テレビ朝日で先週放映された「科捜研の女」が鉄道模型が登場する話でした。
私なんかは実は放映の1時間くらい前にクラブのSNSで存在を知ったので大慌てでテレビの前に座った次第で。
まずファーストシーンはエンドレスのナローレイアウトの俯瞰から始まります。
エンドレスの上には2組の単行気動車が間隔を置いて高速で周遊する…
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これまで車両やストラクチャーと言ったアイテム中心に書いてきた「鉄道ミステリとNゲージ」ネタ。
そろそろ玉数も少なくなっていますし、レイアウトや線路なども取り入れつつもう少し続けてみようかと思います。
今回はカッパノベルズ版「下りはつかり」所収 坪田宏作の「下り終電車」
(本作は現在著作権フリーな筈ですが青空文庫をはじめW…
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停車場の趣味
以前は人形や玩具に趣味をもって、新古東西の瓦楽多をかなりに蒐集していたが、震災にその全部を灰にしてしまってから、再び蒐集するほどの元気もなくなった。
殊に人形や玩具については、これまで新聞雑誌に再三書いたこともあるから、今度は更に他の方面について少しく語りたい。
これは果たして趣味というべきものかどうだか…
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先日紹介したカツミ模型店の16番モデル「EB58」ですが、入線後意外なところでこのモデルを見つけました。
今回はそのはなしから。
毎年10月になるとCSのドキュメンタリー系のチャンネルでは鉄道の日に因んで鉄道番組の特集が組まれるのが通例になっていました。
今年もあるかなとか思って番組表をチェックしていたのですが生憎今年…
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鉄道ミステリとNゲージネタ。
今回は割と長編で、しかもSFです。
40年以上前に上梓された60~70年代SFの古典となっている田中正紀作「謀殺のチェスゲーム」を取り上げます。
この前後の時期は「日本沈没」の大ヒットのせいか「もしも●●だったら~」を題材にした擬似イベント型のSFが量産された時期で、設定があくまで当時の社会情勢や…
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鉄道ミステリとNゲージのネタ。
いつもなら鮎川哲也編の大人向け鉄道ミステリアンソロジーからピックアップするのですが、今回は少し趣を変えてジュブナイルから
江戸川乱歩の少年探偵シリーズの一作「天空の魔神」から
先に「消えた貨車」と言う作品で「荷物を積んだ貨車が1両丸ごと抜き取られる」と言う題材を紹介しましたが、こちら…
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8月からCSで「新幹線公安官」(昭和52年・東映・ANB)というドラマがスタートしています。
西郷輝彦主演で内容は東京駅にある公安室のメンバーたちが新幹線の車内や駅構内などで起きる様々な犯罪に挑むというものです。
共演は中谷一郎、大坂志郎と西郷を合わせて「ナショナル劇場トリオ」に加えて坂口良子、三ツ木清隆、山村聰他。全体に地…
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鉄道ミステリネタから
昨年来貨車や客車のキットを作る機会が増えているせいか、今回のネタも貨車モノです。
双葉社の「鉄道ミステリ傑作選」所収、上田廣作「駅猫」をば。
上田氏というといわゆる「兵隊作家」の草分けの一人とされていますが、鉄道員だった経歴を生かした作品も数多く、ミステリと組み合わせる事で独特の味わいのある作品もいく…
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断続的に続けています鉄道ミステリのはなし
今回は特に車両のプロトタイプを特定できる話ではないのですが、昨年来Nゲージの貨車ネタが少々盛況なので書いてみる気になりました。
今回取り上げるのは光文社文庫の鉄道ミステリアンソロジー「無人踏切」所収の夢座海ニ作「消えた貨車」
ニュースカメラマンの主人公が、とある貨物駅で助役…
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鉄道ミステリとそれに因んだNゲージ車両を取り上げる完全な暇つぶしネタ(大汗)
気が付いたら今回で25回目です。最初はここまで続くとは思いませんでした。何事もやってみるものです。
今回紹介する作品は双葉社の鉄道ミステリ傑作選所収、峰村潔作「あのひばりを狙え!」です。
昭和53年、仙台―上野を結ぶ当時の東北本線の看…
