今月の「TEZMO SYNDOROME」とトミーナインスケールの貨車たち
今月更新のWEBマンガ「TEZMO SYNDOROME」はトミーナインスケールの貨車が題材でこれまた私の琴線を刺激しまくりです。
帰宅途中の麻里が踏切で見かけた列車は今では珍しくなってしまったらしい貨物列車。
麻里からその話を聞いた風奈が、前回登場した学生時代の先輩からもらった「ナインスケールの貨車」を引っ張り出してほくほく顔で貨車の蘊蓄ばなしを始めるというのが今回のストーリー。
いや、こんな気前のいい先輩がわたしも欲しいです(笑)
まあ、それは置いておいて、
1973年登場のトミーナインスケールは当初9種類の二軸貨車から始まり、その後TOMIXの登場までに18種類まで拡充しました。
その過程でボギー貨車が加わったり、色違いのコンテナ貨車やタンク車が入るなどして当時のNゲージに大いに彩りを添えてくれたものです。
ただ、最初の時点では牽引できる機関車が本来外国型のプリムスDCスイッチャーを無理やり国鉄色にしたDC機しかなく(あとはもっと無理やりな外見のBタンクドックサイダー蒸機でした)本格的な日本型機関車は翌74年のED75、75年のDD13を加えてどうにか形になったという感じでした。
ですが当時のビギナーにとって魅力的だったのは2軸で1両300円という安さ!(当時のかつ丼の値段とほぼ同じ)
しかも初期モデルでは「1両分の直線線路まで付いて来る」と言う至れり尽くせりぶりでした。

この頃はKATOですら2軸貨車を出していません(74年のワム80000辺りから)し他の車両も最低でも500円はしていましたから、この安さは大きな魅力でした。
75年頃のカタログを見ると当時の基本セットの中に「ED75が6両も貨車を牽いている」セットまで出ていて、そのゴージャスさは他の基本セットにない豪気なものでしたし。
まあ、こんな豪気なセットが出せるのも単品の段階で十分安かったからと言うのもあるのでしょう。
ナインスケールがTOMIXに仕切り直された後もこれらの貨車は継続して売られ、更にキ100やワキ5000など数種の追加でラインナップをさらに盤石なものにしました。
近日、運転会で紹介する予定のホキ2200もその頃の製品です。
ただ、しかし、安くて種類が豊富な一方で造形の方はKATOをはじめとするライバルに比べるとラフな物でした。
やがて遂に身内のTOMIXがKATOに負けない細密さのある自前の貨車をリリースし始めると旧ナインスケール時代の香港製貨車は急速にラインナップを縮小してゆきました。

ですが後に一部のモデルが河合商会に引き継がれ、こちらでもかなり積極的に新造形のモデルを投入してラインナップを充実させましたが、その河合商会も最近倒産。
今はポポンデッタが更に一部の車両を細々とながらリリースしています。
今回の運転会で久しぶりにナインスケール時代の貨車で編成を組んで観たのですが造形はラフなものの、どことなくのんびりした雰囲気はかっちりしすぎた細密モデルよりも温かさを感じます。

こちらのワフ28000は文字通りの40年選手。やたらに古ぼけた外見はウェザリングしたのではなく「実際に40年以上掛けて身に付けた風合い」です。
こんな風に古ぼけたエージングモデルは時たま中古屋のジャンクコーナーでお目に掛かる事がありますね。
光山鉄道管理局
HPです。

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帰宅途中の麻里が踏切で見かけた列車は今では珍しくなってしまったらしい貨物列車。
麻里からその話を聞いた風奈が、前回登場した学生時代の先輩からもらった「ナインスケールの貨車」を引っ張り出してほくほく顔で貨車の蘊蓄ばなしを始めるというのが今回のストーリー。
いや、こんな気前のいい先輩がわたしも欲しいです(笑)
まあ、それは置いておいて、
1973年登場のトミーナインスケールは当初9種類の二軸貨車から始まり、その後TOMIXの登場までに18種類まで拡充しました。
その過程でボギー貨車が加わったり、色違いのコンテナ貨車やタンク車が入るなどして当時のNゲージに大いに彩りを添えてくれたものです。
ただ、最初の時点では牽引できる機関車が本来外国型のプリムスDCスイッチャーを無理やり国鉄色にしたDC機しかなく(あとはもっと無理やりな外見のBタンクドックサイダー蒸機でした)本格的な日本型機関車は翌74年のED75、75年のDD13を加えてどうにか形になったという感じでした。
ですが当時のビギナーにとって魅力的だったのは2軸で1両300円という安さ!(当時のかつ丼の値段とほぼ同じ)
しかも初期モデルでは「1両分の直線線路まで付いて来る」と言う至れり尽くせりぶりでした。

