「鉄道模型レイアウト・空間作りのコツとアイデア」

 先日、カラーブックスの鉄道ネタを取り上げた際、その中に「一部の内容を差し替えた増補改訂版」があると言う話をしましたが、他のジャンルの場合、ことに実用性の高い入門書などではこうした例はよくある事です。

 ただ鉄道模型の入門書の場合、改訂版や増補版が出るケースは私の知る限りではそう多くなくRM MODELSの「Lets Play Layout」などが思い出される程度でした。
 (入門書として比較的普及していそうなカラーブックスの「鉄道模型」も改訂版はなかったと思います)
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 今回紹介するのも、そうした改訂版の一つです。
 メイツ出版「鉄道模型レイアウト・空間作りのコツとアイデア」(片木 裕一 監修)

 実は本書の前身の「鉄道模型 レイアウトのコツ55」私も2010年頃に購入した事があり、当ブログでも紹介した事があります。
 で、最近になって店頭で本書を手に取った時「表紙のデザインが変わっていたので同じ本だと思わず買ってしまった(大汗)」訳で。
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 本書は初版当時(と言うか今でも?)画期的だった「モジュールレイアウトを中心に据えた入門書」でして、従来の入門書では書かれなかった「モジュールの設営方法」や「展示方法のノウハウ」にもウェイトが置かれた物です。
 また、シーナリィについてもいわゆる「幕の内弁当的な固定式レイアウト」よりも風景のモチーフが統一しやすいモジュールやパイク向けのアドバイスが豊富で当時でも非常に参考になる内容でした。

 今回の改訂版は本書としては実は2回目で2019年にも改定されていたそうですから、2010年版と比べると改訂範囲は大きく感じられます。
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 初版の頃と比べて大きな変化は、この十数年の間にモジュールレイアウトを用いたイベントや展示会が更に増加し、レイアウトのジャンルとして本格的に定着している事だと思います。
 実際、改定された部分を見るとあちこちのクラブのモジュールの写真が追加されており、実例がわかりやすくなっている点が目立ちます。
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 個々の記事についても主にシーナリィやストラクチャーを用いるノウハウやヒントの部分を追加してあり初版では取り上げられなかったパイクについてもページが割かれています。
 実際、100均のディスプレイケースの普及に伴いパイクも個々10年くらいで急速に伸びているジャンルです。

 それらもあって初版の55に対し今回のは61のコツ(項目)が掲載されており、初版を持っている人にも充実感を与える構成になっているのが嬉しい一冊でした。
 (同じ項目でも実例に根差した写真の差し替えが意外に多く、前よりもわかりやすくなっています)

光山鉄道管理局
 HPです。


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