「鉄道ジャーナル」休刊と思い出
わたしが初めて買った(買ってもらった)鉄道の専門誌は「ピクトリアル」でも「ファン」でもなく「鉄道ジャーナル」でした。
確か1971年の5月号で表紙がED77だったと記憶しています。
(何分、実物が実家の書棚にあるので確認できませんが)

当時の私の故郷では本屋の数こそ多かったのですが、一軒一軒の規模が小さい上に専門書や専門誌の比率が低く、鉄道専門誌もすべてが揃っているのは殆どなかったと思います。
理由としてはそれもあるのですが、当時の「ファン」や「ピクトリアル」の表紙は専門誌らしくはあったものの、雑誌としての華やかさに欠けていたせいもあって何かとっつきにくい感じがあったのかもしれません。いずれにしろ当時の「ジャーナル」の表紙はいかにも雑誌らしい雰囲気というか華が感じられたのは確かです。
とはいえ、これを買ってもらったのはまだ私が小学校の低学年という年頃でしたから、本文を読解するなんてのは無理もいいところでして、専ら写真やイラスト、或いは短文のエッセイやポエム(当時はそういうコーナーもあった)を読む程度でした。

少し時代が下がって、わたしが鉄道模型の趣味にを始めた頃にジャーナルは通巻100号を達成しました。
その時の特集が「日本の特急列車」
3号にわたって当時の国鉄、私鉄の特急を網羅するという野心的かつ華やかな特集だったので、わたしも飛びついたものです(ミーハーだな汗)
当時はSLブームが頂点に達した頃で専門誌はもとより一般誌でも「SL特集」みたいなものばっかりだったのですが、当時の一線級の電車やブルトレなどに重点を置いた構成は新鮮に感じたものです。

他の雑誌もそうなのですが、実車の鉄道専門誌を毎号買うような経済力と根性に欠けていたわたしとしては、どの雑誌も、飛び飛びに目を引いたものを拾い読む事が多く、ジャーナルもその例に漏れません。
事実新刊で本誌を買ったのはその前後の時期が最後で、以後は店頭で立ち読みする事はあっても買う事はなくなり、それどころか現住地にきて以降は店頭で「ジャーナル」を目にする事も減っていました。
(TMSやとれいんだって現住地で置いている店は殆どないのですが)
それでも、わたしのホビーライフの歴史(爆笑)を振り返る時、あの頃の「ジャーナル」の位置は意外に大きかったと思います。
1970年代、「乗り鉄」なんて言葉が登場するはるか以前に「列車追跡シリーズ」をはじめとして適度に専門知識を織り込みながら紀行文としても通用する構成の同乗レポートを定着させ、ハード面に偏することなく鉄道趣味全般を俯瞰していたのは、ビギナーにとって取っつきやすいものだったのは確かだったと思います。

その「鉄道ジャーナル」が今年の4月で休刊するとの由。
毎号読んでいた訳でない不良読者だったとはいえ、個人的には感慨を禁じ得ません。
光山鉄道管理局
HPです。

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確か1971年の5月号で表紙がED77だったと記憶しています。
(何分、実物が実家の書棚にあるので確認できませんが)

当時の私の故郷では本屋の数こそ多かったのですが、一軒一軒の規模が小さい上に専門書や専門誌の比率が低く、鉄道専門誌もすべてが揃っているのは殆どなかったと思います。
理由としてはそれもあるのですが、当時の「ファン」や「ピクトリアル」の表紙は専門誌らしくはあったものの、雑誌としての華やかさに欠けていたせいもあって何かとっつきにくい感じがあったのかもしれません。いずれにしろ当時の「ジャーナル」の表紙はいかにも雑誌らしい雰囲気というか華が感じられたのは確かです。
とはいえ、これを買ってもらったのはまだ私が小学校の低学年という年頃でしたから、本文を読解するなんてのは無理もいいところでして、専ら写真やイラスト、或いは短文のエッセイやポエム(当時はそういうコーナーもあった)を読む程度でした。

少し時代が下がって、わたしが鉄道模型の趣味にを始めた頃にジャーナルは通巻100号を達成しました。
その時の特集が「日本の特急列車」
3号にわたって当時の国鉄、私鉄の特急を網羅するという野心的かつ華やかな特集だったので、わたしも飛びついたものです(ミーハーだな汗)
当時はSLブームが頂点に達した頃で専門誌はもとより一般誌でも「SL特集」みたいなものばっかりだったのですが、当時の一線級の電車やブルトレなどに重点を置いた構成は新鮮に感じたものです。