この頃はKATOですら2軸貨車を出していません(74年のワム80000辺りから)し他の車両も最低でも500円はしていましたから、この安さは大きな魅力でした。
75年頃のカタログを見ると当時の基本セットの中に「ED75が6両も貨車を牽いている」セットまで出ていて、そのゴージャスさは他の基本セットにない豪気なものでしたし。
まあ、こんな豪気なセットが出せるのも単品の段階で十分安かったからと言うのもあるのでしょう。
ナインスケールがTOMIXに仕切り直された後もこれらの貨車は継続して売られ、更にキ100やワキ5000など数種の追加でラインナップをさらに盤石なものにしました。
近日、運転会で紹介する予定のホキ2200もその頃の製品です。
ただ、しかし、安くて種類が豊富な一方で造形の方はKATOをはじめとするライバルに比べるとラフな物でした。
やがて遂に身内のTOMIXがKATOに負けない細密さのある自前の貨車をリリースし始めると旧ナインスケール時代の香港製貨車は急速にラインナップを縮小してゆきました。

ですが後に一部のモデルが河合商会に引き継がれ、こちらでもかなり積極的に新造形のモデルを投入してラインナップを充実させましたが、その河合商会も最近倒産。
今はポポンデッタが更に一部の車両を細々とながらリリースしています。
今回の運転会で久しぶりにナインスケール時代の貨車で編成を組んで観たのですが造形はラフなものの、どことなくのんびりした雰囲気はかっちりしすぎた細密モデルよりも温かさを感じます。

