完成品レイアウトのネット通販に思うこと
先日来、わたしのサブブログを見返している時に気付いた事から。
わたしのサブブログでは鉄道模型関連のネット通販の広告がちょくちょく入ってくる事があり、その中にはU-Trainsとか東京ジオラマファクトリーなんかの様にネット広告で存在を知ったり、実際に買い物をするきっかけになったりしていて意外に重宝する存在になってきています。
で、ここ最近の楽天系の通販広告の中にレイアウトの写真がちょくちょく紛れ込む様になってきているのですが、そこを検索してラインナップを眺めていると結構驚かされるやら感心させられるやら(笑)
言うまでもなくこれらは完成品のレイアウトの広告なのですが、以前当ブログでも触れた「新幹線の車内に置いてあったTrainShopの完成品レイアウト製品」のそれに比べると本格的かつ大掛かりな作りの製品が何種類も並んでいるのです。
エンドレスや8の字のメインラインを基本にお値段に比例して側線が増えたり複線化やヤードの追加がされ、シーナリイも川や渓谷が加わったりしてゆきます。
サイズのメインは150㎝×60㎝程度ですが最大のサイズになると240㎝×120㎝とちょっとした大レイアウトレベル。
基本的に市販のレイアウト用品を最大限に駆使してシーナリィを表現しているのですが、従来のメーカー品に比べてブランドの縛りがないせいか個人製作のレイアウトに近い印象です。
凝ったやつだと電飾も仕込んだ物もあったりするのですが、お値段の方も安価なもので5万円程度から徐々にお値段が上がり、後半になると50万100万当たり前のラインナップへ、これが最大サイズともなると275万円!
「なんだこれはうちのS660よりも高いではないか!!」と文字通り目の玉が飛び出るような思いだったりします(大汗)
これほどの高額商品が下手をするとネットでポチっとするだけで買えてしまう時代が現実に来ているのを実感させられるのですが、おそらくこのお値段の何割かは確実に手間賃だと思われますから、それを考えれば案外妥当な価格なのかもしれません。
第一、自分でレイアウトを作って大惨事の出来にでもなったら目も当てられない恐れ(恐らくレイアウトに憧れながらも、なかなか作ろうとしない理由のひとつと思います)も多分にあるでしょうし。
とはいえ、この手のレイアウトを注文する層とはどういう人たちなのかには少なからず興味を覚えます。
個人的な想像で言うなら、これを買う層の多くは編成物の車両コレクターではないかと思われます。大枚はたいて編成物を揃えたは良いけれど、徐々にお座敷運転やレンタルレイアウトでの運転では我慢できなくなり、かといってレイアウトの自作には二の足を踏んでいる様な富裕層であれば、レイアウト製作の手間と時間に金を払ってでも完成品レイアウトに手を出すのかもしれません。
わたしら以前の世代であれば大概レイアウトは自分で製作するものと相場が決まっていましたし、わたし自身そのことに対して疑問も感じていませんでしたから、いきなりこういう形で「完成品レイアウトのネット通販広告」なんてのを見させられると一種のカルチャーショックの様なものすら感じたりもします。
まあ、実際にこれらは商売として成立している様ですし、それらを買う層や嗜好についてとやかく言う気は毛頭ありません。
ただ、上記の逆の考えを言えば「確信犯的に手間と金を惜しんで自分流のレイアウトを自分の手で作る」事のプライオリティは(その上手い下手に関係なく)依然として高い気はしています。
スペースの問題や予算の問題、何より自分の技術の稚拙さを「時間と手間によって少しづつクリアしていきながらレイアウトを完成に近づけてゆく」プロセスはこの趣味の醍醐味のひとつですから。
(と、貧乏人のへたっぴぃが言い訳をしてみる汗)
(なお、今回の写真は本題に関係ありませんのでこれを見て「これと同じレイアウトがネットで買える」などとは思わないでください汗)
光山鉄道管理局
HPです。
