みっつのEH10のはなし
先日紹介した当鉄道のたから号編成に関連したネタです。
たから号とくれば外すことが出来ないのがEH10ですが、当鉄道では過去に3両のEH10が入線、在籍しています。
これらがまたどれも出自や個性の点で思い出深いロコばかりなのですが、今回はその思い出ばなしでも。
最初にEH10が入線したのは当鉄道でもかなり早い2005年くらい、恐らくKATOの初代モデルと思われます。
当時すでに行きつけだった中古ショップで一両(2車体)500円という安さ(実はこれが曲者でしたが)と珍しさに惹かれて財布を開いたのですが、帰宅後よく見ると「2両をつなぐドライブシャフトがない」!
KATOのEH10は初代モデルの頃から1モーターで2車体の全軸駆動を実現していたエポックメイキングなモデルでしたが、肝心のドライブシャフトがないと「ただでさえ重量級な上に動輪が回らないロコを1両のM車で引っ張らなければならない」訳で当然機関車としてはまともに機能できません。
最初はASSYを手当てして復活できるかと思ったのですがKATOのEH10はその後のモデルチェンジで駆動パーツが変更されたとの事で旧製品のドライブシャフトが入手困難であると判明。
M車の方がなまじっか走れるだけに、一時ストレスを溜めたのですが結局前面パーツを後部機から移植して「当鉄道初のオリジナル機関車」として再生してしまいました。
こちらは今でも「光山市交通局の事業用機関車」として在籍中です(笑)
そんなこんなで模型としてのEH10には好い思い出がなかったのですが、それから半年くらいして同じショップにマイクロエースのEH10が並んでいるのを発見しました。
造形や塗装表現がKATOとは異なるノリのロコですが、碍子に色刺しされていたりレタリングが細かかったりとモケイとしては好感の持てるものだったので、KATOの仇討ちのつもりで入線させました(まあ、そんな理由で財布を開ける程の安さでもありましたが。あの頃の中古機関車は大体3000円も出せばちゃんと走るのが買えたのものです)
ところがたから号をやってみようとした場合、マイクロの弱点は「PS22搭載の改修型」だった事です。PS22への載せ替えは1976年頃からだそうですがその頃だと時代は既にEF66牽引のフレイトライナー。
まあ、EH10であるには違いないので「なんちゃってたから号」と割り切れれば問題はなかったのですが。
因みにマイクロのもう一つの特徴は「2車体2モーター」という単純かつ豪快さんな動力にあります。ダブルモーターの協調に疑問は残すものの「モータが二個なら牽引力も二倍」という単純ながら説得力はあるモデルでスムーズさには欠けるものの割合豪快に走ります。
その後のチキの増備とたから号編成の入線でまともなKATOのEH10が入線できたのは既述の通りです。
KATOのEH10の走りは正にパワフルの一語。独特の動力構造のせいか下手なEF級のロコよりも惰行が効くのは美点(まあ、思うところで停めるのが難しい点では急所でもありますが)で走りの質感もすこぶるスムーズです。
当鉄道では最後に入線したKATOの仕様が現時点でのEH10の決定版と思いますが、手持ちのチキを分けて2編成化しそれぞれにヨ5000をつないだたから号同士の行き交いが当レイアウトで実現したのはなんだかんだ言っても感動モノではあります。
光山鉄道管理局
HPです。
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この記事へのコメント
マイクロのほうがサイズ的には正しいらしいのですがあそこのは造形に難があることが多いので……EH10欲しいんですけどね。TOMIXから決定版出ないものでしょうか。
最近のEH級機関車の模型とは違って、ふつうのプラケースに入ってますので少し窮屈な印象ですけど。
まぁ、其れを言ったら蒸気機関車も窮屈なケースなんですけどね。
もし、中間ドライブシャフトが欠品していたなら、モーターの無い側のギア類など撤去して片側駆動にするのは無理でしたか?