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前回から8か月ちかく間が空いてしまいましたが久しぶりに「鉄道ミステリとNゲージ」のネタで行こうかと思います。
今回取り上げるのは以前「急行さんべ」を紹介した天城一の一作「寝台急行月光」をば。
昭和30年代、寝台急行だった「月光」の車内で起きた殺人事件。当初は単なる物取りと思われた事件はベトナム情勢絡みの利権が絡む謀殺…
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先週、観たドラマで目を引いた車両のはなし。
最近(というかここ10年くらい)地上波のドラマを観る事が殆ど無くなり、専らCSかBSの懐かしドラマを観ている事が多いです。
特にCSの場合、BSでもやらない様なマイナーな番組が映画会社直系チャンネルに掛かる事が多いので割合重宝しています。
でこのあいだの事ですがたった1週…
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今回はテレビネタから
この間サブブログで紹介したアクションドラマの「燃える捜査網」のCS放送が終了し、予定通り後番組の「大非常線」(昭和51年・ANB・東映)が放映されました。
この作品は前番組の「燃える捜査網」が人気が今ひとつだったために急遽穴埋め的に仕切り直された物らしく全10話という中途半端な本数になっていま…
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久しぶりの「レイアウト趣味から見る特撮映画のはなし」です。
昨年の話題作だった「シン・ゴジラ」では決戦場に東京駅が登場、そこに乗り入れている列車群の意外な使われ方と併せて非常に印象に残るものになりました。
よく考えてみると怪獣映画や特撮映画で東京駅が本格的に取り上げられたのは実質的にこれが初めてだったと思います。
…
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先日の「自動信号機102号」で久しぶりに鉄道ミステリとNゲージモデルの話を書きましたが、あれから読み返してみたらまだ取り上げられる題材が僅かながら残っていたのでいくつか紹介したいとおもいます。
今回は徳間文庫版「殺しのダイヤグラム」所収の多岐川恭作「グリーン寝台車の客」から
長崎から東京に向かう「さくら」のグリーン寝台車…
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大分間が開いたのですが今回のネタは春に購入していた「シンゴジラ」のBDのはなしから。
映画館で観た映画のビデオを予約してまで買ったのは何年ぶりでしょうか。
(一度だけですが「映画の封切当日にその作品のビデオを買って家で夕飯を食べながら初見する」と言う経験もあるにはあります)
で、届いたその日の内にいっき観。
翌…
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鉄道ミステリとそれに関連したNゲージモデルを書いたネタも先日の「汽笛が響く!」でネタを使い切ったと思っていましたが、先日のがおう☆さんのブログに触発されるところがあったので久しぶりに書いて観たいと思い立ちました。
今回の作品は徳間文庫版「殺しのダイヤグラム」所収の角免栄児作「自動信号機102号」です。
中国地方…
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前回から相当に間が空いてしまいましたが「ミニチュア特撮に見るレイアウト的な魅力」今回は「三大怪獣地球最大の決戦(昭和39年・東宝)」です。
今回はこれを基にレイアウトの夜景について考察してみたいと思います。
以前レイアウトの夜景について書いた拙文でこういう事を書いた事があります。
(引用)夜景を語る上で私がか…
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久しぶりに鉄道ミステリとNゲージを語るネタ。
今回は「見えない機関車」所収の南部樹未子作「汽笛が響く」
(以前同タイトルのテレビドラマのはなしを書きましたがこれは本作とは別物です)
本作は息子一家に心理的に虐げられ続けた老女の未必の故意に近い復讐譚の形をとっていますが、題材の陰惨さとは裏腹な不思議とからりとした作風が印…
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今回は久しぶりの映画ネタ。
しかもアニメです(爆)
昨年暮れにCSで掛かった東映まんが祭りのメインピクチャーだった「きかんしゃやえもん・D51の大冒険」(昭和49年・東映)
あの頃の思い出から書きますと、昭和40年代当時は任侠映画か実録やくざ映画ばかりやっているという印象だった東映の映画館が春夏冬の休みシーズンだけ…
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久しぶりの「鉄道ミステリとNゲージを語る」ネタ。