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わたしのサブブログでは鉄道模型関連のネット通販の広告がちょくちょく入ってくる事があり、その中にはU-Trainsとか東京ジオラマファクトリーなんかの様にネット広告で存在を知ったり、実際に買い物をするきっかけになったりしていて意外に重宝する存在になってきています。
で、ここ最近の楽天系の通販広告の中にレイアウトの写真がちょくちょく紛れ込む様になってきているのですが、そこを検索してラインナップを眺めていると結構驚かされるやら感心させられるやら(笑)
言うまでもなくこれらは完成品のレイアウトの広告なのですが、以前当ブログでも触れた「新幹線の車内に置いてあったTrainShopの完成品レイアウト製品」のそれに比べると本格的かつ大掛かりな作りの製品が何種類も並んでいるのです。
エンドレスや8の字のメインラインを基本にお値段に比例して側線が増えたり複線化やヤードの追加がされ、シーナリイも川や渓谷が加わったりしてゆきます。
サイズのメインは150㎝×60㎝程度ですが最大のサイズになると240㎝×120㎝とちょっとした大レイアウトレベル。
基本的に市販のレイアウト用品を最大限に駆使してシーナリィを表現しているのですが、従来のメーカー品に比べてブランドの縛りがないせいか個人製作のレイアウトに近い印象です。
凝ったやつだと電飾も仕込んだ物もあったりするのですが、お値段の方も安価なもので5万円程度から徐々にお値段が上がり、後半になると50万100万当たり前のラインナップへ、これが最大サイズともなると275万円!
「なんだこれはうちのS660よりも高いではないか!!」と文字通り目の玉が飛び出るような思いだったりします(大汗)
これほどの高額商品が下手をするとネットでポチっとするだけで買えてしまう時代が現実に来ているのを実感させられるのですが、おそらくこのお値段の何割かは確実に手間賃だと思われますから、それを考えれば案外妥当な価格なのかもしれません。
第一、自分でレイアウトを作って大惨事の出来にでもなったら目も当てられない恐れ(恐らくレイアウトに憧れながらも、なかなか作ろうとしない理由のひとつと思います)も多分にあるでしょうし。
とはいえ、この手のレイアウトを注文する層とはどういう人たちなのかには少なからず興味を覚えます。
個人的な想像で言うなら、これを買う層の多くは編成物の車両コレクターではないかと思われます。大枚はたいて編成物を揃えたは良いけれど、徐々にお座敷運転やレンタルレイアウトでの運転では我慢できなくなり、かといってレイアウトの自作には二の足を踏んでいる様な富裕層であれば、レイアウト製作の手間と時間に金を払ってでも完成品レイアウトに手を出すのかもしれません。
わたしら以前の世代であれば大概レイアウトは自分で製作するものと相場が決まっていましたし、わたし自身そのことに対して疑問も感じていませんでしたから、いきなりこういう形で「完成品レイアウトのネット通販広告」なんてのを見させられると一種のカルチャーショックの様なものすら感じたりもします。
まあ、実際にこれらは商売として成立している様ですし、それらを買う層や嗜好についてとやかく言う気は毛頭ありません。
ただ、上記の逆の考えを言えば「確信犯的に手間と金を惜しんで自分流のレイアウトを自分の手で作る」事のプライオリティは(その上手い下手に関係なく)依然として高い気はしています。
スペースの問題や予算の問題、何より自分の技術の稚拙さを「時間と手間によって少しづつクリアしていきながらレイアウトを完成に近づけてゆく」プロセスはこの趣味の醍醐味のひとつですから。
(と、貧乏人のへたっぴぃが言い訳をしてみる汗)
(なお、今回の写真は本題に関係ありませんのでこれを見て「これと同じレイアウトがネットで買える」などとは思わないでください汗)
光山鉄道管理局
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この記事へのコメント
