テツドウモケイのイベント列車・スペシャルトレインに思うこと
ここ最近、当鉄道の入線傾向(新車・中古を問わず)としてラッピング車やスペシャルトレインの入線が増えています。
わたしがこの趣味を再開させたきっかけのひとつは中古ショップでファーラーの欧州風の建物キットを安価に入手した事でしたが、そのキットを見た時に「これらの輸入ストラクチャーを生かせるレイアウト」として「都市郊外の観光地」という発想を考えついたのは確かです。
この時期はようやく「建物コレクション」が出始めていたとはいえ、Nスケールの一般建造物はまだまだ画一的な印象が強い頃でしたから外国型のストラクチャーをブレンドする事で街としての個性が出せると考えたのも無理はありません。
ですが、建物やシーナリィはそれでいいとしても「そこを走らせる列車のイメージ」となるとお寒い限りでした。あの頃は「観光列車としてのスペシャルトレイン」の模型化はまだまだの段階でしてKATOのサロンエクスプレスとかTOMIXのサロンカーなにわくらいしか製品がなく、作り始めのレイアウトに向いたような小型車両のモデルが殆どなかった状況。
最初の頃は中古を入線させていた当鉄道復活後最初の編成である「KATOの185系200番台をラッピングトレイン化する」なんてのも真剣に考えていたくらいです(結局これは実現しませんでしたがおかげで10年以上かけて中古のバラを集めて「新幹線リレー号をでっちあげる」事ができたのですから何が幸いするかわかりません)
当時は辛うじてそれっぽいデザイン(で、短編成に収まる)だったマイクロの「タンゴエクスプローラー」を入線させ、583系とか415系などの「お堅いイメージの国鉄電車w」の間を縫うように走らせていたものでした。
その当時のレイアウトは数年でシーナリィを差し替えてしまい、先日レイアウトを移設するまで約10年くらい寝かせてしまっていました。
しかし、その10年の間にラッピング車やスペシャルトレインの模型の世界も大きく変化しました。
中小私鉄までもが既存車の改造とはいえ観光向けの「列車そのものを愉しむために乗る」スペシャル度の高い車両を続々リリース。それらがまた鉄コレやマイクロを中心にこれまたまめに製品化される様になりましたw
また、普通の車両でもタイアップやご当地系の意匠を施したラッピング車もかなり台頭、中には富士急行の6000系の様に「ノーマルカラーの方が少数派になってしまった」様なのもあったりしてかなりの百鬼夜行状態になっています。
その勢いは他社にも波及し、ここ十数年の間にうちのレイアウトが当初志向した「都市近郊の観光地に似合うお祭り列車」のラインナップがかなり充実してきたのです。
うちのレイアウトが昨年の移設を機会に観光地のシーナリィに差し替えて最初の年越し運転を行った時、ここ数年間に入線させたラッピング車とスペシャルトレインを走らせたのですが、これまでの年越し運転にない華やいだ情景が現出していたのには(多少は予想してはいたものの)驚きました。
観光地を想定した風景にはこの種のスペシャルトレインはよく似合います。
15年前、このレイアウトを作った当初には、こんなに観光列車のモデルのバリエーションが増えるなどとは思いませんでした。
実際にはこれらの列車の増備の背景にはイベントや運転会などで走らせるための車両という側面もあったのですが、普通のシーナリィの中にあっても「走らせるだけでレイアウトを華やかにする列車」の存在は意外に大きいものがあると思います。
ですが、逆に「予めそうした列車が似合う様に設計されたシーナリィの中では、走らせる列車の華やかさも累乗する」というのは予想していた以上の効果と言うかご利益だったと思います。
最近は「走るレストラン」みたいなグルメ列車も登場しているので、それらが新たな潮流といえる「令和の食堂車」として当レイアウトを跳梁する日も近い様な気がします。
実は日本におけるレイアウト史の中で「観光鉄道」をコンセプトにした物はかなり古くから存在しています。
製品の種類が少なく、日本型と外国型のちゃんぽんも半ば当たり前だった当時は、走らせる車両の自由度が高い観光鉄道と言うコンセプトは重宝するものだったと思います。
昭和30年代頃まで(Nゲージではやや遅れて昭和40年代後半くらい)のレイアウトにはこうした「なんでもあり的ごった煮感覚」が感じられ、独特の楽しさを発散させていたと思います。(「本当ならすべて日本風でやりたかった」という作り手の望みとはズレがあるかもしれませんが)
その後、走らせる車両によってシーナリィやトラックプランが規定される、いわゆる「本格派」のレイアウトの登場と発展以降、純和風のローカル鉄道のレイアウトが持て囃される様になってからは、こういう「なんでもあり的なレイアウト」は固定式に関する限り、相当数を減らしましたが。
それが今では「確信犯として敢えて『最大公約数的な観光鉄道や観光地の鉄道のレイアウト』が作れる土壌が成立しつつある」のですから時代は変わるものですね。
光山鉄道管理局
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わたしがこの趣味を再開させたきっかけのひとつは中古ショップでファーラーの欧州風の建物キットを安価に入手した事でしたが、そのキットを見た時に「これらの輸入ストラクチャーを生かせるレイアウト」として「都市郊外の観光地」という発想を考えついたのは確かです。
