何をいまさらの「時刻表2万キロ」のはなし

 今回は書籍ネタです。

 先月の事ですがSNSの中でたまたま宮脇俊三氏の話題が出ていまして、その文学性やら随筆の魅力やらが参加者それぞれの立場から語られていました。
 で、最後には「やっぱり宮脇俊三はいい」という結論に達したわけですが、それらのやり取りを傍から眺めていた私がふと気が付いたこと。
 「そういえばこの人の本をろくに読んでいない」
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 文筆家としての宮脇俊三氏の名前こそ知ってはいましたが、この時点で私が読んだことがあると言ったらカラーブックスの「中央線各駅停車」とCanブックスの「時刻表でたどる鉄道史」くらいしかなく、氏の本領たる鉄道紀行の本を一冊も読んでいなかったのです(恥)

 その理由ですが、氏の出世作である「時刻表2万キロ」が出たのが丁度私の趣味の中断期間の直前くらいのタイミングだったのが大きいと思います。これまた当時話題になっているのは知っていても中断前のモチベーションの低さからなかなか手を出さなかったというのが正直なところでしょうか。
 まあわたしの場合、内田百閒の「阿房列車シリーズ」ですらまともに読んだのがつい2年前ですから(汗)

 という訳で「この機会に氏の鉄道紀行物を一気読みしてやろう」とばかりに先月来一念発起して、現住地の本屋や古本屋を回ったのですがこれが見事なくらい見つからない。80年代のベストセラーならどこの古本屋の100均コーナーにでもあるだろうなんて考えていたのが甘かったです。

 先日の秋葉行きの目的のひとつも結局のところこれだったりします。
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 という訳でなんとか「時刻表2万キロ」を含む4冊ほどをどうにか揃えました(汗)
 で、帰りの電車の中で冒頭部分を中心に斜め読みしたのですが、情景が目の前に浮かんでくる様な臨場感と空気感を感じる語り口にまず酔っぱらいました(大汗)
 専門誌のレポートにありがちな専門用語の羅列もなく、見た目に取っつきやすいのに旅人という永遠の傍観者の視点からの描写が妙に心地良いのです。
 この点一種の殿様旅行の様相を呈する「阿房列車」とは異なる魅力ではあります。

 (まあ「乗るために乗る」という乗り鉄もその本質は「大名旅行の変形」ではあるのですがw)
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 そろそろ梅雨も明けそうで、夜が寝苦しくなってくるこれからの季節、買い込んだ本書たちが当分わたしの枕元の友となるのは必定でしょうねw

光山鉄道管理局
 HPです。


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