特撮では16番(HO)を中心に市販のモデルをミニチュアに代用するパターンが多いと思います。
ただ、作品によっては「列車と分かれば良いんだ」みたいな考証そっちのけの扱いを受ける事が殆どだったりしますが(涙)
怪獣物ではなくとも円谷プロの「マイティジャック」(1968年)のある一編では敵組織の秘密基地で空中戦艦からの荷物の積み降ろしシーンにDF50っぽい機関車と無蓋車の編成が登場します。
他に印象的なのは「アイアンキング」(1972年)の第1話に登場する「ロボットとの比率まるで無視で編成ごと吸引ロボットの掌に吸い込まれる新幹線」とか、「スーパーロボットマッハバロン」(1974年)で敵ロボットに襲われた「EF61電気機関車を電車化したような奇天烈編成」とかがあったりします。
この様な明らかに市販の模型や玩具をミニチュアに使ったのが丸わかりな撮影は昭和40年代(1966年~1975年)前後の作品に集中している様です。
中にはティンプートの玩具を無理やり使った物もあったりするのですが、模型を使う場合は明らかに細密感が玩具と異なるのでそれなりに見ごたえがある反面、他のミニチュアとの比率の点で無理のある画面作りの物も多く見受けられます。
劇場映画の場合だとかなり考証された編成なり車両のモデルが出る事が多いのですが予算や手間の制限の大きいテレビ特撮ではどうしても妥協せざるを得ないところもあるのは確かでしょう。
それでもたまに劇場映画のラージサイズのミニチュアを流用したケース(東宝、円谷系の作品に多い)もあったりするのでそういうのを見つけるのも面白いですが、ちゃちなのが分かっていても市販品を使ったシークエンスで「あっこれはあのモデルじゃないか?」とかツッコみを入れながら観るという見方もありましょう。
まあ、これはこれで楽しめないことも無いのですがずいぶんとひねくれた見方である事も確かです(笑)
流石に最近の作品ではそこまでヘンな描写の物はそうそうないとは思いますが。
光山鉄道管理局
HPです。
にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村
鉄道模型ランキング
現在参加中です。気に入ったり参考になったらクリックをお願いします。
なのでそのつもりでご笑覧ください。
最近、CSで1968年放映の「ジャイアントロボ」の再放映があり懐かしさにかまけて毎度視聴しています。
その中に怪獣が湖畔の線路で重要人物を乗っていた列車ごと飲み込んでしまう話があったのですが・・・
「なんですか?コレ!」
飲み込まれる列車のミニチュアというのがフリーのBタイブ電機の牽引する「湘南カラーのクハ165&サロ165」と言う謎の3両編成!
(それでいて本編の車内描写は個室A寝台だったりするのですがw)
本作は予算の不足からミニチュアなども可能な限りプラモやオモチャを活用する方針で臨んだそうですが、このミニチュアも恐らくは市販の16番モデルを線路ごと使ったものでしょうか。
1977年の「小さなスーパーマン ガンバロン」では等身大のヒーローが新幹線をすくうために大活躍する話ですが、救助シーンではガンバロンに呼ばれた巨大メカ「ヒライダー」が列車を丸ごと吊り上げて移動させるという大技を見せてくれます。
ここで出てくる0系のミニチュアは大きさからみてカツミ辺りの16番モデルではないかと推定されます。
これも恐らく市販品の改造でしょう。
1971年の「宇宙猿人ゴリ」のある一話では敵の怪人が蒸気機関車の牽引する貨物列車を乗っ取るシークエンスがありますが実車のシーンはC58なのがミニチュアでは幹線級旅客機のC53が使われていたりして。
この回ではヒーローのスペクトルマンが怪獣にタキ3000を投げつけて爆破するシーンもありますがこれもモデルの精密さから見て市販品を塗り替えたものではないでしょうか。
この様にテレビの特撮では16番(HO)を中心に市販のモデルをミニチュアに代用するパターンが多いと思います。
ただ、作品によっては「列車と分かれば良いんだ」みたいな考証そっちのけの扱いを受ける事が殆どだったりしますが(涙)
怪獣物ではなくとも円谷プロの「マイティジャック」(1968年)のある一編では敵組織の秘密基地で空中戦艦からの荷物の積み降ろしシーンにDF50っぽい機関車と無蓋車の編成が登場します。
他に印象的なのは「アイアンキング」(1972年)の第1話に登場する「ロボットとの比率まるで無視で編成ごと吸引ロボットの掌に吸い込まれる新幹線」とか、「スーパーロボットマッハバロン」(1974年)で敵ロボットに襲われた「EF61電気機関車を電車化したような奇天烈編成」とかがあったりします。
この様な明らかに市販の模型や玩具をミニチュアに使ったのが丸わかりな撮影は昭和40年代(1966年~1975年)前後の作品に集中している様です。
中にはティンプートの玩具を無理やり使った物もあったりするのですが、模型を使う場合は明らかに細密感が玩具と異なるのでそれなりに見ごたえがある反面、他のミニチュアとの比率の点で無理のある画面作りの物も多く見受けられます。
