関水金属のカタログと「謎のわらぶき農家」
今回はストラクチャーネタの中でもかなりの変わり種と思います。そのつもりでお読みください。

わたしが初めて「Nゲージのレイアウト」というものを意識したのは、初めて買った「関水金属のカタログ(1975年版)の表紙」でした。
「畳一枚かそれより小さいサイズで長編成が走るレイアウトができる」というNの特徴をこれほど端的に見せてくれたものは他にありませんでしたから、かなり衝撃的だったのです。
御覧の様に立体交差やリバース、ターンテーブルまで組み込まれたレイアウトはトラックプランからシーナリィまで要領よくまとまっており、当時のわたしの目標(と言うかベンチマーク的存在)にもなりました。
まあ、この話は書き始めるときりがないので、何れ纏まって書こうと思いますが今回はその写真の中で、かねてから気になっていたポイントから。

写真の中ほど、突堤の麓あたりに藁ぶき屋根の農家があるのにお気づきでしょうか。
今の眼で見ればそう珍しいものではないかもしれませんが、実はこのカタログが出た1975年春の時点ではGMのストラクチャーはまだ出ておらず、TOMIXなんてのも影も形もなかった時期でした。
当然日本型の建造物自体が製品化されておらず、実際このレイアウトでも駅関連の施設は全て輸入モデルの外国型になっていました。
それでもこのわらぶき農家の存在感は非常に大きく「これが無国籍でない、日本風のレイアウトである事を車両以外の方向から強く主張する役割を果たしていた」のは間違いありません。
なのに、この農家についてどこから出ているのか?自作なのかなどは全くの謎。
「こんなNゲージのストラクチャーがでているのか?」はその後しばらく私を悩ませる事になりました。

その翌年くらいに買った科学教材社の模型とラジオ別冊「Nゲージ」の表紙のレイアウトにも似たような農家が掲載されているのを見るに及んで疑問はさらに膨らんだものです。
このレイアウトの作者は関水のカタログと同じ、保里 康太郎氏で、その製作記事も本誌に掲載されていたのですが、それによると件の農家は「盆景用材料」とのみ書かれていました。
が、「盆景」って何?
当時の小学生はそこでまたまたこんがらかる訳で、その農家がどんなもので、どうやって買うのかもよくわからなかったのです。
写真をよく見ると室内灯も組み込まれていた様でしたから猶の事疑問は募りました。
・・・ですが、その直後にGMが日本型ストラクチャーキットをリリース、更に翌年のTOMIXの登場でその流れが加速し、遂に「わらぶき農家」まで製品化されるに及んで件の「謎のわらぶき農家」の件はわたしの記憶の隅に追いやられたまま50年以上が経過しました。
先日、所用で(このくそ暑い中)神田に出かけた折に立ち寄ったカラ●ツトレインを覗いた折
「あれっ?どこかで見たような農家の模型が」
それが「盆景用わらぶき農家」だったのです。まさに50年ぶりの邂逅でした(笑)

この農家、材質的には素焼きに近い物らしく一体型の本屋に色刺ししてそれらしく見せた物らしいです。
とはいえ大きさは概ねNゲージに近いサイズですし、細部の造形は後のジオコレにごく近い雰囲気も持っています。

が、この農家でわたしが驚いたのは手に取って見た時の異様なほどの平べったさでした。
盆景は一方向からしか眺めない物らしいのでロウレリーフ状にディフォルメを加えているのです。