それにしても275万円とは良い値段ですね。
ただ、はじめから全て完成されていては直ぐに飽きたりしないでしょうか…
カトーのデスクトップレイアウトみたいにレールのみ敷設済にして、ストラクチャーなどは自分で配置する方が面白いと思いますけどね。
>
レールのみ敷設済にして、ストラクチャーなどは自分で配置する方が面白いと思いますけどね~
実は私もそれを真っ先に考えた口でした。さすがに山や川の製作(これも市販のレイアウトとしてはかなり大掛かりな物なのですが)となると未経験者にはつらく感じるかもしれませんが、建物類の様に差し替えが可能なものは新製品の登場に合わせてアップデートできるようにしても面白いと思います。
ただ、記事の中で推察しましたが、事によるとこの製品が想定しているユーザーは「それすら面倒くさがっている様な層」かもしれないので難しいところです。
(古くから言われていますが殊日本では「車両模型=鉄道模型」という考えに凝り固まっているファンは意外に多く、レイアウト製作が眼中にないという層も一定数いる様に感じますし)
工作が楽しくない人たちもいるんでしょう。私達には想像も付きませんが。
工作をやらない人はモデラーとは呼べませんね。
ただのコレクターですよ。
工作をしないなら、モデラーではなくコレクターだと言いたかったのです。
>匿名希望さん
>
「日本製のは確かによく出来てはいるが、あれはコレクター向きだね。値段も高いが走らせるならライオネルかリバロッシに限るよ」
「コレクターと鉄道模型のファンははっきり区別するべきだ。全く異質であるというのが僕の考えだ」
ふと、水野良太郎氏の「鉄道模型入門」に出ていた、あるアメリカ人の現役鉄道模型ファンのこの一言を思い出しました。
コレクターにはコレクターなりのプライオリティもあると思いますし、それはモデラーにしても同様でしょう。異質ではあっても趣味としての本質そのものは同じではないかと思います。
わたし自身はどっちつかずの中途半端な立ち位置ですが(汗)
趣味人口 が広がるということは、頂点を支える底辺が大きいということです。これは、人口ピラミッド上、健全ですよ。
それに、人は、生まれながらヘビーユーザーであるわけでなく、今のヘビーユーザーも、ある段階までは、ライトユーザーであったはずです。
ライトなユーザーの存在で、恩恵を受けるのは、ヘビーユーザーです。選択肢と入手コストというカタチで。
私は、DCC鉄道模型趣味という、超ヘビー ユーザーですが、改造ネタのN模型の入手は、価格物量とも、苦労しません。失敗の痛手も少ないです。N ゲージは、メーカーが量産してくれるんですよ。これを支えるコレクターには、 感謝しかあありません(笑)
まあ、200万円を超える 完成品に、手を出せる人を、ライトユーザーと言えるか?これは疑問ですが。。
コメントありがとうございます。
昔、工作系ホビー誌のとあるコラムで「高い峰がないと趣味の発展はない」という意味の事が書かれていた事があるのですが、それを読んだ時に「高いだけで誰も登りたがらないのでは意味がないのではないか?」と感じたのを思い出しました。
ライトユーザーの広がりのなさ、或いはライトユーザーの掘り起こしがないままマニアだけが先鋭化した結果、趣味自体が衰退した例はいくつもありますね。
鉄道模型もそうした隘路にはまる危険は常にある訳で、自重しなければならない所ではないかと思います。
(と下手なおっさんが言い訳をしてみる)
そういう意味でHG化で峰方向一直線だったトミックスが裾野向けに鉄コレを別ブランドで出したのは良い戦略だったと思いますが、気づけばこちらもどんどん高みに昇って行ってて(涙)
殊、Nゲージに関しては「鉄コレ」と「Bトレインショーティ」がすそ野の拡大に一定の寄与をしている(敢えて言うなら「首の皮一枚を繋げた」)のは確かですね。
ただ、鉄コレの場合細密度の向上と並行してどんどん高価になってしまったのがいただけない所です。
あまりマニアの不満ばかり掬い上げていると結局はこうなってしまうのかと。