「昭和100年 鉄道趣味の軌跡」
先日来他の方のブログなどを眺めていて急に目につくようになった一冊。
タイトルも題材も魅力的に思えたので、これはぜひ入手しようと思い立ちました。

その名も「昭和100年 鉄道趣味の軌跡」(OFFICE NATORI刊 昭和の鉄道を語る会)
思い立ったまでは良かったのですが、いつも使う通販サイトに名前が上がっておらず、帰省のついでに立ち寄った盛岡のジュンク堂や仙台の丸善でも並んでいない(当然、本屋日照りの現住地に並ぶわけがない汗)という具合。
さて、どうしようかと思った時「OFFICE NATORI」のNATORIとは名取紀之氏の事ではないかと気づきました。だとしたら本屋よりもMODELS IMONになら並んでいる確率が高いのではないか?
そう気づいたので帰省からの帰りに急遽新宿のIMONに立ち寄り、入手した次第です。

かつてSLブームやブルトレブームと並行する形で「特撮・怪獣ブーム」「アニメ・ガンダムブーム」が巻き起こっていた時期がありましたが、実はこれらについては30年くらい経ってから当時の有力ファンジンの執筆者の手になる「ブームそのものを俯瞰した通史」が出版されていまして、その中の何冊かはわたしも持っていて今でも読み返す事があります。
「ブームの熱気とその前後の時期の消長」をひとつの歴史絵巻として読み込んでいると独特のワクワク感を感じると同時に読んでいるこちらまで元気をもらう様な気分になれるので、これらの本は一種元気の元みたいなものになっています。

翻ってアニメや特撮・怪獣物でさえそうした(当事者の一人による)通史がいくつかあるのに、それよりも趣味としての歴史が長い鉄道ファンについてのそうした視点での本がこれまで極端に少なかった(と思う)のは残念(当時の雑誌や書籍などを読んでワクワクする事は出来ても、それらが後の世にどういう影響を与えたかについての視点は後の書籍の中でもおざなり程度の扱いの事が多かったと思います)
本書は「昭和100年」と銘打っていますが実際には「幕末の佐賀藩が試作したライブスチーム」や「晩年の徳川慶喜が撮り鉄のルーツだった」事を取り上げている様に、鉄道開業前夜の時期を含めた160年前くらいからの「鉄道趣味の歴史」を俯瞰した(事実上)最初の1冊と言って良いと思います。
内容的に充実しているのは昭和初期から太平洋戦争前後にかけての「鉄道趣味の勃興期」終戦を経たのちの「再起~発展期」の部分でして、前者は明治期から撒かれていた鉄道趣味の種子が趣味として自覚され、同好の士が自然に集合しはじめ、同人誌や専門誌の創刊という形で花開こうとしていた揺籃期の勢いを、また後者は戦争という逼塞期間を経て終戦に伴う独特の解放感の中からそれまで抑圧されてきたファンたちの意欲が再び芽を吹き前にも増した隆盛を迎え始める成長期のパワーを感じ取れます。
(実はこれに近い雰囲気は同時期の探偵小説家の世界でも同時並行的に感じ取れます)

総ページ数が60P程度なので見た目は物足りなく感じるかもしれませんが、厚みに反比例して内容は濃密であり、少しでも「鉄道趣味の歴史」に興味を持つ人なら読んで損はない一冊と思います。
ただ、筆者のスタンスの関係上「鉄道雑誌」「写真関連」「鉄道模型の出版物」のウェイトが高いので「乗り鉄」や「鉄道グッズコレクター」「時刻表マニア」などの視点が薄いのが通史としての難点ですが、筆者が前書きで書いている様に本書は今後このジャンルがより深化するための「たたき台」でもあるので、今後ほかの鉄道趣味ジャンルの視点からの通史(勿論本書とバッティングした題材であっても)が陸続と出る事が期待されます。
例によって新宿からの帰りの電車で一気読みしてしまいましたが(汗)これまでにない位引き込まれる内容でした。
おかげで危うく電車の乗り越しをしそうになる位に(大汗)
光山鉄道管理局
HPです。