この時期はようやく「建物コレクション」が出始めていたとはいえ、Nスケールの一般建造物はまだまだ画一的な印象が強い頃でしたから外国型のストラクチャーをブレンドする事で街としての個性が出せると考えたのも無理はありません。
ですが、建物やシーナリィはそれでいいとしても「そこを走らせる列車のイメージ」となるとお寒い限りでした。あの頃は「観光列車としてのスペシャルトレイン」の模型化はまだまだの段階でしてKATOのサロンエクスプレスとかTOMIXのサロンカーなにわくらいしか製品がなく、作り始めのレイアウトに向いたような小型車両のモデルが殆どなかった状況。
最初の頃は中古を入線させていた当鉄道復活後最初の編成である「KATOの185系200番台をラッピングトレイン化する」なんてのも真剣に考えていたくらいです(結局これは実現しませんでしたがおかげで10年以上かけて中古のバラを集めて「新幹線リレー号をでっちあげる」事ができたのですから何が幸いするかわかりません)
当時は辛うじてそれっぽいデザイン(で、短編成に収まる)だったマイクロの「タンゴエクスプローラー」を入線させ、583系とか415系などの「お堅いイメージの国鉄電車w」の間を縫うように走らせていたものでした。
その当時のレイアウトは数年でシーナリィを差し替えてしまい、先日レイアウトを移設するまで約10年くらい寝かせてしまっていました。
しかし、その10年の間にラッピング車やスペシャルトレインの模型の世界も大きく変化しました。
中小私鉄までもが既存車の改造とはいえ観光向けの「列車そのものを愉しむために乗る」スペシャル度の高い車両を続々リリース。それらがまた鉄コレやマイクロを中心にこれまたまめに製品化される様になりましたw
また、普通の車両でもタイアップやご当地系の意匠を施したラッピング車もかなり台頭、中には富士急行の6000系の様に「ノーマルカラーの方が少数派になってしまった」様なのもあったりしてかなりの百鬼夜行状態になっています。
その勢いは他社にも波及し、ここ十数年の間にうちのレイアウトが当初志向した「都市近郊の観光地に似合うお祭り列車」のラインナップがかなり充実してきたのです。
うちのレイアウトが昨年の移設を機会に観光地のシーナリィに差し替えて最初の年越し運転を行った時、ここ数年間に入線させたラッピング車とスペシャルトレインを走らせたのですが、これまでの年越し運転にない華やいだ情景が現出していたのには(多少は予想してはいたものの)驚きました。
観光地を想定した風景にはこの種のスペシャルトレインはよく似合います。
15年前、このレイアウトを作った当初には、こんなに観光列車のモデルのバリエーションが増えるなどとは思いませんでした。
実際にはこれらの列車の増備の背景にはイベントや運転会などで走らせるための車両という側面もあったのですが、普通のシーナリィの中にあっても「走らせるだけでレイアウトを華やかにする列車」の存在は意外に大きいものがあると思います。
ですが、逆に「予めそうした列車が似合う様に設計されたシーナリィの中では、走らせる列車の華やかさも累乗する」というのは予想していた以上の効果と言うかご利益だったと思います。
最近は「走るレストラン」みたいなグルメ列車も登場しているので、それらが新たな潮流といえる「令和の食堂車」として当レイアウトを跳梁する日も近い様な気がします。
実は日本におけるレイアウト史の中で「観光鉄道」をコンセプトにした物はかなり古くから存在しています。
製品の種類が少なく、日本型と外国型のちゃんぽんも半ば当たり前だった当時は、走らせる車両の自由度が高い観光鉄道と言うコンセプトは重宝するものだったと思います。
昭和30年代頃まで(Nゲージではやや遅れて昭和40年代後半くらい)のレイアウトにはこうした「なんでもあり的ごった煮感覚」が感じられ、独特の楽しさを発散させていたと思います。(「本当ならすべて日本風でやりたかった」という作り手の望みとはズレがあるかもしれませんが)
その後、走らせる車両によってシーナリィやトラックプランが規定される、いわゆる「本格派」のレイアウトの登場と発展以降、純和風のローカル鉄道のレイアウトが持て囃される様になってからは、こういう「なんでもあり的なレイアウト」は固定式に関する限り、相当数を減らしましたが。
それが今では「確信犯として敢えて『最大公約数的な観光鉄道や観光地の鉄道のレイアウト』が作れる土壌が成立しつつある」のですから時代は変わるものですね。
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この記事へのコメント
私も以前持ってたのですが、事情があって手放したことを今でも後悔しています。
同時期に発売された桃太郎電鉄塗装は今でも手元にありますけど。
MODEMOのレインボーセブンはわたしが初めて入線させた土佐電の車両でした。これは当鉄道で事実上初めてのラッピング車でもあったのですが、この車両についてはもう一つ忘れられない思い出があります。
わたしのホビー歴で初めて「購入したらいきなり走らなかった新車モデルの第一号」だったのです。通電させてもうんともすんとも言わなかった時には心底落胆しました。
幸いご店主の手配で無料補修・交換されてようやく使えるようになったのですが、あの当時からレイアウト志向だっただけに「走らない車両のみじめさ」をも認識させてくれた一品でもありました。