「趣味の世界・私の模型鉄道」から

 先日HOゲージやラージスケールモデルのはなしでハイスラー式ギアードロコのはなしが続いていますが今回はそれに触発されて思い出したネタです。
 ハイスラーよりも有名なギアードロコと言うと北米は元より台湾の軽便でも使われ、日本にも2両輸入されたシェイギアードがあります。
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 大分前の事ですがライブスチームでシェイギアードロコを自作した人の話の書かれた本があったのを思い出し、押し入れの中からその本を引っ張り出して読み返しました。
 昭和50年に出た「趣味の世界・私の模型鉄道」(日本放送出版協会)です。

 本書はNゲージがメジャーになる直前、まだまだ16番が主流だった頃に「一般向けに書かれたライブスチームの趣味の本」として出された物です。
 あの当時はNはおろか16番の入門書一冊すら書店の棚から払底しており、新刊も出ていない時期でした。
 当時子供だった私ですが鉄道模型の本自体に飢え「鉄道模型の新刊本なら何でも読みたい」時期でもあり自分の志向と異なるのを承知の上で買った記憶があります。


 本書で書かれている記事は100パーセントがライブスチームの製作記。
 しかも時代が時代なだけに何もかもが「原則フルスクラッチ」
 1両完成させるのに5年がかり、10年がかりなんてのが当たり前の様に書かれています。

 それだけの長期戦を前提にしているだけに「鉄道模型の趣味それ自体が作者の人生の反映」となっている様なケースばかりでした。
 ボイラーはもとより部品の多くが市販パーツを期待できないですから当然それらは自作。
 となるとそれらを一々造るための工具や設備も半端じゃない訳です。
 本書の製作記にはしばしば「ワークショップ」という用語が飛び出しますが、16番やNのそれとは根本的に異なる「私設の車両工場」みたいなノリで写真や記事が描写されている所などは正に作者の人生の反映そのものと言えるでしょう。
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 電動模型が主体で90年以上を経過している鉄道模型の歴史の流れを考えるとこれは相当に先鋭的な一冊と思います。
 ですが今回読み返してみて製作者の趣味のポリシーの明確さ、人生への密着度がこれほどストレートに書かれた「鉄道模型の本」というのは他にないのを実感させられました。
 (海外では主にレイアウトビルダーという形でJOHN ALLEN、PETER DENNYなどの本が出ていますが)
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 ハイスラーの興味から読み返した一冊でしたが、事前の期待とは別な感慨のある読後感でした。
 まあ、嬉しい誤算という奴ですか。
 その意味ではNゲージャーや16番ゲージャーはもとより他の鉄道趣味の方にも是非読んで頂きたい一冊・・・なのですが何分TOMIX登場の1年前なんて時期に出た本だけに入手は難しそうな気もします。
 増補改訂した復刊でも出てくれれば手放しでお勧めするのですが・・・
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 因みにハイスラーのライブスチームの記事もありましたが本書ではやっとシリンダ部分が完成したばかりという「製作途上状態」で終わっていたのが残念と言えば残念です(涙)
光山鉄道管理局
 HPです。

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