実物のEH10は子供の頃に数回だけ見ました。
主にコンテナ貨物列車を牽いてましたね。
子供の頃は本線の電気機関車というとEF65やEF66は目が腐るほど見てましたので、たまにやって来るEF60やEH10の方が好きでした。
阪和線などを走っていたEF15やEF58もそれほど珍しい機関車とは思いませんでした。
>匿名希望さん
>
まったく仰る通りでKATOのEH10はマイクロと並べるとやや大きめで直接並べると違和感がありますね。
マイクロはマイクロでサイズは適当で碍子の色刺しなども効果的なのですが顔が微妙に似ていない感じもあります。
今やEH級電機もKATO、TOMIXの競作状態なので今回のヨ5000の事を考えるとTOMIX製も期待は出来そうな気はします。
でもあのメーカーだったら「たから号セット」も同時発売しそうですから最悪3社競作状態も予想できそうですねw
>鉄道模型大好きおじさん
>
>もし、中間ドライブシャフトが欠品していたなら、モーターの無い側のギア類など撤去して片側駆動に~
実は最初それを真っ先にやってみたのですが台車と一体化しているダイカストブロックが意外に重く、単機ならともかく列車を牽けるだけの牽引力が得られないので断念しています(涙)
余談ですが、実はこれと同じ傾向はマイクロの重連用トレーラーでも見られまして、ED75やDD50なんかも「ただモータとギアを抜いただけ」の重量級トレーラーになってしまっていて「長編成を牽くための重連セットなのに何故?」とか思ったりします。
(因みに16番のモデルはウエイトが別パーツになっている事が多いので同じ足回りでも重連用トレーラーは結構軽量です)
その意味で一番真面目だったのは今は無きエーダイのEF65。こちらはトレーラー専用の軽量な足回りを新製しM車の負担を減らしているのが良心的でした。
その中古品入手3両のうち1両がPS22装着/中間シャフト欠品という始末。PS22は今のEH500で見慣れているから違和感なかったです。複数持ちなら変化を付けるのに適切ですし。シャフト無しをどうにかならないか現行品EH200/EH10用で挑むも挫折。
そうしていたら中間ドローバー欠品/中間シャフト健在?な出物をヤフオクで見かけ入手。ニコイチできないか試すつもりです。余ったのは2両固定を逆手に取り、架空検測車にでっち上げてしまおうかと妄想逞しくしています。それなら牽引力は自編成のみで充分。ただどうやってもっともらしい説明を付けたものか……
>秋津のOBさん
>
じつはシャフト欠品については別なコメントでシリコンチューブで代用できるとのご指摘をいただいています。
わたし自身、関水のC50や学研のモハ485のレストアでシリコンチューブを使ってそれなりの成績を得ているのですが、EH10の時にはまだそこまで思い至らなかったです汗
ボディニコイチでEHをED化するのは、出来さえ気にしなければそれほど難しくはありません。
シリコンチューブでの代用……これは天啓とでもいうべき教示です!ヤフオクで調べたら内径1ミリ外径2ミリの出品ありましたので即落札しました。先ほど装着したところファイントラックS280とC317×2本によるS字カーブ、僅か3本の応急試験線を作って動作確認したところ問題なく動いてます。
本来のシャフト受けを外し、件のチューブは26ミリほどに切って代用しました。車体を組み上げてからだとシリコンチューブは差し込み難いので、モーター軸とモーター無し車体の貫通シャフトを先に繋ぎ、モーター入りユニット→無しユニットの順で組み上げ、現行品みたいに車体の貫通路下端を切り開き被せてます。
シリコンチューブの劣化が早くても、当分は予備品に困らない量は残ってます。御教示に改めて感謝申し上げます。先達はあらまほしき事なり。という徒然草五十二段の締めを今の歳になって実感した始末です。
お役に立てていただき何よりです。
わたしの場合、元々はKATOのC50のレストアで思いついたのですが、シリコンチューブまで思い至るのに随分回り道をした気がします(仕事場でシリコンチューブを見る機会が多かったはずなのになぜ思いつかなかったのか汗)
ただ、希望のサイズは地方ではなかなか手に入りませんね。わたしも通販を利用したのですが本体価格の5倍以上の送料を取られました(まあ、チューブ自体が安いからなのですが)
製品でそれはどうかと思いますが……
>匿名希望さん
>
写真を確認しましたが、ごく短い距離でシャフトが一直線上ならシリコンチューブを使おうという気にはなるかもしれません(笑)
昔の(今も?)16番蒸機、或いはKATOのC50なんかでは伝達にゴムチューブらしきものを使っていましたが、これが2,30年もすると硬化して動かなくなるトラブルが多かったですね。HO用ならまだ同サイズのリペアパーツがある様ですが、Nとなるとシリコン以外の選択肢がない感じはします。