「鉄道趣味人の世界」
トレインフェスタの余韻、ブログのネタの上ではまだ続いています(汗)
前にも書いた様に、わたしが参戦したのは1日目夜の懇親会からだったのですが、懇親会の終了後(これがコロナ禍でなかったならこのあとは二次会、三次会となだれ込むところでしょうが)夜の9時台に自室で寝っ転がりながら前日に買った本を読み倒していました。
そのとき読んでいたのが池口英司著「鉄道趣味人の世界」(交通新聞社新書)
本書はその名の通り、鉄道趣味人そのものを主題とした本で、明治期の鉄道揺籃期に始まる鉄道趣味人の歴史から始まり、各ジャンル毎の鉄道趣味人の生き方、鉄道研究会の歴史などを通して鉄道趣味の広がりと現状を新書サイズの一冊の中に凝縮したものです。
氏の本では以前同シリーズで「大人の鉄道趣味入門」というのが出ていて当ブログでも紹介した事がありますが本書はその姉妹編的な存在と言え、鉄道そのものではなく鉄道趣味とその先人たちの歴史を俯瞰し、更には鉄道趣味の世界の現状から未来(本書では「終活」という形で触れていますが)をもわかりやすく纏めている一冊でした。
実物の鉄道歴史本はそれこそ玉石混交で腐るほどありますが「鉄道趣味の歴史」というのを総合的に捉えた本というのはまだ少ないと思います。
鉄道模型関連のネタとしては(マニアには常識ではありますが)HOを中心としたゲージ論争を指して「鉄道模型にも軌間論争があった!」という見出しが付けられていたりしてなかなかに刺激的(実物の鉄道とは意味が異なるのですが笑)
考えてみたら模型マニア以外でこういうネタは結構新鮮に映るのかもしれませんね。
前著もそうでしたが、本書も類似の本に比べると鉄道模型の扱いはまともな方でその意味でも一般向けにはお勧めできると思います。
本書では模型に限らず鉄道趣味の頂点に立つマニア(変な言い方だな)が多く紹介されていますが、生半可な伝聞や転載に頼らずその多くに直接インタビューを取ってできる限り本人の肉声でこの趣味の魅力を語ってもらう様にしているのが良いところです。
おかげで本書を読んでいるうちに「フェスタの二次会に出ていろいろ蘊蓄話を聴けたような気分になってきた」のは望外の収穫だった気が(爆笑)
グランシップトレインフェスタは鉄道模型の比率が高いとはいえ、基本的に鉄道趣味全般をアピールしている場。ファンの入魂の写真を並べたコーナーもあれば実車のグッズの即売コーナーなんかもあったりします。
そんなイベントを控えた夜に鉄道趣味人の本を読むというのも乙なものと言いますか、時宜にかなっていると言いますか(笑)
ところで本書の巻末には著者の独断による「未来へ伝えたい鉄道書100」というリストがあります。
これが1890年代から2010年代までの間に出版された鉄道本の中からセレクトされたリストでなかなか読み応えのあるコーナーでした。
ここは(自分の手持ちの本がこの中に何冊あるかな?)という軽い気分で読み始めたのですが
「カラーブックス」「Canブックス」「コロタン文庫」がひとまとめでカウントされていたのは「ギャフン(死語)」でした(爆笑)
まあ、ここから一冊一冊拾っていった日にはベスト100がベスト200になりそうですが。
ここ10年位の傾向として「リアルタイムで鉄道趣味をアピールする本」が一般書として随分と出ていますが、今から50年後くらいに同じ様な企画があるとして何冊くらいがベスト100にランクインできるのか興味があります。
また、このベスト100、鉄道模型版で(独断と偏見が入り込むにしても)やってみても面白そうな気もします。
等と、取り留めなくそんなことを考えながら枕元の時計を見たら午前2時だったのには焦りました(汗)
光山鉄道管理局
HPです。
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