こちらのワフ28000は文字通りの40年選手。やたらに古ぼけた外見はウェザリングしたのではなく「実際に40年以上掛けて身に付けた風合い」です。
こんな風に古ぼけたエージングモデルは時たま中古屋のジャンクコーナーでお目に掛かる事がありますね。
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この記事へのコメント
当方がN開業したのは91年正月のこと。既に香港tomy貨車はカタログ落ちしており、銚子の某模型屋に初代ED75香港前期仕様と貨車のセットが飾ってあったくらいです。当時は高校に上がる前でありtomixはTNカプラーを、KATOはフライホイールEF81を展開し始めた頃ゆえ、プラレールテイスト寄りなボディに骨董品以外の価値を見出せずいました。
河合製品のカタログはありましたが、貨車主体でどうも古臭く色褪せた感じで少しお高めゆえ全く興味を感じず。
色々あった20代終わり頃、某氏から2軸貨車を20両ほどまとめてもらいました。ほぼ河合貨車でしたが黒タム2両だけが香港tomyでした。気付くとアラフォー、ポポンも展開し始め定着し、行けるところは在庫チェックしているうちに解結貨物ネタが集まり始めてます。かもつれっしゃのワムくんセットなども加わりブックケース換算で解結貨物は5箱となってます。
本来の中敷は捨てダイソー製カラーボード5ミリ厚を切り出し自作、貨車に車間短縮ナックルを装備すればケース短手方向にギリギリ入ります。車種によっては微妙に長く入り切らないので入るものを選びました。
やはり同世代でまとめた方がしっくり来ます。しかし昭和〜平成〜令和の3世代の貨車混成でも意外に解結貨物としては悪くはないようにも感じます。
このころは世に出てまだ10年もたちませんので、数も少なく編成するにもKATO製品のC11を使って走らせてました。
今から考えるとありえない列車でしたがそれでも体裁をなしているのでユーザー自身楽しみがあったと思います。
なおワフ28000は国鉄時代の列車より秩父鉄道に似た車両があるので活用できるようです。
レス失礼します。香港系河合系貨車のうちカプラーポケット別パーツタイプは、中古だとカプラーポケットが失われていることがありますね。今はポポンデッタの別パーツ売りの手持ち残存分はありますが、いずれ底を尽くのも年数の問題と悩んでいました。
なるほどKATO製ワム90000の下回り転用ですか……余る車体はウェザリングキツめにするなり塗り替えてダルマ倉庫、あるいは貨車駅化というところでしょうか。昔は新秋津駅近くのホームセンターに黒貨車が物置き代りに鎮座してましたが、いつの間にか撤去されてました。
昔はよくありましたね。
リマから発売されていた日本形シリーズは貨車は色々ラインナップされていたのに、何故か機関車が無くて、形式は忘れましたが欧州形の蒸気機関車を黒く塗装して無理やり日本形みたいにしていたと思います。
パッと見なら分かりませんでしたけど。
昔は貨物列車が安価で楽しめましたね。
今時の貨物列車だとコンテナ列車がメインですから思いのほか出費が嵩みます。
コキそのものは高くないですが、其れに載せるコンテナの方が高くつくという笑うに笑えない状況です。
私は今、コンテナ列車を組成中なんですが、12フィートのコンテナが3個で700円とか目が飛び出しそうな値段です。
30フィートや40フィートの大型コンテナだと2個で2500円なんてのもあったり…
まぁ確かに貨物列車とは荷物を運ぶ列車に変わりはないですけど。
子供の頃にリアルで貨物列車を見ていたか否かによっても違うのでしょうね。
例えば国鉄沿線に住んでいた人は貨物列車を見る機会は其れなりにあったでしょうけど、私鉄沿線に住んでた人は貨物列車に馴染みが薄いかもしれません。
例えば阪急や京阪の沿線に住んでた人は貨物列車を見る機会は極めて少なかったと思います。
しかも荷物電車での運転だから、貨物列車とは気づかない可能性も。
>KATO製ワム90000の下回り転用
自分でやった経験的に、上下周りそれぞれにある補強リブらしい突起を綺麗に削り落とせば、普通にはめ込めます(ちょうど手ごろな高さで止まる)。
若干ビヤ樽のように側面が膨れていますが、真下からよく見なければわかりません。あと、若干前後方向がKATOの方が短いので、前後方向に遊びができるためプラ板か紙で固定が良いかと思われます。
最後にカプラーが若干引っ込みすぎて車体に当たることがあるので、アーノルトの場合は鉤の手の反対側の突起(「コ」の下の棒)を少し切った方がいいかもしれません。
>鉄道模型大好きおじさんさん
>子供の頃にリアルで貨物列車を見ていたか否か
私が赤ちゃんの頃、母に連れられて駅まで行って列車を見るのが楽しみだったそうですが。
もう車扱貨物が終わっている時期(昭和63年)なのに母の記録で「砂利を積んだ長い貨物列車」を見たというので、奇妙に思い調べてみたらホキ800の事だったようです。
(当時は隣の駅に常駐していて昼間でも出動があったらしい)
あの当時はブレーキてこがなくてもあまり気にしなかったのですが、後に装備した貨車が製品化されると気になる事も増えましたね(笑)
KATOとのコンバートは車輪の転がり抵抗軽減の意味からも意味がありますね(ナインスケールはあの当時でも転がり抵抗が大きかったですし)
河合商会時代の貨車は全体の印象はナインスケールそのままなのですが後から追加された車種に関しては手すりの細さや全体の総計に改善の跡を感じます。
ただ、ワキ1000の様にナインスケールと河合仕様で造形の差を感じてしまう様なのもありましたが。
河合時代はナインスケールでも製品化が難しかったようなものもリリースされて有難いと感じることも多かったですね。
こんな感想が出るのもわたし自身がナインスケール直撃世代だったからなのでしょうね(歳がばれるなw)
わたしがこの趣味に入った頃はナインスケールの存在をよく知らなかったので、最初に手にした関水金属のカタログを見て「Nゲージの二軸貨車はこんなに少ないのか!?」と唖然とした覚えがあります。
無蓋車はボギーのトキ15000だけでしたし。
TMS誌上でもレイアウトの作例にナインスケールの二軸貨車が登場するようになったのは1975年頃からだったと思いますが、当時唯一貨物列車が似合う機関車だった関水のD51がナインスケールの混載貨車を牽くのを見て感動した覚えがあります。
今では貨物列車と言えば十中八九コンテナかタンカーの専用編成になってしまって往時の混結貨物を見てきた身からすれば寂しい限りです。
個人的には国鉄時代のコンテナ列車が(多分にノスタルジー要素が混じるにせよ)一番好みですが、一方で今や東北本線で唯一「見られる長編成」となったFH500牽引のコンテナ列車にもそれなりにかっこよさは感じます(でも模型でやろうとすると、仰る通りコンテナが高いのと、それに伴い車両も空荷の製品が標準になってしまったのには参ります)
荷物列車に至っては平成以後の世代には何だかわからないかもしれませんね(そもそも「荷物」と「貨物」の区別もあまりついていない気も)
まあ、スニ40が併結される様になってから貨物と荷物の外見上の見分けが曖昧になったのもあるのでしょうが。
わたしがナインスケールを買い始めたのは1975年以降なのですが、走行時の転がり抵抗はあったものの、ご指摘の様なトラブルは殆どありませんでした。
レール付属でなくなってから以後の仕様なので、改善がされたのかもしれません。
最も、当時の関水金属のスムーズさが際立っていたので余計差を強く感じたのかもしれませんが^ ^
>こるとれーんさん
>
>新発売と同時に飛びついて、バイト料をつぎ込み買い揃えました。ただブラ車輪の輪心を外れた軸で走行中に肩を揺らすわ、持ち上げたら車輪が落ちるわ、カプラーがあっちこっち向いたり回転するのでプラ板で安定させるわ等々大変でしたね。その為あまり走行させなかったので、箱共に綺麗に眠ってます。ただ付属の線路はレイアウトに使ったので残ってませんが。
>
しかもレールが1本オマケということは、実質200円ちょっとという事になりますね。
カトーのワンコイン貨車の半額以下ですね。
レールがオマケに付いていたという事はディスプレイ用途も考えられていたのかもしれませんね。
最近のカトー製品の一部にはディスプレイ用途を考慮して直線レールがオマケに付いているものがありますから。
新車価格が安いという意味では初期の鉄コレの1両500円にはかなり衝撃を受けたものですが「高価な鉄道模型」が主流の時期だったが故かもしれません。
ナインスケールの貨車の場合、Nゲージの黎明期の製品という事もあり安さよりもクオリティの難の方が目立っていた気がします(特に動力車は)
なおで使う方もある程度割り切っていた様な節がありました。