今月の「TEZMO SYNDOROME」とあの頃のカタログのはなし

今回はWEBコミックの「TEZMO SYNDOROME」から
12月の更新はいつもよりだいぶ早いですが、題材は(わたし的に)年の瀬を感じさせるものでした。
つまり「昔のカタログの読み返し」
わたしなんかも、暮れの整理の時などにたまたま発掘された昔のカタログを読みふけっていて肝心の整理がまるで進まないという経験を性懲りもなく毎年繰り返しているだけに他人事でない感が(汗)
内容については先に元のコミックを読んでからの方が後の感想(?)がわかりやすいと思います。
リンクは以下です。
TEZMO SYNDOROME 「カタログ逍遥」
ここからは今回のネタを読んでいて、わたしなりに思い出される事をば。

わたしがこの趣味を始めた1970年代後半は日本型Nゲージの勃興~発展期に当たる時期でしたが、ラインナップは今に比べると貧弱なもので欲しいと思う形式がなかなかリリースされない事にもどかしさを感じさせられた物でした。
まあ、実際の模型がリリースされたところで子供には値段が高くてなかなか増備もできませんでしたし、そもそもあの頃は肝心の新車が年に5種類も出ていれば御の字という状態でしたから。
ですから、その頃は当時の各社のカタログを広げて「発売予定を眺める」というのが大きな楽しみでもあった訳です。
おそらくわたしと同じファンは多かったのでしょう。今でも年末にリリースされる2大メーカーのカタログが話題に出るとその中心は「来年何が出るか」の事が多いですし。

車両に関してはKATO(当時は関水金属)とTOMIXが、ストラクチャー関連ではGMとTOMIXの予定品を見るのが楽しみでした。
どちらのジャンルも急速に発展する途上でしたから、年を追う毎にラインナップが充実しそれに比例して「発売予定」も増えるわけですから、あたかも苗木が大木に育ってゆくのを見ている様な気分に浸れたものです。
(それはそうと、カタログ上では50年以上前から発売予定に載っていたのに、いつまでたっても出ないままで最近は予定品からもはねられている「KATOのD52/62」はどうなっているのやら)
やがて各社が次々参入し、発展期から(ラインナップ的な)成熟期に入ってくる70年代末から80年代初頭にかけてはカタログも百花繚乱の様相を呈する訳ですが、その中でとりわけ異彩を放ち、かつ今でも色あせない魅力を放っているのが当時のGM(グリーンマックス)のカタログでした。

車両キットとレイアウト用品が主力のメーカーだけに単なる工作法の伝授に留まらず「改造や加工の指針」「実景の実例に基づくレイアウトの楽しみ方のヒント」などに多くのページが割かれ、その一つ一つが当時のファンには大きな刺激になっていたと思います。
(のちにこの部分だけを一冊にまとめたクラフトマンズマニュアルなんてのもリリースされました)
当時のわたしなんぞもレイアウトがなかなか作れないでいた時期には、このカタログを何度も読み返してはレイアウトの夢にふけっていた訳ですが、それから30年以上を経過してようやくそれが実現しつつあるわけですから、決して無駄ではなかったと思います。
わたしの場合はこの前後から20年間鉄道模型そのものに手を出していない中断期を挟むのですが、その間もGMをはじめとするカタログだけはまめに買っていました。おっさんのグラビアとして、あるいは単に「読ませる」本としてもこれらのカタログは魅力的だったのです。
・・・が、不思議な事に趣味を再開して、レイアウトやモジュールを作り始めた途端にカタログ買いの趣味が中断して現在に至っています。
発売サイクルが急速になって1年毎では追っつかなくなっている事や、新製品情報がネット主体になった事もあるのでしょうが、あの頃の様な「熱いカタログ」「読ませるカタログ」になかなか出会えないでいる事も関係あるのかもしれません。
GMのカタログについては以前にも当ブログで記事にしています。よろしければ以下のリンクもご覧ください。
趣味の原点を振り返る・14・GMのカタログ
1980年のグリーンマックスのカタログから
GMカタログと須津谷急行レイアウトのはなし
光山鉄道管理局
HPです。

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この記事へのコメント
毎年買っても内容は大して変わりませんので。
最近はカトーは新製品や再生産品など比較的在庫が潤沢にあるものしかカタログに載せてませんが、トミックスをはじめ他のメーカーは相変わらず生産中止になってないもの全てカタログに載せてますね。
「在庫の無いものはカタログに載せるな!」とか「カタログに載せてあるものは常時在庫しておけ」などとユーザーからのクレームが凄いらしいですね。
確かに売ってないものをカタログに載せても無意味かもしれません。
だからカトーは新製品や再生産品だけしかカタログに載せなくしたそうですね。
>鉄道模型大好きおじさん
ネット時代になって実用品としてのカタログの存在意義は殆ど薄れているのは確かですね。
>「カタログに載せてあるものは常時在庫しておけ」~
これにしたところで今ではネットに在庫表や再生産予定が掲載されていますし、かつてのカタログが負っていた即時性の点でも年一回のカタログには実用品としての意味は薄れてはいると思います。
となると、かつてのGMのそれの様に「読み物として読ませる宣伝媒体」としてならカタログにもそこそこ意義はあるのかもしれませんが、最近のカタログで読む気にさせるものがどれだけあるかというと・・・
余談ですが、最近わたしが新品で買ったカタログというとZゲージのロクハンくらいなものです。
コメントありがとうございます。
あの当時から「C62のボディとD51の走行系をコンバートすれば(実際には細部の違いを造形する必要はありますが)すぐにでもD52や62は製品化されそうなのに」と思っていたのですが、案に相違して現実はファインスケールに近い中村精密やマイクロエースに先を越されてしまいましたね。
しかしTOMIXのC55やGMの映画館みたいに思い出したころに突然リリースされたりしそうな気もします(上記の事は現行のC62とD51についても当てはまりそうですし)