わらぶきの質感などは遠景に使えば全く違和感を感じさせないレベルで今どきのレイアウトにもそこそこ使えそうな雰囲気がありました。
盆景というものがどんなものかはわたしも未だ朧気にしか把握していないのですが、今回の農家を見る限りではジオラマやレイアウトの遠い祖先(でも本質の部分では共通点も多い様に見受けられます)ではないかと思われます。
ならば盆景のノウハウのどれかはレイアウトに応用できる可能性もあり、今回の入手でわたしの好奇心は痛く刺激されているのも確かです。
光山鉄道管理局
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わたしが初めて「Nゲージのレイアウト」というものを意識したのは、初めて買った「関水金属のカタログ(1975年版)の表紙」でした。
「畳一枚かそれより小さいサイズで長編成が走るレイアウトができる」というNの特徴をこれほど端的に見せてくれたものは他にありませんでしたから、かなり衝撃的だったのです。
御覧の様に立体交差やリバース、ターンテーブルまで組み込まれたレイアウトはトラックプランからシーナリィまで要領よくまとまっており、当時のわたしの目標(と言うかベンチマーク的存在)にもなりました。
まあ、この話は書き始めるときりがないので、何れ纏まって書こうと思いますが今回はその写真の中で、かねてから気になっていたポイントから。
写真の中ほど、突堤の麓あたりに藁ぶき屋根の農家があるのにお気づきでしょうか。
今の眼で見ればそう珍しいものではないかもしれませんが、実はこのカタログが出た1975年春の時点ではGMのストラクチャーはまだ出ておらず、TOMIXなんてのも影も形もなかった時期でした。
当然日本型の建造物自体が製品化されておらず、実際このレイアウトでも駅関連の施設は全て輸入モデルの外国型になっていました。
それでもこのわらぶき農家の存在感は非常に大きく「これが無国籍でない、日本風のレイアウトである事を車両以外の方向から強く主張する役割を果たしていた」のは間違いありません。
なのに、この農家についてどこから出ているのか?自作なのかなどは全くの謎。
「こんなNゲージのストラクチャーがでているのか?」はその後しばらく私を悩ませる事になりました。
その翌年くらいに買った科学教材社の模型とラジオ別冊「Nゲージ」の表紙のレイアウトにも似たような農家が掲載されているのを見るに及んで疑問はさらに膨らんだものです。
このレイアウトの作者は関水のカタログと同じ、保里 康太郎氏で、その製作記事も本誌に掲載されていたのですが、それによると件の農家は「盆景用材料」とのみ書かれていました。
が、「盆景」って何?
当時の小学生はそこでまたまたこんがらかる訳で、その農家がどんなもので、どうやって買うのかもよくわからなかったのです。
写真をよく見ると室内灯も組み込まれていた様でしたから猶の事疑問は募りました。
・・・ですが、その直後にGMが日本型ストラクチャーキットをリリース、更に翌年のTOMIXの登場でその流れが加速し、遂に「わらぶき農家」まで製品化されるに及んで件の「謎のわらぶき農家」の件はわたしの記憶の隅に追いやられたまま50年以上が経過しました。
先日、所用で(このくそ暑い中)神田に出かけた折に立ち寄ったカラ●ツトレインを覗いた折
「あれっ?どこかで見たような農家の模型が」
それが「盆景用わらぶき農家」だったのです。まさに50年ぶりの邂逅でした(笑)
この農家、材質的には素焼きに近い物らしく一体型の本屋に色刺ししてそれらしく見せた物らしいです。
とはいえ大きさは概ねNゲージに近いサイズですし、細部の造形は後のジオコレにごく近い雰囲気も持っています。
が、この農家でわたしが驚いたのは手に取って見た時の異様なほどの平べったさでした。
盆景は一方向からしか眺めない物らしいのでロウレリーフ状にディフォルメを加えているのです。
わらぶきの質感などは遠景に使えば全く違和感を感じさせないレベルで今どきのレイアウトにもそこそこ使えそうな雰囲気がありました。
盆景というものがどんなものかはわたしも未だ朧気にしか把握していないのですが、今回の農家を見る限りではジオラマやレイアウトの遠い祖先(でも本質の部分では共通点も多い様に見受けられます)ではないかと思われます。
ならば盆景のノウハウのどれかはレイアウトに応用できる可能性もあり、今回の入手でわたしの好奇心は痛く刺激されているのも確かです。
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この記事へのコメント
なお盆景とは、お盆や鉢などに植物・砂・石・流木などで自然の風景を立体的に表現し愛でるとのことです。唐代の中華文化の1つで日本にも伝来してますね。室内で持ち運びできるサイズの庭創りといったところでしょうか。
表現の範囲は広く砂だけで富士山を描いたり、可搬式日本庭園、もはや模型的なジオラマと変わらないものまであると見受けます。
>秋津のOBさん
>
情報ありがとうございます。
こちらでも盆景の資料をチェックしていますが、自然風景や森林風景が多くて、今回の様な農家を組み込んだ作例にはなかなか当たらないですね。
パイクやヴィネットも盆景に近いコンセプトの様ですが、この辺りを突き詰めてみても面白そうですね。