夜汽車を撮りに出掛けて・・・

 先月の終わり頃のはなしです。
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 以前からごくたまに「夜中の駅にキシャを見に行きたくなる」衝動にかられる事があるのですが、その晩も蒸し暑さに参っていましたし半分は夕涼みのつもりで駅にクルマを走らせました。
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 町中の駅の場合、周囲の夜景と灯りを煌々と点けた列車の組み合わせはこよなく画になります。
 実際、レイアウトの夜景の参考にもなりますし、ただ眺めているだけでもひととき蒸し暑さを忘れさせる効果はあります。
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 わたしが年越し運転でレイアウト上の夜景走行をおこなう時もこれに似たアングルを使う時が多いのですが、斜め前からのアングルは列車と夜景のコラボを楽しむには最適な角度ですね。
 そんな事を考えながら行き交う列車を撮っていたのですが
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 だしぬけに機関車が牽引する列車が近付いてきました。
 見た感じたまにこの辺でも見かけるEF64の1000番台の様だったので、最初は貨物列車か何かと思ったのですが、

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 牽いて来たのがカシオペアだったのには(驚)
 慌てて駅に駆け込みホームに上がりました。

 撮り鉄らしい人の数も思ったより少なかったのも幸いでした。

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 確かにカシオペアです。
 客の乗り降りの出来ない中線での運転停車でしたが、ホーム側が空いている限りどちらからも列車の全体を眺められます。これは嬉しい贈り物でしょう。
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 通りがかりのE353や211系長野色とのコラボなんてのもそう見られるものではありません。
 「優雅に豪華列車を楽しむ客のいるカシオペアの隣に普通に残業帰りや一杯気分の客とかのいる通勤列車がいる」というめぐり合わせは鉄道ならではの風物であり、道路端では感じにくい部分と思います。

 思えばわたしの故郷ではかつてこれくらいの時間帯はブルトレや夜行列車のお祭り状態でした。
 当然乗降客も多かったですし、それぞれの客スタイルもビジネスマンあり帰省客あり登山客やスキー客などまちまちだったものです。
 この風景を眺めるにつけ、夜汽車の活気に溢れたあの頃を思い出します。

 今ではそういう客はすっかり深夜バスに流れてしまいましたが、この夜の景色は昔の故郷を偲ぶ思いをも蘇らせてくれた気がします。
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 いずれにしろ、去りゆく夏がくれた最後の贈り物の様な気がしました。

光山鉄道管理局
 HPです。


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この記事へのコメント

Manic
2022年09月08日 20:54
光山市交通局さんの故郷ですとちょうど夜行列車を使うのに使い易い時間帯の発着になるのですね。同じ路線とはいえ、自分の育った仙台だとちょうど中間地点という事も有り、夜行列車を使うには面倒な真夜中に仙台を通るので客扱いをしない列車も結構多く、当時一応真面目な子供だった(笑)事もあり、深夜徘徊を控えていたので見る事も叶わず、夜行列車はピンと来ない列車でした。なので読んでいて羨ましいと感じた次第です。
光山市交通局
2022年09月09日 21:45
>Manicさん

 始発の上野と終点の青森との距離感が絶妙だったのでしょうか、当時の盛岡は夜の8時台から夜行(及び徹夜運行の普通列車)の発着が多かったですね。

 何しろ457系の「いわて3号」までもが日をまたいだ夜行運行をやっていたくらいですから凄かったです。当時の時刻表を見ると午前2時台以外は何かしら列車の発着があったので、あの頃の盛岡駅は「年がら年中終夜営業」していたみたいなものです。
 
 亡父が同僚や教え子の送迎にこの時間帯の盛岡駅をよく使っていたので(専ら駅前で路駐していたクルマの中で留守番ばかりでしたが)あの賑々しい雰囲気の一端は感じていました。

 ホームで実車を見る機会は殆どありませんでしたが(涙)

 尤も、同じ時刻表をチェックしてみたら現住地に近い中央本線も寝台車が走っていない事を除けば盛岡と大同小異だったらしく深夜帯の急行列車のメッカだった様です。

 今は甲府辺りだと成田空港行きの高速バスが午前3時台に発着している様なのですっかり鉄道のお株を奪っている感があります。

 (速いけれど日を跨いだ運用がされない)新幹線網の整備と夜行バスの普及は確実に夜汽車の風情を奪っていますね(涙)