Nゲージ入門書の黎明期「Nゲージ鉄道模型」


 今回は入門書シリーズから一冊を。
 ホビーテクニックの一冊、長真弓著「Nゲージ鉄道模型」です。

 この方の本には以前紹介した「鉄道模型レイアウト」というのがあり本書はその姉妹編、又は増補改訂版とでも言えるものです。
 「レイアウト~」の方は電気関係、殊にポイントの方式の解説がやたらに長く辟易した記憶があります。
 これは著者の責任ではなく当時のポイントの通電方式が乱立した事も大いに関係あり、同時期に鉄道模型の入門書を著した山崎喜陽氏もミキスト上でポイント規格の乱立に苦言を呈したほどです。

 そのしわ寄せか、肝心のレイアウト製作記事のボリュームが思ったより少なく、その点でも欲求不満を感じさせました。
 そんな事もあり、姉妹編である本書に対して事前のイメージは決して良いものではありませんでした。

 ところが「レイアウト~」から本書までの間の3年間にNゲージはまさに飛躍的な発達を果たしていました。
 「Nゲージ~」はその発達、充実ぶりをストレートに反映させた内容となっており事前のイメージを覆す良書(ワタシ的に)となっていました。

 組みたてレイアウトに組み込めるターミナル駅のセクション、近郊風景をモチーフにした小レイアウト、更にはフライッシュマンのパーツを使ったアブト式電機の活躍するヨーロッパ風と三つもレイアウトの作例を示した所等はその最たるものです。
 それらは当時続々リリースされたTOMIXやGM、更には海外キットを多用し賑やかな風景を演出していますが、単にキットを並べるだけとせず、それに負けないレベルの自作建造物(特にモルタルアパートは今でも通用するレベルです)を織り交ぜ、海外キットを日本風に適合させる改造を施して使う辺りは本書の真骨頂。
 著者が本来書きたかったのはこういう記事だったのではないかと思えるほどに充実しています。

 前作で著者を苦労させたと思われるポイント方式が直後にTOMIXとエンドウが相次いで選択式を採用した事で、Nゲージに置いてはポイントの通電規格の事実上の統一がなされた事も大きく影響したのでしょう。
 ここまで見た感じでは文句なくNゲージの入門書としては上位にランクできる内容でした。

 白黒ページが主体なので最もカラフルであるべき車両カタログまで華が無いのが本書の数少ない欠点でしょうが、出版時期を思うとやむを得ません。

光山鉄道管理局
 HPです。

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