「TEZMO SYNDOROME」と基本セットのはなし・その2
WEBマンガの「TEZMO SYNDOROME」から「テツドウモケイの基本セット」のはなし・その2です。
Nゲージについては前回書いた通り、入門に於いていわゆる「基本セット」から入った訳ではありません。
ですがわたしにとって「基本セットから入った鉄道模型」の魅力を感じたのはHOゲージとZゲージの方でした。
どちらも偶然中古のセットを入手したことがきっかけでしたが、この偶然がなければHOやZに手を広げるのはかなり遅くなっていたと思います。やはり「完結した走りが可能な基本セット」の魅力は大きなものがありました。
前者は10年前にKATOのDD51とコキ1両のセットから、後者はその2年後くらいにメルクリンミニクラブやクラウンモデルのセットから入ったのがきっかけでしたが、いずれも素朴な意味で「買ってすぐ走らせられる完結性の魅力」を感じさせてくれたものです。
更に2年前にはこれまた初体験の「メルクリンHO」も基本セットが入手できたわけですが、50年以上前のアイテムであるにも拘らずこれにも同様の魅力がありました。
ショーティの機関車と客車がセットの中心だった昔の16番の入門セットとは異なり、スケール機の「DD51と貨車」とか「EF64とコンテナ列車」などの構成でしたし、その後天賞堂やエンドウのスケール機を走らせる際にもかなり重宝するものでした。
少なくとも「走らせるモケイと飾るモケイ」の区切りのない拡張性はこれらのセットも持っていた訳です
で、しばらくはそれらのセットでHOなりZゲージを愉しんできました。
とはいえ、基本セットから入ったこれらの新フォーマットはNゲージの時ほどには線路やシーナリィの拡張が進まなかったという共通点があります。
最初に線路が完結しているセットから入ったせいか「列車を走らせただけで満足してしまっている」事が大きかったように思います。
前述したTOMIXのキハ02セットの例から思うに、もしこれらのセットにホームなり沿線の建物のひとつもあったらもう少し違った展開もありえたのではないかという気もしないではありません。
実はこの種の「基本セット」の弱みだったと思えるのは「拡張性」が専ら「線路の拡大」レベルに留まってしまい、シーナリィの面での拡張性のアピールが薄かったところにもあるのではないかと感じています。
ホームとは言わず、線路際を飾る一軒のストラクチャー、一本の樹木でもそこにあったなら、そこから「風景のある鉄道の魅力」と言うものを伝えられるのではないか、特に初心者にそうしたイマジネーションを広げさせる意味は大きいのではないかと思います。50年以上前のプラレールのセットですら「沿線用の樹木」くらいはあった記憶がありますから。
この点がスロットカーのセットなどとは異質な「テツドウモケイならではの魅力」のひとつでもある筈ですし。
この点でメルクリンは線路と同じくらいにシーナリィへの拡張性にも意が払われ、出来合いであっても「様になる風景」が作れる夢を感じさせるのが上手い印象があります。
ですから、これからの入門セットは単に「線路があって列車が走る」レベルだけでなく「シーナリィのついたレイアウトへの憧れ」へのきっかけを作る様なものが必要なのではないかと個人的に思ったりします。
光山鉄道管理局
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Nゲージについては前回書いた通り、入門に於いていわゆる「基本セット」から入った訳ではありません。
ですがわたしにとって「基本セットから入った鉄道模型」の魅力を感じたのはHOゲージとZゲージの方でした。
どちらも偶然中古のセットを入手したことがきっかけでしたが、この偶然がなければHOやZに手を広げるのはかなり遅くなっていたと思います。やはり「完結した走りが可能な基本セット」の魅力は大きなものがありました。
前者は10年前にKATOのDD51とコキ1両のセットから、後者はその2年後くらいにメルクリンミニクラブやクラウンモデルのセットから入ったのがきっかけでしたが、いずれも素朴な意味で「買ってすぐ走らせられる完結性の魅力」を感じさせてくれたものです。
更に2年前にはこれまた初体験の「メルクリンHO」も基本セットが入手できたわけですが、50年以上前のアイテムであるにも拘らずこれにも同様の魅力がありました。
ショーティの機関車と客車がセットの中心だった昔の16番の入門セットとは異なり、スケール機の「DD51と貨車」とか「EF64とコンテナ列車」などの構成でしたし、その後天賞堂やエンドウのスケール機を走らせる際にもかなり重宝するものでした。
少なくとも「走らせるモケイと飾るモケイ」の区切りのない拡張性はこれらのセットも持っていた訳です
で、しばらくはそれらのセットでHOなりZゲージを愉しんできました。
とはいえ、基本セットから入ったこれらの新フォーマットはNゲージの時ほどには線路やシーナリィの拡張が進まなかったという共通点があります。
最初に線路が完結しているセットから入ったせいか「列車を走らせただけで満足してしまっている」事が大きかったように思います。
前述したTOMIXのキハ02セットの例から思うに、もしこれらのセットにホームなり沿線の建物のひとつもあったらもう少し違った展開もありえたのではないかという気もしないではありません。
実はこの種の「基本セット」の弱みだったと思えるのは「拡張性」が専ら「線路の拡大」レベルに留まってしまい、シーナリィの面での拡張性のアピールが薄かったところにもあるのではないかと感じています。
ホームとは言わず、線路際を飾る一軒のストラクチャー、一本の樹木でもそこにあったなら、そこから「風景のある鉄道の魅力」と言うものを伝えられるのではないか、特に初心者にそうしたイマジネーションを広げさせる意味は大きいのではないかと思います。50年以上前のプラレールのセットですら「沿線用の樹木」くらいはあった記憶がありますから。
この点がスロットカーのセットなどとは異質な「テツドウモケイならではの魅力」のひとつでもある筈ですし。
この点でメルクリンは線路と同じくらいにシーナリィへの拡張性にも意が払われ、出来合いであっても「様になる風景」が作れる夢を感じさせるのが上手い印象があります。
ですから、これからの入門セットは単に「線路があって列車が走る」レベルだけでなく「シーナリィのついたレイアウトへの憧れ」へのきっかけを作る様なものが必要なのではないかと個人的に思ったりします。
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この記事へのコメント
ポイントや高架橋まで付属した高級入門セットもありましたね。
ところが最近の入門セットには車両とレールとパワーユニットという必要最小限のアイテムしかセットされていません。
おそらく最近は鉄道模型も価格が上昇傾向なので、駅舎やホームなどを付属させたくても出来なくなったのではないでしょうか?
入門セットを名乗る以上、低価格でなければ成りませんからね。
トミックスのDF200貨物列車ファーストセットのように肝心の車両すら機関車と貨車1両のみなんて製品もありますから。
入門セットの上級バージョンは駅とホームが装備されていましたね。確か第一弾は113系4連のセットでしたか。後駅舎と総合ビルだけをセットにしたものもあった様な気が。
ただ、今回の記事での主眼は駅舎やホームよりもむしろ「沿線のアクセサリや建物(それこそ家一軒、看板一基のレベル)でレイアウトへのイマジネーションを膨らませる様な入門セットができないものか」という点にありました。
昔、水野良太郎氏が入門書で「線路の脇に風景になるアクセサリを付け足しながら徐々にレイアウト志向にステップアップさせてゆく」マンガを描いていたのですが、そのイメージを入門セットに求めたものです。
感覚的には「STEAMで深まる鉄道模型」のジオラマ入門セットの簡略版みたいなものですか(笑)