今回の題材は数年前に上げたブログの増補改訂版です。
「これは紀勢本線を走ってる特急『くろしお』ですね。この電車、他の電車と比べて特殊な型の電車やないですか?」
(中略)
「外から見て、まず車高が低いな、と気づきました。中へ入ると確かに天井が低く、四人が向い合せに座るとやけ…
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前回からかなり間が空きましたが鉄道ミステリとNゲージネタの第18弾です(まるで鉄コレみたいだな)
前にも書きましたが、鮎川哲也が嚆矢となった鉄道ミステリのアンソロジーは後にいくつかの派生、後継のシリーズを生み出しています。
その中のひとつに有栖川有栖の手になる「鉄道ミステリーライブラリー」というのがあるのですが今回はその中…
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先日までCSで放映されていたドラマから。
1979(昭和54)年に放映された「鉄道公安官」(テレビ朝日・東映)です。
20年近く前になるのですが東映の一般ドラマのOP・EDを年代順に並べたLDが出ていた事があり、その中の一本にこの作品があったので「OPだけは観た事がある」という不思議な経緯を持つ番組でもあります。
お陰で「本編…
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鉄道ミステリのアンソロジーは鮎川哲也の後にも何冊かの追随シリーズを生みました。
それらもまた元祖に負けない位の中身の濃いセレクトで鮎川氏没後の渇を癒してくれるものばかりなのは重畳の至りです。
今回はそれらのシリーズの中からセレクトした短編から。
光文社文庫、日本ペンクラブ編「殺意を運ぶ列車」から西村京太郎の「EF6…
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今回は「急行出雲」所収の河野典生作「機関車・草原に」から
鉄道ミステリアンソロジーとはいえ、光文社時代の鮎川哲也は推理物に限定せずに幻想譚やSF、怪談まで幅を持たせたバラエティ豊かなセレクトで読者を魅了しました。
その中でも本作は特に異色なハードSFとして描かれた物です。
北極海での核爆発事故をきっかけに海浜都…
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昨年の今頃と、今年の初めにも書きましたが亡父が生前に撮りだめしていた8ミリのフィルムが大量に再発掘されまして、今回の帰省でも昨年とほぼ同量のフィルムを持ち帰りDVDに焼き直してもらっていました。
それが先日ようやく仕上がり再びあの頃の思い出に浸りきっていたりします。
昨年発掘されたのは昭和40年代前半が中心でしたが、今回のフ…
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今回は鉄道ミステリのアンソロジーのいくつかに所収のネタですが同じ題材が多い「新幹線ネタ」を纏めて紹介したいと思います。
夢の超特急と言われただけあって0系新幹線が登場する、或いは舞台となる作品はあらゆるアンソロジーで登場します。
それらをちょっと羅列すると
夏樹静子の「山陽新幹線殺人事件」
森村誠一の「浜名湖東方15キロ…
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今回は光文社版アンソロジー「急行出雲」所収の丘見丈二郎「汽車を招く少女」から。
鉄道ミステリの括りにありながらSFやファンタジー、怪談の類まで収録しているのが光文社時代の特徴です
本作は一見して怪談の体裁をとっているもののその中でも謎解きの要素が比較的強い作品です。
私なんかだと丘見丈二郎と言うと連想するのは東宝特…
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今回は鮎川哲也の「急行出雲」から
大阪で起きた殺人事件の第一容疑者となった青年が急行の「出雲」に乗車したアリバイを主張する。
ところが捜査陣が調べてみると該当の車両の客は誰ひとりとして被疑者を見ていなかった。
捜査を担当した鬼貫警部(彼は鮎川哲也の小説のレギュラー探偵の一人です)は青年のアリバイ消失に何者かによる作…
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鉄道ミステリをNゲージモデルと絡めて語るシリーズ。
今回は「急行出雲」所収の夏木静子作「特急夕月」から
私自身本作を読むまで「夕月」と言う特急が存在する事を知りませんでしたが、実車は昭和43年から48年頃にかけて新大阪と大分を結ぶ夜光特急として活躍していたとの事です。
本作はその夕月の車中を舞台にした一幕物で、一人…
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鉄道ミステリをNゲージモデルと絡めて語るシリーズ。
