HO(OO)スケールの「トヨタソアラ」から

 先日の秋葉行きで見つけたミニカーから。

 初代のトヨタソアラですが、なぜかミニカー屋さんではなく鉄道模型のショップ(ポ〇ンデッタ)で売られていました。
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 このクルマが出た時期(1981年)は石油ショックと排ガス規制に端を発するGTカー冬の時代がようやく明け、贅沢クルマとしてのGTカーに再び注目が集まり始めたタイミングでした。
 この数年前にマツダが2代目コスモをリリース。ある本で「年収1千万を超える人が自分でハンドルを握って乗り回す」コンセプトのクルマでありながら実際にはそれよりはるかに収入の少ないクルマ好きに受け入れられGTカーの時代の再来を予感させ始めました。

 更にソアラの前年には日産がほぼ同じコンセプトの初代レパードをリリース。ぱっとしなかったものの、ホンダがプレリュードの初代をリリースしたのもほぼこの時期です。

 そんな萌芽を見据えてトヨタが満を持して最後に投入したのが初代のソアラでした。
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 そのソアラがライバルに対するアドバンテージとして挙げたのが「誰にでもわかる高級感(成金趣味ともいう)」
 デザインは当時「誰もがイメージする高級ガイシャ」の代名詞だったメルセデスベンツのクーペに範をとり、イメージカラーはゴールドのツートンカラー。
 車内に乗り込めば未来派、先進をイメージさせる「デジタルインパネ」がお出迎え、当時のトヨタ車の中でも「サンルーフがもっとも似合うクルマ」でもありましたw
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 メーカーの刻印がなくスケールは1/72の様ですが、これまでに見てきたトミカや絶版名車に比べると最も実車の印象に近いモデルと思います。
 特に前面の印象はあの頃のソアラそのものという感じなのですが、グリルを中心にカスレがみられるのが惜しまれます。
 ボディはプラの地色丸出しで質感の点でもダイカスト系には譲りますがボディ側面の造形はシャープに仕上がっています。
 (外国の鉄道模型用ミニカーや、日本でもKATOのミニカーはプラの成型色丸出しの造形の事が多いので鉄道模型のショップに並んでいたのかもしれません)

 さて、当時を知る者から言うなら、初代ソアラと聞いて連想する色はシャンパンゴールドのツートンカラーか今でもメジャーな塗色のホワイトパールで、ほかの色を見る頻度はそう高くはありません。
 今回のソアラは「目も覚めるような真っ赤」ですが、数は少ないながらも赤のソアラも時々見かけた記憶があります。
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 スケールが1/72なのでそのままではHO(1/87)や16番(1/80)のモデルとは相性の良くないサイズですが、1/76のOOスケールとはぎりぎりで合致します。
 ですが今そのスケールの鉄道模型で手軽に入手できるというとKATOのスモールイングランドくらいしか無いのが残念です。
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(英国型の機関車や客車であればOOスケールのモデルが時々店頭で見られることがあります)

 さて、狂的とすら言える人気を博したソアラの勢いはキープコンセプトのモデルチェンジだった2代目まで続きましたが、3代目で多分に北米市場を意識したデザインになった途端に一気に失速します。
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 3代目ソアラのイメージと言えば「高級車」ではなく「高速の覆面パトカーの定番車種」の方が先に来てしまうくらいでw

 その頃になるとあれほど見かけていた初代、二代目のソアラもめっきり街角から姿を消していました。
 その意味ではこのソアラも「レイアウトで時代を語れるクルマのひとつ」と言えそうですね。

 余談ですが完全な16番スケール(1/80)のソアラのミニカーではタカラの「チョロQシルエット」から自走できるミニカーが出ていましたが、現在ではこちらの方は結構入手困難です。

光山鉄道管理局
 HPです。


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