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タイトルも題材も魅力的に思えたので、これはぜひ入手しようと思い立ちました。
その名も「昭和100年 鉄道趣味の軌跡」(OFFICE NATORI刊 昭和の鉄道を語る会)
思い立ったまでは良かったのですが、いつも使う通販サイトに名前が上がっておらず、帰省のついでに立ち寄った盛岡のジュンク堂や仙台の丸善でも並んでいない(当然、本屋日照りの現住地に並ぶわけがない汗)という具合。
さて、どうしようかと思った時「OFFICE NATORI」のNATORIとは名取紀之氏の事ではないかと気づきました。だとしたら本屋よりもMODELS IMONになら並んでいる確率が高いのではないか?
そう気づいたので帰省からの帰りに急遽新宿のIMONに立ち寄り、入手した次第です。
かつてSLブームやブルトレブームと並行する形で「特撮・怪獣ブーム」「アニメ・ガンダムブーム」が巻き起こっていた時期がありましたが、実はこれらについては30年くらい経ってから当時の有力ファンジンの執筆者の手になる「ブームそのものを俯瞰した通史」が出版されていまして、その中の何冊かはわたしも持っていて今でも読み返す事があります。
「ブームの熱気とその前後の時期の消長」をひとつの歴史絵巻として読み込んでいると独特のワクワク感を感じると同時に読んでいるこちらまで元気をもらう様な気分になれるので、これらの本は一種元気の元みたいなものになっています。
翻ってアニメや特撮・怪獣物でさえそうした(当事者の一人による)通史がいくつかあるのに、それよりも趣味としての歴史が長い鉄道ファンについてのそうした視点での本がこれまで極端に少なかった(と思う)のは残念(当時の雑誌や書籍などを読んでワクワクする事は出来ても、それらが後の世にどういう影響を与えたかについての視点は後の書籍の中でもおざなり程度の扱いの事が多かったと思います)
本書は「昭和100年」と銘打っていますが実際には「幕末の佐賀藩が試作したライブスチーム」や「晩年の徳川慶喜が撮り鉄のルーツだった」事を取り上げている様に、鉄道開業前夜の時期を含めた160年前くらいからの「鉄道趣味の歴史」を俯瞰した(事実上)最初の1冊と言って良いと思います。
内容的に充実しているのは昭和初期から太平洋戦争前後にかけての「鉄道趣味の勃興期」終戦を経たのちの「再起~発展期」の部分でして、前者は明治期から撒かれていた鉄道趣味の種子が趣味として自覚され、同好の士が自然に集合しはじめ、同人誌や専門誌の創刊という形で花開こうとしていた揺籃期の勢いを、また後者は戦争という逼塞期間を経て終戦に伴う独特の解放感の中からそれまで抑圧されてきたファンたちの意欲が再び芽を吹き前にも増した隆盛を迎え始める成長期のパワーを感じ取れます。
(実はこれに近い雰囲気は同時期の探偵小説家の世界でも同時並行的に感じ取れます)
総ページ数が60P程度なので見た目は物足りなく感じるかもしれませんが、厚みに反比例して内容は濃密であり、少しでも「鉄道趣味の歴史」に興味を持つ人なら読んで損はない一冊と思います。
ただ、筆者のスタンスの関係上「鉄道雑誌」「写真関連」「鉄道模型の出版物」のウェイトが高いので「乗り鉄」や「鉄道グッズコレクター」「時刻表マニア」などの視点が薄いのが通史としての難点ですが、筆者が前書きで書いている様に本書は今後このジャンルがより深化するための「たたき台」でもあるので、今後ほかの鉄道趣味ジャンルの視点からの通史(勿論本書とバッティングした題材であっても)が陸続と出る事が期待されます。
例によって新宿からの帰りの電車で一気読みしてしまいましたが(汗)これまでにない位引き込まれる内容でした。
おかげで危うく電車の乗り越しをしそうになる位に(大汗)
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