KATOとマイクロ、ふたつのEF61を並べて思ったこと
先日入線を果たしたKATOのEF61
走行性はスムーズの一言。ディテーリングや造形も(わたし的に、ですが)不満を感じないレベルですが、このロコは既にマイクロエースが製品化(それどころか限定モデルとはいえ、実車に存在しない「ブルトレ塗装の仕様」まである!)しています。
わたしのところにも中古モデルがあるので先日二つを並べて見ました。
ところがそこで気になった事がひとつふたつあったので、今回はそのはなしをば。
実はふたつを並べて上から眺めたときに
「あれっ?」と思った部分があります。
マイクロの方はあの当時の製品らしく、ホイッスルが別パーツ化、屋根上の塗り分けもきちんとされていたのですが、今回のKATO版はそれらのパーツがボディと一体成形。
屋根上の塗り分けも一切なく真っ青(あるいは真っ茶色)のあっさりしたものだったのです(或いはプロトタイプの実車がそうなのかもしれないですが)
見ようによっては「退化」とも取られかねない表現なのですが、これをどう解釈するか。
確かにホイッスルなんかを別パーツ化して付けた方が細密感が上回るのは確かです。
ですが、この程度の一体成形ならユーザーレベルで面相筆で軽く色刺ししても効果の点ではそう変わらない気もするのです。
(以前なら別パーツ化したそれらをユーザーが取り付ける工程もあったのですが、これがまた目を悪くしそうな細かさの上にヘタをするとパーツを飛ばして失くしかねない)
それらの別パーツそのものや、取り付けの手間賃なんかでお値段が高くなっているかもしれないと考えるなら、今回のKATOのやり方がそう間違っているとも思えない気がするのです。
同じことは屋根の塗り分けについても言えることで、仕上がりの個人差の問題はあるにしろやろうと思えばユーザーレベルでできない話でもない。
これをどう評価するかは、模型に対する個々のユーザーの心構えやポリシーが試されているとも言えます。
個人レベルで手間をかけて「自分だけの特定機」を再現するもいいでしょうし、走行主体と割り切って吊るしのまま走らせるのも間違ってはいないはずです。
(吊るしと言っても、KATOやTOMIXの場合、ナンバーやメーカーズプレートくらいは付けないと収まりが悪いのも確かなのですが)
いずれにしろ今回のEF61を手に取ってみて、購入前には考え付かなかったことを考えさせられる一幕ではありました。
光山鉄道管理局
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ところがそこで気になった事がひとつふたつあったので、今回はそのはなしをば。
実はふたつを並べて上から眺めたときに
「あれっ?」と思った部分があります。
マイクロの方はあの当時の製品らしく、ホイッスルが別パーツ化、屋根上の塗り分けもきちんとされていたのですが、今回のKATO版はそれらのパーツがボディと一体成形。
屋根上の塗り分けも一切なく真っ青(あるいは真っ茶色)のあっさりしたものだったのです(或いはプロトタイプの実車がそうなのかもしれないですが)
見ようによっては「退化」とも取られかねない表現なのですが、これをどう解釈するか。
確かにホイッスルなんかを別パーツ化して付けた方が細密感が上回るのは確かです。
ですが、この程度の一体成形ならユーザーレベルで面相筆で軽く色刺ししても効果の点ではそう変わらない気もするのです。
(以前なら別パーツ化したそれらをユーザーが取り付ける工程もあったのですが、これがまた目を悪くしそうな細かさの上にヘタをするとパーツを飛ばして失くしかねない)
それらの別パーツそのものや、取り付けの手間賃なんかでお値段が高くなっているかもしれないと考えるなら、今回のKATOのやり方がそう間違っているとも思えない気がするのです。
同じことは屋根の塗り分けについても言えることで、仕上がりの個人差の問題はあるにしろやろうと思えばユーザーレベルでできない話でもない。
これをどう評価するかは、模型に対する個々のユーザーの心構えやポリシーが試されているとも言えます。
個人レベルで手間をかけて「自分だけの特定機」を再現するもいいでしょうし、走行主体と割り切って吊るしのまま走らせるのも間違ってはいないはずです。
(吊るしと言っても、KATOやTOMIXの場合、ナンバーやメーカーズプレートくらいは付けないと収まりが悪いのも確かなのですが)
いずれにしろ今回のEF61を手に取ってみて、購入前には考え付かなかったことを考えさせられる一幕ではありました。
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この記事へのコメント
マイクロのEF61は全ての車輪がスポーク動輪ですが、カトーのEF61はスポーク動輪とプレート動輪が半々になっています。
その理由はマイクロはクイル式動力時代、カトーはリンク式動力に改造後を製品化しているからです。
カトーのEF61の車輪は左右でスポーク動輪とプレート動輪が互い違いの構成です。
カトーのEF61でも茶色の方はクイル式動力時代を製品化しているので、全ての車輪がスポーク動輪になっているようです。
手元のKATOの61をよく見るとスポーク動輪とプレート動輪がたがい違いに配列されているのが視認できました。
ただ、惜しい事に台車枠が大きいため、普通に眺めるとよくわからないのが惜しいところかもしれません。ただ、この部分はKATOらしい拘りを感じるところですね。
最近の模型は痒い所に手が届くものが多く、katoさんは自分だけのオリジナルな機関車と言う工作の余地を残してくれているのかなと思います。妥協しない動力性能と耐久性があるのであれば、良い模型と言えるのではと思いました。
コメントありがとうございます。
>妥協しない動力性能と耐久性~
これは(Nゲージに限らずHOなどでも言えると思いますが)走らせるモケイとしての必須の条件だと思います。
(まあ、HOの場合マッスが大きい分ユーザーレベルの動力の調整が容易という利点はありますが)
かつてのNゲージの勃興期、エンドウやしなのマイクロ、学研などが脱落した理由のひとつがこれだったのではないかと。
機関車の場合、特定機番に拘らず最大公約数的な造形のモデル化を行なうことでユーザーが食い込む余地を残しているという点でKATOのやり方は有難いと思います。
動力の安定性という点で(KATOを別格とすれば)尤も進歩していたのが玩具メーカー出のTOMIXと旧エーダイだったというのは一種皮肉と思います。