今回は「急行出雲」所収の天城一作「急行さんべ」から。
とある夏の夜、赤坂で起こった殺人事件の容疑者が「急行さんべ(正式には三瓶)」乗車のアリバイを楯にとると言う内容の本格推理の佳作です。
本作は当時理学博士だった作者が「昭和51年頃に昭和38年の時刻表をたま…
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鉄道ミステリをNゲージモデルと絡めて語るシリーズから。
最近入線車とか書籍の紹介なんかで妙に小田急づいているこのブログですが、今回も小田急が登場します(笑)
今回はカッパノベルズ版「見えない機関車」所収の小林久三作「見えない電車」を。
まるでアンソロジーのタイトルとは語呂合わせの様なタイトルですが作品は別物です。
…
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鉄道ミステリをNゲージモデルと絡めて語るシリーズから。
今回はこのシリーズの編者でもある鮎川哲也のネタです。
アンソロジーの4冊目に掲載され、本そのもののタイトルにもなった「無人踏切」を取り上げます。
ストーリーをざっくりかいつまむと茅ヶ崎で起こった殺人事件の容疑者のアリバイ作りに湘南電車が使われるという話です。
…
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鉄道ミステリをNゲージモデルと絡めて語るシリーズから。
今回は「下りはつかり」所収の斎藤栄の「20秒の盲点」から。
銀座の宝石店から「地中海の星」と呼ばれる石を強奪した3人組。
その中の一人が逃走し損ねて警察に捕まり、宝石の取引現場を自白。
根岸線洋光台の駅でその取引が行なわれるとの情報に基づいて張り込む捜査陣…
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今回は徳間文庫トラベルミステリー「シグナルは消えた」所収の大坂圭吉の「気違い機関車」(但し文庫では「狂った機関車」に変更)を。
大阪作品では以前にD50を主役に据えた「とむらい機関車」を紹介しましたがこの作家の作品は鉄道に限らずどのジャンルの作品でも事前の情報収集や取材をきちんと行なって書くと言う特徴があります。
今でこそ…
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先日からスタートさせました鉄道ミステリとそれに絡んだNゲージモデルのはなしから。
今回は徳間文庫版トラベルミステリー①、「シグナルは消えた」所収の海野十三作「省線電車の射撃手」から
海野十三は「火星兵団」「浮かぶ飛行島」等に代表される戦前のSF作家の草分けですが、一方で科学知識を探偵小説に応用した点でも草分け的存在でした。
…
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先日からスタートさせました鉄道ミステリとそれに絡んだNゲージモデルのはなしから。
今回は「下りはつかり」所収の青池研吉作「飛行する死人」を取り上げます。
ある意味私にとってもタイムリーなネタですし(笑)
ある雪の朝、三方を建物に囲まれた三角地帯の空き地に「二本の足を逆さまに突っ立たせた女の死体」が発見されると言うのが発…
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先日からスタートさせました鉄道ミステリとそれに絡んだNゲージモデルのはなしから。
今回は「急行出雲」所収の森村誠一作「剥がされた仮面」から
この作品は山梨県の韮岡市の殺人事件に絡むダイヤグラムアリバイトリックを用いた短編です。
韮岡のモデルは韮崎市と思われますが、昭和45年当時の現場の特殊性や列車の特性を生かしたトリックは…
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今回は「下りはつかり」所載の「電気機関車殺人事件」から
この作品の概要をかいつまむと、終戦直後の時期の上越線を想定したと思われる電化工事の進捗著しい常信線の周辺を舞台に「走行中の電気機関車内で発生した機関士・助手の殺人事件」を追う素人探偵の電気技師の活躍を描いたものです。
本作の作者の芝山倉平氏は作品がこれ一作だけだっ…
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先日からスタートさせました鉄道ミステリとそれに絡んだNゲージモデルのはなしから。
今回は光文社版「下りはつかり」所収の大阪圭吉の「とむらい機関車」を。
大阪圭吉と聞いて誰かすぐ分かる人は余程の探偵小説ファンではないかと思います。
我が国における本格推理小説の先駆者という位置付けで短編ばかりとは言え謎解き小説として今…
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