大昔のメルクリンに感心させられること

 先日5年ぶりに複数のモデルが入線したメルクリンHOゲージ。
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 わたしのメルクリンデビューが50年以上前の基本セットという物でしたからマニアというほどのレベルでは到底ないですが(そもそもデジタルをやっていない)それでも折に触れて走らせる度、このメーカーの凄さを肌で実感させられます。
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 ・・・ただのエンドレスをぐるぐる回りさせているだけなのにw

 下の写真は先日の家の整理で一時的に空いた子供の学習机の上に敷かれた基本セットのエンドレスです。
 サイズはオフィスに普通にある事務机のそれなのですが、ギリギリでHOのエンドレスが敷ける(しかも直線方向に若干の余裕があるため机の端にトランスが置ける)のにまず驚きます。
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 Nゲージでさえファイントラックなら280Rが精々、ユニトラックでも282RというところですからHOでこのサイズというのは(16番のスケールモデルしか知らない人には)驚異的と言えます。
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 しかもこのカーブ径で後から入線させた1D1のタンク機であるBR86が悠々クリアできる(4軸の動輪全てにフランジが付いているのに)のです。急カーブでも自社モデルなら走れる機関車を選ばないというこのメーカーのポリシーの徹底ぶりにまず感心させられます。

 これまで入線している5両の機関車のいずれもがヴィンテージ級のモデルばかりなのですが、走行性はどれもこれも年式から想像されるレベルを超えています。
 流石にギア周りのノイジーさは否めませんし、最近のNや16番の様なヌルヌルした走りではないですが、50年前のモデルで「スケールスピードで人が歩く程度のスローがどのモデルでもできる」と言うのは凄い事ではないでしょうか。

 そして、単純なエンドレスのぐるぐる周りを退屈させない最大の要素はトランスと機関車のインターフェースの良さ(あるいは独自性)です。

 メルクリンは交流3線式という独自の給電方法ゆえに2線式の様に「極性の切り替えで前進後退」ができません。
 その代わりに各機関車に逆転機のレシーバーを内蔵させているのですが、ワンハンドルのコントローラは「必ず機関車を一旦停止させてから切り替え信号を送る」形式。
 切り替え時に逆転機が「ジッ」という音を出したのを確認してから徐々にスロットルを開いてゆく一連のアクションはトランスと機関車が双方向でやり取りしている様な錯覚を感じさせ、まだるっこしくもなければ無機質な感じも与えません。

 加速、減速のスムーズさは今時の直流2線式とほぼ同じ。
 あとヴィンテージモデルばかりだったので気づいたのですが、これらのモデルは大概「車輪が真っ黒に汚れている」のですが、走行性への影響は意外に少ない様です(センターの第3軌条のシュー周りが大掛かりなのも関係しているかもしれません)
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 とにかく基本セットの段階から「走らせる鉄道模型の魅力が横溢している」のがメルクリンなのです。これが中古とはいえたった5000円の基本セットで実感できたのですから安いものではないでしょうか。
 (ホーンビィのユーロライナーも負けずに安かったですが)

 世界の鉄道模型の主流がHOゲージだと言うのは間違いないですが、そのHOのシェアの半分以上がメルクリン単独で押さえられている事実、その理由がメルクリン独自のシステムと品質管理に支えられている事実はもっと認識されても良いと思います。
 (HOゲージの残りのシェアのかなりの部分はメルクリン傘下とホーンビィグループが抑えていそうですがw)
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 50年以上前のポンコツセットですらその凄さがわかるのですから、今のデジタル系なんかは正直想像を絶しますね(グランシップで毎回メルぽっぽ倶楽部のブースを覗いているのにw)

光山鉄道管理局
 HPです。


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この記事へのコメント

レサレサ
2025年07月25日 20:57
自分はHOは持ってないんですが、調べた所HO蒸機模型の欧州メーカーにおける急カーブ通過対策はこんな感じだそうです。

・フランジを大きくする。
・実車とは逆に中央の動輪を大きく左右に振れるようにしてギア駆動、飾りのロッドは穴を大きくして動輪がずれても抵抗にならないようにする。
・動輪5軸以上の場合は↑に加えて実車が非関節器であっても関節化する(2軸+3軸とか)。


中々参考になりますね・・・我々が知ってどういうときに役立つのか分からないけれど。
光山市交通局
2025年07月25日 21:56
>レサレサさん

>我々 が知ってどういうときに役立つのか~
 メルクリンはともかくほかの海外HOの場合なら少なくとも「日本型レールのポイント通過には気を付ける」と思います(笑)

 1970年代辺りまでは欧州モデルのお化けフランジを日本のレールで走らせると盛大にがたついて走ったそうですから(笑)

 仰る様な対策は少なくともメルクリンではどれか(或いはすべて)を実行している気はします。
 機構が実車準拠ではないのは確かですが、走らせる模型としての基本は外していないと思いますね。
匿名希望
2025年07月25日 23:12
考えてみればNゲージのような小スケールモデルが登場する以前だからといって線路を引くスペースがその分広かったわけはないですものね。
(昔は家が広いお金持ち限定の趣味だったという話もありますが)
日本的なハイディテールは捨てて走行性能一本槍の方針はいっそ清々しいものがあります。
最後の写真の先輪が端梁から完全にはみ出してる姿など目を疑いますね。
光山市交通局
2025年07月26日 22:45
>匿名希望さん

 今回の入線車をみてわたしが感じたのは、そちらとは逆で「メルクリンもずいぶんハイディテールになったな」でした。旧モデルがダイカストの一体成型だったのからすると結構な変化です。

>最後の写真の先輪が端梁から完全にはみ出してる姿~

 Nゲージでも初期の頃のEF58とかエンドウの電車なんかは平気で140Rをクリアしていたのですが「端梁どころか車体が豪快にカーブからはみだす光景が拝めたものです(笑)」

 ハイディテール化で急カーブがクリアできなくなっている傾向はここ数年増加傾向で、例えばリニューアルしたDD13とかC12などは昔より急カーブが苦手になっていたりもします。
ホビぽっぽ
2025年07月27日 07:01
メルクリンの広告は「孫の代まで遊べる耐久性と品質の高さ」だったように記憶しています。
なのでメーカーの視点から、50年ぐらいは普通に動作できる範囲内なのでしょう。一般の工業製品にしてもドイツ的な思想というのはそういうことです。
昨今の家電やクルマ、ことに電子製品を内包した道具は快適で便利に見えてもすぐに使えなくなり、修理も効かない製品ばかりです。

開発の時点からどういう使い方を想定して、どういう仕様にするか、その中で目をつむる部分と絶対に譲れないコンセプトがはっきりしていることには共感できます。
光山市交通局
2025年07月27日 22:33


>ホビぽっぽさん
>
>「孫の代まで遊べる耐久性と品質の高さ」~
 HOだけでなくZゲージでもメルクリンのこのポリシーは徹底していますね。
 とにかく余程ひどい扱いでもしなければ、何十年前のモデルが普通に走りますし耐久性も抜群です。

 メルクリンのそうした特徴を象徴しているのがドイツの「ミニチュアワンダーランド」ではないかと思います。あれだけの規模と模型としては過酷な条件下でも何事もないかのように走行できる吊るしの模型はメルクリンしかないのではないでしょうか。

 これについては近いうちに触れる予定です。