劇場映画の場合だとかなり考証された編成なり車両のモデルが出る事が多いのですが予算や手間の制限の大きいテレビ特撮ではどうしても妥協せざるを得ないところもあるのは確かでしょう。
それでもたまに劇場映画のラージサイズのミニチュアを流用したケース(東宝、円谷系の作品に多い)もあったりするのでそういうのを見つけるのも面白いですが、ちゃちなのが分かっていても市販品を使ったシークエンスで「あっこれはあのモデルじゃないか?」とかツッコみを入れながら観るという見方もありましょう。
まあ、これはこれで楽しめないことも無いのですがずいぶんとひねくれた見方である事も確かです(笑)
流石に最近の作品ではそこまでヘンな描写の物はそうそうないとは思いますが。
光山鉄道管理局
HPです。
にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村
鉄道模型ランキング
現在参加中です。気に入ったり参考になったらクリックをお願いします。
この記事へのコメント
最終回の特攻自爆シーンは衝撃でした。
30年くらい前、アニメでリメイクされましたね。
ジャイアントロボ、昭和40年代前半という時代を考えても、かなり手抜きな特撮だったと思います。
当時はCGなど無かったでしょうから。
特撮で鉄道が登場するシーンといえば、大鉄人17が最も記憶に残っています。
車内販売のサンドイッチをお金を払わずパクろうとするシーンには笑いしかありませんでした。
新幹線0系が登場してましたが、時期的に考えてリマが出していたものかもしれません。
ところで、大鉄人17も最終回で特攻自爆しましたが、何で日本の特撮やアニメは特攻が好きなんでしょうね。
初代鉄腕アトムも最終回で特攻してましたし、ガンダムのガルマやスレッガーも特攻してました。
ジャイアントロボの特撮は手抜きというよりも東映からの予算の絞り込みでそうならざるを得なかった事情もありました(視聴率は良く、キー局、スポンサー共に延長を望んだのに制作の赤字のために東映の方で打ち切りが決断されたと聞いています)
その目で見ると全体ではチープな特撮ながらも各話に一度はミニチュア特撮の見せ場を用意する一点豪華主義的な造りがされており、今観返すと驚かされることがあります。この辺りは現場レベルの造り手の意地みたいなものは感じました。
大鉄人17はそのジャイアントロボから10年目の作品ですが、予算はやはり厳しかったようですね。
新幹線ロボの回は記憶がおぼろげですが、事によると新幹線大爆破のミニチュア(無動力のラージスケールモデル)が転用された可能性はあります。
(割と多いのが妙に編成が短い。支線はともかく本線の大型機が引く急行でさえ3両とかがある。)
実写時代のトーマスはある意味「テツドウモケイドラマの金字塔」といって良いかもしれませんね。
サンダーバードやダーククリスタルと並んで「模型だけで世界を表現しているという別乾坤」を成立させているのが素晴らしいところだと思います。
その意味で言うなら(サンダーバードも含めて)フルCG で表現されると、映像上の出来は良くなっても「ああ、やっぱりな」「マウスとキーボードだけで作っている」感が透けて見えてしまう。
模型を映像に使うメリットは「実物が実際に活躍しているのが感じられる」事と「画面の背後に作り手の身体を感じさせる」ことにあると思います。
これは言って見れば一種のライブ感覚に近いのかもしれません。
NHKが1984年に放送した『世界の科学者は予見する・核戦争後の地球』という特集(ドラマではない)で、「核戦争が起きたらどうなるか」というイメージのせいぜい数秒ぐらいの場面なのですが。
↓の核ミサイルで東京が吹っ飛ぶ場面(1分を少し過ぎた付近)で、よく見ると電車が原形のまま(ビルは粉々なのに)飛んでいるのが分かりますよね?
【NHKアーカイブス NHK特集 世界の科学者は予見する・核戦争後の地球】
https://www2.nhk.or.jp/archives/tv60bin/detail/index.cgi?das_id=D0009010893_00000
これ、Nゲージの模型をぶっ飛ばしているそうです。(ビルはガラス版を使った一枚絵なので粉々)
数秒ぐらいの画像にそこまで予算は出なかったそうでw
実を言いますと「核戦争後の地球」は放送当時のビデオテープを持ってはいます。
ただ、何しろ40年以上前のβテープなのでここ20年くらい再生していないのでサルベージできるかどうかわからない状態です。
もしうまくいったらサブブログか何かでネタにしようと思います。
件のシーンで使われていたのはKATOの103系だったようですが使用理由は恐らく「当時一番安い鉄道模型だったから」ではなかったかと(笑)
あの番組はNHKとしては異例なほどスペクタクル感が濃厚な作で新宿副都心や増上寺の爆発シーンはかなりの迫力。
考証の綿密さと併せると東宝の「世界大戦争」やABCの「ザ・デイ・アフター」を凌ぐレベルの核戦争映像になっていると思います。
本編でもNHKの報道スタジオが核爆発の熱波で一瞬にすべての物が着火するところなど力の入った作りになっていまし、後編の「核の冬」の描写はおそらく世界初の映像化ではないかと思います。