他の雑誌もそうなのですが、実車の鉄道専門誌を毎号買うような経済力と根性に欠けていたわたしとしては、どの雑誌も、飛び飛びに目を引いたものを拾い読む事が多く、ジャーナルもその例に漏れません。
事実新刊で本誌を買ったのはその前後の時期が最後で、以後は店頭で立ち読みする事はあっても買う事はなくなり、それどころか現住地にきて以降は店頭で「ジャーナル」を目にする事も減っていました。
(TMSやとれいんだって現住地で置いている店は殆どないのですが)
それでも、わたしのホビーライフの歴史(爆笑)を振り返る時、あの頃の「ジャーナル」の位置は意外に大きかったと思います。
1970年代、「乗り鉄」なんて言葉が登場するはるか以前に「列車追跡シリーズ」をはじめとして適度に専門知識を織り込みながら紀行文としても通用する構成の同乗レポートを定着させ、ハード面に偏することなく鉄道趣味全般を俯瞰していたのは、ビギナーにとって取っつきやすいものだったのは確かだったと思います。

その「鉄道ジャーナル」が今年の4月で休刊するとの由。
毎号読んでいた訳でない不良読者だったとはいえ、個人的には感慨を禁じ得ません。
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この記事へのコメント
車両派(というかメカフェチ)だった私は乗り鉄系のジャーナルは合わなくて手にしたことすら殆どなかったのですけれど。
長年巻末の大判車両図面目当てにファンを買ってましたが近年のあまりの内容の薄さにピクに乗り換えました。最後に残るのはどちらでしょうね?
(始まりと終わりはTMSというオチもありえますが)
関連しているかわからないですが、1975-10の列車追跡でEF5890の運用を取り上げてました。その関係でしょうか。KATO製品と天賞堂製品のEF58上越線仕様のナンバープレートに90番がありました。自分が持っている車両にこれをつけて手を加えてたまに編成して走らせてます。
連載記事は直接的には関係ないと思いますが、国鉄大井工場で製造・改造車両の記事は参考になることがあるので、模型工作における資料として活用してました。
今は雑誌に投稿するよりも自分自身のウエブサイトで独自に調査またはリポートした記事を取り上げることが主流になっているので、紙媒体のたぐいがまたなくなりましたと正直にとらえるしかありません。
(鉄道ピクトリアルやRMモデルスは出ない。)
雑誌に限らず出版界や書店も含めた全般が退潮傾向なのは確かだと思います。
特に田舎の場合は書店の減少が痛い。何を買うにも一度は立ち読みする性分なので手に取って読む機会が減るのは痛手ですね。
特に専門誌ではその傾向が顕著で鉄道関連が「ファン」と「RM MODELS」しか置いていないという本屋がざらです。さりとて毎号取り寄せで定期購読というのもロスが大きいですし(今回殆ど愚痴です)
>雑誌に投稿するよりも自分自身のウエブサイトで独自に調査またはリポートした記事を取り上げることが主流~
実際、わたしも実車の資料集めについてはWEBサイトをチェックする事が多いですね。最近はAI検索がかなり向上しているらしく、検索ワードさえ適切なら欲しい情報は結構拾えますね。
唯一引っかかるのは(特に個人レベルのサイトでは)裏を取るのが難しい事がある事でしょうか。
>
>検索エンジンにもよりますが、何かを調べる場合(特に時事ネタ)は普通にサーチを掛けても大概3番目か4番目くらいにネガティブな組み合わせのワードが入ってくる事が多いですね。
まあ、TMSの場合は廃刊とか休刊の予想を題材にしたブログやSNSが複数ある事が関係していそうですが。
(とか言っているうちに「N」が季刊化していたりして)
あれも面白い雑誌だったんですけどね。
余談。私が最初に買った鉄道雑誌はピク85年5月号(103系特集)だったのですが見事に乱丁を引き当ててレシート捨ててたので交換にも行けず途方に暮れた事を思い出しました。
以来雑誌は全体流し読みしてから買う癖が付きました。